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そういえば消しゴムを使わなくなった。

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つくしえんぴつがそろそろ補助軸が必要な長さまで減って、でも六角の入る補助軸なんて持ってないからどうしたものかなと思っていたら、ケース入りのつくしえんぴつを見つけたので思い切って購入することにしました。中途半端なやつはひとまず放置かな…中島重久堂のTSUNAGOでも買おうかしら。六角のえんぴつ対応してたっけ?

それで思ったのですが、子供の頃よりえんぴつの減りが早いなと。最近はどんな筆記具を使っていても書き損じは二重線で消して、たとええんぴつ書きであっても消しゴムで消すことなくなったせいなんですけど。

きっかけは多分、マインドマップ的なノートの取り方をするようになってからで、あれって思考プロセス残すために消しゴム使わないこととが推奨されてるわけですよ。思考の連想ゲームを進めて、行き詰まったら二重線で消して、他の思考のルートを見つけていく。あとから見返した時に思考プロセスが辿れるから便利で、いつの間にかそれが自分のノートの取り方のデフォルトになった気がします。

そのせいか、小学生の頃ならノートに書き留めもしなかったであろうダラダラとした思考プロセスも紙に落とし込むことも多くて、それで頭の中にもやっとしたものを整理してる面もあります。頭で考えていた時はすごい重大事な気がしてたことも文字にするとありふれていて冷静になれる。頭で考えていただけの時はすごいアイデアだと思ってたものが、視覚化されて微妙な気分になることもあります。

前にペンクリニックで万年筆見てもらった時にお店の方と雑談で、「中国では子供の頃から万年筆を使わせるんですよ。間違っても消しゴムで消すことができないから、物事を考えるのに慎重になるし、文章にじっくり取り組むから字が綺麗になる」という話を聞いて、なるほど日本人は揉消すのか、みたいなこと思ったけれど、消しゴムを使わないことで培われる何か、があったらそれも面白い気がするなぁと。まぁ訂正することは恥じることじゃないですしね。

 

でも、消しゴムを使わないルールを採用するようになったのって、好きなだけノートが使えて、紙面の残りを気にする必要がないからで、なんか、いいご身分になったんだなぁと。小学校の頃から考えるととても贅沢。小さな字でぎっしり埋めてたもんね、ノート。

そういえばこの潤沢なノートも、最初から惜しみなく色々買っていたというより、万年筆を使い始めたあたりから、万年筆に合うノート、を探して試すようになったことがきっかけな気がしています。

万年筆って、例えばそれまで使ってた紙質ってほぼ日手帳を代表とするトモエリバーあたりが多かったんですけれど、万年筆のインクによる裏写りや裏抜けを気にすると、そこらへん選択肢から消えちゃうわけです。必ずといっていいほど裏写りや裏抜けがあるから。筆記適性というんでしたっけ、こういうの。

ほぼ日手帳なんか1日1ページの手帳で、昨日の書いた言葉が裏からインクにじみ出てきちゃって、なんで昨日を引きずらなきゃいけないの、と。昨日より明日の方が、新鮮で真っさらなページに文字を書きたい。

自分が愛用しているカクリエでも同じ問題が発生していて、それまではフリクションボールを使ってたからよかったんですが、万年筆を使うようになってからはカクリエもプレミアムクロス1択になった気がします。パスピエクリーム紙様々。裏抜けないし。

ジプシーのごとくいろんなノートを購入しては試して、裏写りや裏抜けはないもののなんとなく書き心地が気にくわないぞ、と次のノートに進み、単価あたりが500円超えたあたりから、いやでも備忘のためののーとにこの価格払うの?気軽に書きたかったんじゃないの自分?なんてジレンマに襲われ。

今はだいたい万年筆使って書く時はカクリエプレミアムクロス1択。あと、使い切っちゃったけれど、千葉は本八幡「ぷんぷく堂」で購入した、競馬新聞に使われる紙で作ったメモ帳も良かったです、裏抜け完全になくて(ただしあれはメモ帳だけあって裏面に書かないからな、ノートで出てくれないかな)。また買いに行きたい。

 

そして最近万年筆から気分がボールペンに戻りつつあり、というのもフォルムがとても可愛くて見ているだけで心和むエナージェルの猫柄を購入してしまったから。もうノックしてペン先出すたびに可愛さに心ときめく。ストレスない筆記具も大切だけれど、それを乗り越えるときめきってあるよねと。思わず2つも購入してしまった。シャムと三毛のイメージのやつ。

猫柄エネージェル

特にシャムのやつは可愛くて可愛くて。真剣な会議でもこれ見てキュンとときめいてます。よさ。

 

なんだかだんだん消しゴムを使わなくなった、という起点からずれてきた気がするのでそろそろ〆にしようと思うのですが、最近東急ハンズに寄って、そしたらそこで大々的に宣伝をしていたmaruman✕東急ハンズのオリジナルノート「イペニモ」が目に入って、その上品な美しさに心奪われたんですが、エナージェルとの組み合わせとてもいい。

イペニモ

イペニモ

シリーズ名”Ypainigmho(イペニモ)”はギリシャ語で”ヒント”を表すそうで、1ページ完結型というのが往年のパピルスシリーズなんかも思い出して、とても好みのフォーマットです。是非とも流行ってほしいな。それでカラーバリエーションが増えたらなおいい。


台東区鳥越のSyuRoで購入したブリキの角缶。

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だいたい何でも新しい方がいいなぁと思っちゃうけれど、これだけは早く古びてくれないかなと思っているものがあって。前に浅草橋...というには遠すぎるかな、浅草橋と蔵前の間くらい、台東区は鳥越の「SyuRo」で購入したブリキの角缶。

ブリキの角缶

飾りも何にもない、とてもシンプルな角缶。こういうの、おばあちゃんちの屋根裏から出てきたら嬉しくないですか。使っているうちに風合いがアンティークっぽくなると聞いて、早くその日が来ないかなぁと。ちょっと錆びてるくらいでいい。

蓋部分が丁寧に精密に作られていて、スッと開けて閉じることができて、それが心地よさすらあります。パカパカ開けて閉じて空気圧感じたい。でも歪ませて開けづらくならないように、取り扱いはあくまで丁寧に。

購入した時お店の方に「お手入れ代わりに手で撫でてあげると、手の油でシミになりにくくなりますよ」といわれて、たまに手で撫でつけてます。なんとなくツヤが落ち着いてきた感じ。

ブリキの角缶

この角缶はポストカードが入れられるサイズで、旅先で見つけたその土地の写真や、美術館のアートショップで購入したその時一番のお気に入りの絵のポストカードを入れてます。それをたまに眺めては思い出を振り返ったり、改めて好きを確認したり。

SyuRo

SyuRoは職人さんのアトリエ兼ショップで、角缶も缶作りの職人さんがひとつひとつ作ったもの。このお店で購入したのは他にもあって、この木のブックマーク。

木のブックマーク

すごく触り心地が良くて、あと、パチンパチンいじってるとなんか落ち着く。考え事する時なんかは手慰みにしてる。しゅるりとした手触りもとてもお気に入り。

SyuRoで好きになるものは大体どれも手触りが素敵です。手に馴染む。まあその分価格もそれなりだったりするんだけれど、時間かけて自分に馴染ませていく過程も楽しいので、とりあえずこの角缶とブックマークを大事に育てたいなーと。

SyuRoは8月にお店を事務所を移転されて(といっても一本通りを曲がったところ)、ちょっとお店が広くなったそうなんですが、まだそちらは覗いていないので、時間ができたら行きたいなぁ。ついでにカキモリとGOATと2k540にも行きたい。というかあの辺り一帯で、文具店雑貨店巡りしたい。

測量野帳がペンケースに収まるとなんともいえない安心感。

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余ったマスキングテープで測量野帳をデコったら、なんだかちょっといい感じに。爽やか可愛くない?使うのもったいないくらいじゃない?

測量野帳

これまでも、測量野帳の汚れた部分をマスキングテープで補正することはありましたが、幅広のマスキングテープで全面カバーしてみるのも、手触りが変わるしいい感じ。本体汚れないしね。飽きたら他のマスキングテープで着せ替えるのも楽しいかもしんない。

ちなみに、写真の測量野帳をデコったマスキングテープは九ポ堂さんの作品です。切手な感じがとても可愛い。レトロで物語性のあるイラストがクセになる可愛さ。

 

それで測量野帳、せっかく綺麗にデコったけれど、カバンにそのまま放り込んで汚すのはもったいないなと。だから普段は別用途に使っているエムプランさんのツバメ×CUBIXコラボのペンケースに入れてみたり。ぴったり入る。

ツバメペンケース

測量野帳とペン何本か挟んでも、ちゃんとボタン閉められるのが良い感じです。謎の安心感。

安くて丈夫なのが人気の秘訣の測量野帳を、割とお高めのペンケースに入れて持ち歩こうとするのが、ほんのり背徳感。普段だったらカバンに放り込んで手荒く扱うけれど、おしゃれしちゃうとやっぱりね。

ツバメペンケース

そしてこのペンケースの、素敵なツバメノート感。伝統のツバメノートのデザインがそのまま2つ折りペンケースに。惚れ惚れする。ハードな使い方にもへこたれない、厚手で丈夫なハンプ素材使用です。両側がダブルポケットになっていて、小物も入れられます。スマホもするりと入ってしまって、入れたのを忘れて後で慌てて探したのは内緒。

 

測量野帳が入るペンケース、といえば、いつかもこのブログに載せたつくしペンケースにも入ります。やたら収まりがいい。包まれるような安心感。

つくしペンケース

まるで、測量野帳を入れるために誂えたかのようなぴったり感です。特に角の収まりいい感じは見ててときめきすら覚える。

そういえば前も、こんな感じで赤い測量野帳入れてましたね。

つくしペンケース

つくしペンケースのすごさは、ファスナーがサイドをぐるっと一周回ってノートのようにパタリ180度開くところ。ファスナーが突っかかりなく滑らかに回って心地いいのですよ。和む。

 

測量野帳をペンケースに収めようと思いついて、せっかくなので他のペンケースでも試そうと。いっとき大流行りだった"ペンスタンドにもなるペンケース"に測量野帳をインしてみたんですが、

DELDE

ダメでした。DELDE(デルデ)。大容量のペンスタンドにもなるペンケース。普段はメイクポーチに使ってます。ペンスタンドになるタイプのペンケースとしては(おそらく)一番量が入るのでお気に入りです。残念ながら測量野帳は入りませんでしたが。

 

そんなわけで我が家では、測量野帳をペンケースに入れて持ち歩くなら、ツバメ×CUBIXコラボのペンケースか、つくしペンケースの2択みたいです。

すっぽりとペンケースに収まった測量野帳を、喫茶店で取り出すと特別感ある。桐の箱に入った羊羹っぽさ。ちょっと楽しい。や、普段使いで気軽に使える測量野帳ちゃんと楽しいのですけれど。でも丁寧に扱ってペンケースに入れて持ち歩くのもそれはまたそれで楽しい。

 

イマイチまとまりに欠ける文章でしたが、測量野帳がペンケースに収まると、なんともいえない安心感があるよね、という話です。眠さのままつらつら書きました。

POSTALCO(ポスタルコ)のスナップパッドで、メタリックカラーのボールペンがもっと楽しくなる。

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パイロットの水性顔料ゲルインキボールペン「ジュースアップ」のメタリックカラー、ゴールド&シルバーがかっこいい。綺麗に濃く発色して、スルスル書けちゃう。ステキ書き心地です。黒地の紙に落書きするの楽しくてたまらない。ニヤニヤする。

ジュースアップ

しかし1点問題があって、メタリックカラーが映えるブラックノートがなかなか売っていない。売っていても高かったりする。これとかいい感じなんですが、

税抜きで400円もするわけですよ。なかなかお高い。しかも24枚48ページしかない。この価格帯はさすがに気軽に書けない。

それに黒の色紙って、文房具店に行けばもっと安く売ってるから、買うのに躊躇するわけです。でも、黒の色紙買ってそれ使えばいいじゃんといっても、そのままじゃ持ち歩くにも不便だし、ちょうどいいのなんかないかなーと。

それでふと思い出しました。普段は会社でラクガキ帳として使っているこの子の存在を。

ポスタルコのスナップパッド

POSTALCO(ポスタルコ)のスナップパッド。

不要になったA4の紙を半分に折って、2穴パンチで穴を開け、挟むと雑記帳になるというエコな仕組み。まぁこのスナップパッド自体はエコな価格帯じゃないですが(約4千円)。自分もプレゼントに頂いたものですし。

耐久性に優れた2色のプレスコットンのカバーで、どこへでも持ち運びやすい。硬い素材なので、手に持ったまま書くのにも不自由しません。コピー用紙100枚まで留められます。

触り心地いいし、ビジネスで使っても違和感ないクラシカルさ。色味も味わい深い青で、ときめく。

ポスタルコのスナップパッド

それでこの子を使ってブラックノートを作ろうと。

やり方は簡単。文房具屋さんでA4の黒の色紙を購入してきて、カッターで半分に切り、A5の紙にします。そして、2穴パンチで穴を開けスナップパッドに挟む。

スナップパッドのボタン部

最後、レトロなボタンをパチリと止めると完成です。簡単。

ブラックノート完成

簡単なんですが、なにこの高級感あるステキ雑記帳...!クラシカルなブラックノート。めっちゃオシャレだ。全く違和感ない。テンションあがる。

ここにジュースアップのメタリックカラーで自由に書き物をします。いつかまとめておこうと思っていた、文具店めぐりMAP書いてみた。その一部。

文具店めぐりマップ作った

どうしよう。間違いなく楽しい...!ちょっと奮発して中厚紙にしたので、裏表使って自由に落書きができます。ヒャッホーイ!

家のパソコンの隣に置いて使ったら、なんか人としてワンランクアップした感ない?(錯覚)。ちょっとこれ使ってる自分を、他人視点で想像したらすごく楽しい。いい。これからPOSTALCOのスナップパッドで、メタリックカラーのボールペンがもっと楽しくなりそうです。

 

ちなみにPOSTALCOは、日本だと唯一、渋谷道玄坂にひっそりとショップがありまして。

ポスタルコのマーク

トレードマークの伝書鳩がとても可愛い。

POSTALCO

ポスタルコの新しいスペシャルショップ|ディスプレイデザイナーのアートな日々。|ファッション、コレクション最新情報|VOGUE

N.Y.ブルックリン生まれの「POSTALCO」は郵便や紙への興味からスタートしたブランドです。

手紙や紙まわりの革製品、文房具を扱っているお店です。正直一人で踏み込むには敷居が高いので、常に誰かと一緒に寄ってます。

A4のスナップパッドも欲しいな、なんてここ行くたび思うんですが、自分じゃ買えないしな...誰かプレゼントしてくれないかな...レッドやダークグリーンのスナップパッドもとてもオシャレで、いつか自分でも購入してしまいそうです。いやさすがに無理か。

わかりやすいパワーポイント資料の作り方を改めて考えている(でも難しい)。

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最近仕事でパワーポイント資料を大量生産してます。既存の資料をテンプレートとして使い回せたらいいんですが、新規のプロジェクトなのでしゃーない。

自分で作るより、部下が作った資料の手直しがメインなんですが、資料が上がってきた時の「なんかもったいない」「わかりづらい」の感覚を、ちゃんとした修正指示に置き換えられなくて、「あとは私が修正するね。こういうのって説明者の趣味だから」と逃げに走ってます。

でもこれ、部下からすれば何が悪かったのかわからなくて困るよねと。自分も新人の頃、上司に赤ペンで真っ赤に直された資料を見て「私資料作りのセンスないな...」と凹みましたし。単純な誤字脱字レベルはわかっても、フォントはあれで、ここには下線不要、枠で囲まなくていい、みたいな指示になってくると、何が悪いかわからなくて途方にくれる。修正の仕方よりもまず理由を教えて欲しい。

それで一時期、プレゼン上手な人の作ったパワーポイント資料を貰って勉強し、資料作成について参考になりそうな本を読みあさったんですよ。それがほのかな自信となったのかここのところ気に病むこともなかった、のですが。

部下の資料を手直しする機会が増えた最近、また同じようなことをしてます。社内でよく使いまわされている資料を研究したり、パワーポイント資料の本を読んで、わかりやすい資料とはなんぞ?どう修正指示を出せばいいんだ?みたいなことを、上司目線で読むんでます。そうしたら結構「自分もできてないね!そういえば昔上司にいわれたね!」みたいなことも多くて、勉強になるなる。

一番読み返すのは、かつて上司からイチオシされた「伝わるデザインの基本」で、これ改訂版が出ていたので電子版で購入したところ「あれこれ部下とも共有した方が良くない?」と気がつき、紙の本で買い直して今部下間で回し読みされているやつ。

1スライドで1メッセージ、みたいな基本もさることながら、1スライドで3色以上は使わないとか、フォントを太字にしてもあまり意味がないので、もともと太字のフォントを使用するとか、目に入ってくるノイズを減らしてないように集中させる、みたいな話は何度読んでもついつい忘れる。読み物ではなくて、項目ごと必要な情報を目次や索引で調べるタイプなので、それも隙間時間にちょこちょこと読めていい感じ。 

一生使える見やすい資料のデザイン入門

一生使える見やすい資料のデザイン入門

 

 同タイプの本で、「一生使える見やすい資料のデザイン入門」も読んだけれど、「伝わるデザインの基本」の方が網羅されていて良いかな。自分が部下にオススメしたいのはそっちだし。でも「一生使える見やすい資料のデザイン入門」の方が、読み物的に読めるので、少し時間をおいて、まとまった時間に通読したいと思ってます。おさらい大事。

テクニックよりは、デザイン寄りの本も読んでいて、「ノンデザイナーズ・デザインブック」と「なるほどデザイン」。 

「ノンデザイナーズ・ガイドブック」は多分、これからも何度か読み返す。心理法則に踏み込んだデザイン本という感じで、なるほど確かに、が多くてよかった。無意識レベルで使うのは難しいけれど、意識して活用はできるんじゃないかな。

なるほどデザイン

なるほどデザイン

 

「なるほどデザイン」は目で見て楽しいけれど、雑誌のレイアウト的な視点の本だったので、自分の用途には合わなかったかな。でも、この本を読んだ後で雑誌を購入したら、雑誌の中身もさることながら、レイアウトも気にしながら読んでいる自分に気がついたので、プライベートでは役に立った、かも?

ちなみに、「外資系コンサルのスライド作成術」という本も読んだんですが、これは業界の流行?スタンダード?が違いすぎてあまり参考にならなかったです。数字の魅せ方を工夫するのって、自分のところだと「小手先だ」と嫌う人もいるので。

外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

 

情報を極限までそぎ落としてシンプルに、というスタンスはわかるけれど、「なんとなく綺麗に説明された感」だけが残りそう。これよりは、本屋さんでパラ見して買わなかったんですが、トヨタのA3一枚でまとめる技術!みたいなやつのほうが自分の業界には合うんだろうなぁ。

そんな感じに本を読みつつ、あとやはりよく使いまわされる資料を集めて研究してみたんですが、自分の感覚に落とし込むだけならまだしも、部下の資料見て「ここがこうだから修正したほうがいい」と自信持って指示できるレベルになるのはなかなか遠い道のりだなと。結局、パワーポイントの資料って、ノイズにならず納得感さえあればいいって気もするしなぁ。

 

この手の本を探しに、最初、本屋のPCジャンルの棚を探したんですが、ソフトの使い方本は多々あれど、デザインや資料作成テクニックの本が見つからなくて困ったんですよ。ビジネス本やデザインのジャンルの棚にあったので、そこでパラ見して良さげな本を買ったんですが。

ソフトの使い方は感覚としてなんとなくわかっても、その先がわからない人って結構多いんじゃない?という気がする。PCジャンルの棚にあってもいいよねこれと思ったり。というか学校で教えて欲しい。

市が尾文具&珈琲と、紙製ジョッターのmemottala(メモッタラ)。

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せわしない日々の最中。普段は降りることのない駅で降りて、レトロな風情の喫茶店に入り、珈琲の匂いの中で文具探しまでできたら、まったり幸せな気分になれそうじゃないですか?うん、間違いなくなれる。

神奈川は市が尾駅のお店「市が尾文具&珈琲」さんは、そんな幸せ気分が味わえるお店だと思うんです。駅近の建物の2階。ぱっと見、古き良き喫茶店感。

市が尾文具&珈琲

ガラス扉の奥が見えなくて、初回訪問時、一瞬入るのに躊躇ったんですが、中のお店の方と目があってそのまま入店。常連というほど頻繁ではないけれど、何度か通って慣れて、今では気負わず入ることができます。

市が尾文具&珈琲 | 市ケ尾商栄会

文具・雑貨の購入とコーヒーショップの合体という珍しい組み合わせのお店。赤のチェック柄のテープルクロスも、こじんまりしたカウンターも、なんだかとってもノスタルジー。時間帯によってはお酒も飲めます。

ここで頼むのはいつも珈琲(ストロングブレンド)とケーキのセット。お行儀悪いんですが、ケーキをひとかけら口に含んで、熱めの珈琲で口の中のケーキを溶かすようにするのがとても好き。酸味と甘さが絶妙になるんですよ。とにかくもう癒される。幸せの味。

珈琲が準備されるまでの間、文具棚を見て回ることができて、これがなんかとても素敵な時間。ぎゅっとときめきが詰まった文具棚...!文具と珈琲の雑誌も置かれていて、自由に読むことができます。

置かれている文具は、この規模のお店にしてはびっくりするほどバラエティに富んでます。こだわり感じる。あるとき、珈琲を飲みながら文具が並ぶ棚を眺めていたら、お店の人があーでもないこーでもないと文具のディスプレイの相談を始めて、その雰囲気も好きだったなぁ。文具愛感じる。

メモッタラ

この間ここで、ずっと欲しいと思っていたカミテリアの紙製ジョッター「memottala(メモッタラ)」を買いました。

ジョッターは英語で「jotter(メモする人/メモ帳)」という意味。メモをとるために特化した文具です。クラシカルでおしゃれな革製品のものも多く、ヨーロッパでは古くから使われているそうです。

見た目は、メモを挟む溝と用紙を数枚ストック出来るポケットというシンプルな作り。

メモッタラ

薄いので、カバンに放り込んでおくと使い勝手が良いんです。出してすぐ書けるので。表紙がハードで安定しているので、立ったままその場でチャチャチャッと書き物するのに重宝します。「あったら便利かもー?」と購入したら、存外ヘビロテしてる。メモはインデックス付きで、整理に便利です。

メモッタラ

難点は、予備のメモを挟むポケットスペースが小さいことかな。5枚も入れるときつくなる。メモッタラは、ポケットの収納力を高めた「メモッタラプラス」も販売してるんですが、その分携帯性を犠牲にするしな。悩む。

 

静かな店内で美味しい珈琲とケーキ、そして文具を楽しむ、贅沢な時間が過ごせます。素敵時間。

 

  • 住所:横浜市青葉区市ケ尾町1062-1-2F
  • 最寄り駅:市が尾駅
  • TEL:050-7521-5022
  • 営業時間:11:00-19:00(土曜〜21:00)月曜、隔週日曜定休

「写ルンです」片手に文具店巡りするのが最近のマイブーム。

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それどこ大賞」の応募が始まったのを知って、最近何買い物したかな?書けるものあるかな?て考えたんですが、「そういえば写ルンです買った!」てことを思い出したので書きます。

 

ちょっと前に、使い捨てフィルムカメラ写ルンです」を買いました。この記事読んで楽しそうだと思いまして。

写ルンです!!! - niko life...

軽くてコンパクトな写ルンです。ジー、ジーっとフィルムのネジ?を巻き上げ、シャッターボタンを押すだけ。ピント合わせが必要ない、というか合わせられない。現像に出すまで、何がどんな風に写っているのか定かでない。そういうアナログ感が新鮮で、以来、ちまちま買っては気軽に持ち出して撮ってます。

特に最近「そうだ自分の文具店巡りの記録代わりに撮ろう!」と思いついてから、文具店巡りのお供に、写ルンですをカバンに忍ばせるのがマイブーム。

写ルンです

文具店巡りをしながら、新たな文具に出会うのが好きなんですが、そこに写ルンですも入ってくると一粒で二度美味しい感。日を置いてプリントした写真を見ながら、あれこのお店で何を買ったっけ?というかこれはどこの駅だ...?とか考えるのがむっちゃ楽しい。

今までも気まぐれに、スマホのカメラで訪問した文具店を記録に残してたんですが(年間50以上の文具店巡るから、記録でも取らないとどこで何買ったか忘れちゃう)、写ルンですはより気軽に撮れるので、毎回、文具店で買い物した帰りは撮っちゃいます。

 

もちろん、微調整できないカメラだからよく失敗します。例えばこの間、横浜は市が尾文具&珈琲に行った時の写真。

市が尾文具&珈琲

何だか心霊写真ぽい。ちなみにスマホのカメラで撮った、同じ日同じお店同じ場所からの写真がこちら。

市が尾文具&珈琲

カメラの進化すごい。でも、写ルンですで撮った写真も独特の風合いがあって好きなので、コツをつかんで上手く撮れるようになりたい。写真屋さんで「暗くなってからもそうですけれど、日陰でもフラッシュをたいた方が綺麗に撮れますよー」とアドバイスいただいたので、次回行った時再チャレンジの予定。

写ルンですは、写真屋さんで現像プリントしてもらって初めてどんな風に撮れたかがわかります。出来上がった写真を確認しながら、アルバムに一枚一枚挟んでいくのが楽しい。スマホのカメラで撮った写真は、なかなかプリントしようと思わないし、こういう形に残るのも新鮮でいいなと思う。右クリックで消えない写真ですね。

写真とアルバム

写ルンですで撮っているのは文具店だけなので、写真としては建物が映ってるだけだし、そこで何を買ったかという記憶とセットじゃないと面白くない写真だと思うので、つまりこのアルバム見てニヤニヤできるのは自分だけだと思うとそれもなんかいい。

そしてこれが、写ルンです片手に文具店巡り、をはじめた最初の写真。

カード専門店メモリーズ

なんだかもう本当に、カメラを構えてシャッターボタンを押しただけです、て雑味にじわじわくる。10年後くらいに、文具店巡りの熱が冷めてからこの写真を見た自分はどう思うんだろう。今の文具店巡っている時のときめきみたいなものを思い出すのかな。それとも「何この写真?」と捨ててしまうのか。その時の気持ち想像すると、なんだか不思議と郷愁みたいなやつが湧いてくる。

 

そんなわけで、写ルンです片手に文具店巡りするの楽しいよ!て記事です。もうすぐフィルム使い切りそうだからまた写真屋さん行かないと。


それどこ大賞「買い物」

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紙製ジョッターmemottala(メモッタラ)とバインダーボールの圧倒的フィット感。

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横浜は市が尾文具&珈琲で、ずっと欲しいと思っていたカミテリアの紙製ジョッター「memottala(メモッタラ)」を買いました。

メモッタラ

ジョッターは英語で「jotter(メモする人/メモ帳)」という意味。メモを挟む溝と、メモを数枚ストック出来るポケットというシンプルな作りで、メモをとるために特化した文具です。クラシカルでおしゃれな革製品のものも多く、ヨーロッパでは古くから使われていたそう。

薄いので、カバンに放り込んでおくと使い勝手が良いんです。出してすぐ書けるので。表紙がハードで安定しているので、立ったままその場でチャチャチャッと書き物するのに重宝します。「あったら便利かもー?」と購入したら、存外ヘビロテしてる。メモはインデックス付きで、整理に便利です。

 

存外ヘビロテしている文具は他にもありまして、東京は新宿の雑貨屋アンジェで見つけて、やっぱり「あったら便利かもー?」と購入したらそれ以降カバンのレギュラーになった「バインダーボール」。

バインダーボール

クリップにボールペンをつけました!というこちらもシンプルな作り。ノックしてボールペンの芯を出し、書きます。本体の中ほどの出っ張り部分がクリップの持ち手で、つまむと出していた芯が戻ります。インク色は黒のみ。

手帳型のスマホケースを使ってるんですが、そこにいつも挟んでます。いつでもどこでも書き物ができるし、カバンの中で見失わないから便利。よく使うものに挟んでおけばいいわけですからね。写真のバインダーボールは2代目です。職場にも一本置いていて、首から下げた社員証に挟んでいます。書きたいと思った時に書ける。完璧。

メモッタラとバインダーボール

そんなメモッタラとバインダーボールですが、組み合わせると圧倒的なフィット感があるんですよ。「え、なにこれ。元々一緒に開発したの?」てくらいのフィット感。メモッタラはカミテリアで、バインダーボールはサンスター文具の商品なんで、生まれは全然別なんですが。

メモッタラとバインダーボール

一緒に持ち歩くととても便利なわけです。どっちも丈夫な素材なので、汚れづらいし、コンパクトに持ち歩ける。メモッタラがカバンの中で勝手に開いたりしないのも素敵んぐ。

 

難点は、予備のメモを挟むポケットスペースが小さいことかな。5枚も入れるときつくなる。メモッタラは、ポケットの収納力を高めた「メモッタラプラス」も販売してるんですが、その分携帯性を犠牲にするし...悩む。

memottala+ クロ

memottala+ クロ

 

あと、バインダーボールの芯が黒しかなくて他の色に変えたい気持ちがあるんですが、構造上付け替えられそうで付け替える方法が見つからなくて悲しい。できれば青がいいんだけどな。 

バインダーボール ホワイト

バインダーボール ホワイト

 

そんな感じに多少不満というか要望はあるんですが、メモッタラとバインダーボールの圧倒的フィット感は気に入ってるので、当面はこの組み合わせがカバンの筆記具レギュラーになりそうです。

さっと取り出せて書けるのってメリット大きい。土台が安定しているので、立ったまま、それこそ通勤列車の中でも使えちゃいます。良さ。

メモッタラとバインダーボール


はてなブログで書いています。

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はてなブログ5周年ありがとうキャンペーンお題第1弾「はてなブロガーに5つの質問」

1. はてなブログを始めたきっかけは何ですか?

Sony電子書籍・電子コミックサイト「Reader Store」ではユーザーが本の感想を投稿できます。そこで書いた本の感想が増えたため、感想のログ置き場としてブログを開設したのがきっかけです。

はてなブログを選んだのは、以前からはてなブックマークを使っていたのに加え、ちょっと前に出会ったこの記事に衝撃を受けたのも大きい。同じブログサービスで書いてみたいなと思ったんです。

私のいる世界→追記の記事2つあります - ひきこもり女子いろいろえっち

加藤はいねさん(私の時代は終わった。)や安全ちゃんさん(安全ちゃんオルグ日記)の文章のファンでもあったので、ちょっとだけはてなダイアリーで開設したかったんですけども。でも、今のはてなサイトの構造的に、よほど強い意志がないとはてなダイアリー開設って難しいじゃないですか。めっちゃはてなブログ推してくる。なので次善の策ではてなブログにしました。

いや、はてなブログも当時から好きな文章を書く人たくさんいたので良かったんですけれど!ちゃんと好きですはてなブログ

 

2.ブログ名の由来を教えて!

初期のブログ名は「三森書店」。そのあと試行錯誤(「ゆるふわ√3」とか「ゆるふわいずむ」とか)しながら、現在は「青猫文具箱」に落ち着いています。深い意味はなく、アイコンが青猫で文房具ネタが多いから「青猫文具箱」。

青猫アイコンにしようと思ったのも、多分ブログを始めて1年たった頃じゃなかったっけ...?当時、萩原朔太郎の青猫を読んでいたのと、実家で猫を飼ってるところからの連想ゲームでこのアイコンになりました。余談ですが、アカウント名の三森は実家の猫の名前候補のうち、採用されなかった方。

f:id:yuki3mori:20161029192307j:plain

ブログ自体、最初は本の感想のログ置き場のつもりで、誰かに読まれているという意識はなかった気がします。でも、気まぐれに投稿する文房具の話がいろんな方にシェアされるようになり、馴染みの文具店やツイッターで「ブログ読んだよー。あれいいね!」と言われるのが嬉しかったりして文房具ネタが増え、今では大体、文房具ブログに。

ブログ作成が2014年7月18日なので、2年ちょっとですね。思いがけず長く続いています。といっても相変わらずの気まぐれ更新。

 

3.自分のブログで一番オススメの記事

どれだろう?これかな。自分が巡った文具店の写真をひたすら並べてます。東京ってこんなにたくさん文具店があるのね!と思ってもらいたい記事。

写真で見る東京文具店巡りの旅2015。 - 青猫文具箱

あとはこちら。色んな方に読んでいただいた、京都の文具店巡りの記事。東京の文具店もオシャレで個性的で、何より工夫が凝らされていて素敵だけれど、京都は京都で素敵なものたくさんあるよね、と。

1年半かけて京都の文房具・紙雑貨のお店を巡りまして。 - 青猫文具箱

どちらも文具店巡ってその感想を書いているだけなんですけれども、当時巡った文具店を思い出してニヤニヤできます。概ね自分が楽しい。

 

4.はてなブログを書いていて良かったこと・気づいたこと

「もしかして文房具がすごく好きなのかもしれない」ということにブログ2年目くらいに気がつきました。それまでも文房具ネタ多いなぁと思っていたんですが、他の方から「文房具ブロガー」と紹介されることが増え、意識して文房具ネタを扱うことも増え、という感じ。もともと文房具にはこだわる方で、デスク周りの文房具はほぼ自腹切って揃えてたんですが、好きという認識はなかった。ブログで文字にして客観視すると気がつくことって案外多いものです。

良かったことは、ありきたりかもしれないんですが、ブログを書かなければ出会えなかったであろう人たちの視界に入れたこと。家と会社とのふたつのコミュニティだけだと気詰まりなときも、ブログ更新したりツイッターで呟いたりする中での交流が結構癒しになっていることがあります。これからも仲良くしてくださいー。

 

5.はてなブログに一言

5周年おめでとうございます!これからも末長くはてなブログ利用したいと思っています。そして、文房具ブログのサガとして、はてなブログロゴ入りのオリジナルボールペン&ノートという組み合わせはとても気になります。欲しいです!

 

電子書籍を読むなら何インチ端末がちょうど良いか問題。

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紙の本も好きですが、電子書籍もよく利用します。普段はKindleがメインで、SonyのReaderとGALAPAGOSをサブ使い。最近では、出版社の漫画アプリや、ニコニコ静画を楽しむこともあります。広告付き読み放題だったり、一度に読める量の制限はあれど、無料で読めるコンテンツも増えていて楽しいですよね。

そんな自分にとって、電子書籍の端末選びは重要課題です。タブレットか、スマートフォンか。はたまた電子書籍リーダー(電子ペーパー)か。インターフェースや操作性も大事ですが、決め手はやはり「何インチ(inch)画面の端末か」です。いかに紙の本と変わらずに本を楽しむことができるか。

だってもはや、スマホもタブレットも目に見えるレベルの性能は頭打ちで、画質や処理速度、操作性を比較しても大きく変わらないですし。ディスプレイのアスペクト比も左に同じ。アプリが自動調整してくれる方が多いです。

というわけで、電子書籍を読むなら何インチ端末がちょうど良いか問題を考えてみました。

kindle

 

マンガの場合、6インチか8インチ横向きが楽しい。

少年少女マンガ(コミックス)で多い新書判を原寸大で見るなら、8インチ前後の画面が必要です。8インチの大きさともなると、選択肢はタブレットに限られるわけで、携帯には向かないし、片手で持って読むのにも重たくて疲れる。問題はここからどこまで縮小しても快適に読めるか、です。

SamsungのGalaxy Note2(5.5インチ、iPhone6 Plusも同サイズ)を使用してましたが、新書判のマンガは普通に読めてました。

一方、5インチ端末では印字以外の、描き込み文字がつぶれることがあります。自炊マンガで5インチは難しいんじゃないかな。5.5インチ端末でも「花のズボラ飯」のような大判コミックで細かく描き込みしてるタイプは読みづらい印象です。老眼気味だったりするとなおさら。視認性はあっても可読性が厳しくなるのはここら辺です。

Kindle PaperwhiteやKindle Voyage、Sony Reader、Kobo Auraといった電子書籍リーダーも6インチ展開ですし、やはり6インチ前後がベスト。

また、7.9インチのiPad miniを横向きにしてマンガを読むと、ちょうど2ページ分が1画面に表示されるので、紙面で漫画を読む感覚に近くなります。通勤・通学列車でやったら人様の邪魔になるかもしれませんが、家で読むなら8インチ端末を横向きにして読むのも手です。漫画のカラーページが映えて綺麗ですし、個人的にはこれがオススメ。

 

実用書はあえて5インチ以下という選択。

ベストセラー「嫌われる勇気」の判型が四六判。これは書店に置かれるビジネス書で良くあるサイズです。この四六判を原寸大表示させるなら、8インチ前後の端末が必要。

視認性、可読性の限界は、上記のマンガとほぼ事情は同じなので、6インチ前後の端末が選択肢に入ってきます。

一方で実用書って、電子書籍で読む時、マーカー(Kindleならハイライト)しながら読む人も多いですよね。重要な箇所や後で読み返したい場所は線を引いたり。でも片手でマーカーしながら読むなら、6インチは少し大きい。女性の小さな手ならなおさらです。

そんな時は、5インチ以下、スマートフォンも選択肢に入ってくると思います。キャリアが発売する端末の多くは今5インチが主流ですし、格安スマホも5インチ画面は多いので、端末には事欠きません。

端末によって重心が違ったりするので、実物チェックしながらしっくりくるのを選べばよいかと。iPhone5Sだと4インチで、ちょっと小さくなりますが女性の手でも片手操作でマーカーが引けます。

 

小説は6〜7インチ端末で没入感を高める。

各種文芸やミステリー、ライトノベルなんかの文庫本のサイズがA6判で、これを原寸大で表示しようと思うと7インチ前後の端末が必要になります。

あまり画面が小さいとページ繰りの回数が増えて没入感が遠ざかりますし、大きすぎると端末を持つ手が疲れます。つまりこれも、紙の本と同じように読むなら6インチ前後の端末がベストチョイス。

例えば、Amazonが出しているKindle Fire HDやHDX、GoogleのNexus7あたりが7インチ、最近安くなっているSonyのXperia Z Ultraが6.4インチ、Fire HD 6が6インチ。電子書籍リーダーは前述のとおりKindle Voyageはじめほとんどが6インチですし、やはりここら辺が読みやすいからこその電子書籍リーダーの画面サイズ展開なわけです。

 

雑誌には最低8インチは欲しい。

電子版の雑誌を何インチ端末で読むか?これはもう8インチ以下は選択肢としてないと思います。

だって、ビジネス誌や女性誌がA4変形で、雑誌を原寸大でタブレットに表示させようと思ったら15インチ近いタブレットになるわけで、スマートフォンやファブレットでは力不足です。可読性にかける...というか可読できない。視認性も危うい。部分部分を拡大しながら読めばどうにかなりますが、そこまでして読みたいかと言われると...?

原寸大からふた周りくらいちっちゃくなりますが、iPad Airで9.7インチ、Xperia Z2 Tabletで10.1インチ、ここら辺は老眼気味でなければ十分読めるクラスです。人によっては視線の動きと持ち運びがコンパクトになって、9〜10インチクラスで雑誌を読むのが楽、と言う人もいます(@友人談)

手元にあるiPad mini(7.9インチ)でファッション雑誌を眺めてみたところ、文字ぎっしりなページ以外は拡大せずとも読めます。更に絞って7インチタブレットのAquos Pad SHT22で雑誌CanCanを表示したところ、撮影協力なんかの細かな字までストレスなく読むのは難しいかなーという感じでした。ので、雑誌の場合最低ラインはここら辺、8インチになると想像されます。

 

電子ペーパーと液晶ディスプレイ、読書で疲れないのはどちらか論。

番外で、電子書籍リーダーに多い電子ペーパー(e-inkともいう)と、スマートフォンやタブレットなどの液晶ディスプレイはどっちが読んでいて疲れないのか論。

なんとなく、バックライト付きの液晶ディスプレイの方が目が疲れやすい...気がしますよね。家電量販店などでは、スマートフォン用のブルーライトカットの保護シートが人気だし、視力への影響ってどうしても気になっちゃう。一方の電子ペーパーは、紙と同じように反射光を利用して表示を行うため、自然な光、目に対する負担が少ないといわれることが多いです。

では実際、電子ペーパーと液晶ディスプレイ、読書が疲れないのはどちらか?

少し古いですが、電子ペーパーと液晶ディスプレイによる読書での疲れ・眼精疲労への影響についての実験結果の記事を引用します。

Reading on LCD vs e-Ink displays: effects on fatigue and visual strain - Siegenthaler - 2012 - Ophthalmic and Physiological Optics - Wiley Online Library

Results:  Results suggested that reading on the two display types is very similar in terms of both subjective and objective measures.

(結果:2つのディスプレイタイプ上での読書による結果は、主観的・客観的評価の点で非常に類似していることが示されました)

続けて結論の部分では、画質の方が重要な論点になりうると続くんですが、とりあえず、電子ペーパーと液晶ディスプレイでは(少なくとも実験上は)目に対する負担があまり変わらない模様です。

ただもちろん、紙に近い表示の電子ペーパーに比べ、液晶ディスプレイの場合、特に夜間などは、バックライトの設定が自動調整だと強めに出るので、目が緊張して夜眠れなくなる事態は起きがちです。

 

電子書籍を読むなら何インチ端末がちょうど良いか。

まとめるとこんな感じです。

  • マンガを読むなら6インチ(または8インチ横向き)
  • 実用書はスマートフォン(5インチ)で片手スマート読書
  • 小説は6〜7インチで、小説世界に没入
  • 雑誌は最低でも8インチは必要です

 

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愛用のクリアファイルClamp FileとColor Clip Magic語り。またはPastyのジレンマ。

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紙の情報はなんでも電子化したがる性質です。会議書類は事前に電子配布だし、稟議や回覧も電子展開したがる。

というのも、機密性の高い書類はシュレッダー破棄するよういわれていて、そのシュレッダーにかける時間が好きじゃないんですよね。シュレッダーのスイッチをオンにして、書類が短冊切りされ破棄されるまでを見届けるのが面倒。破棄する書類の情報を考えると、部下にお願いするわけにもいかないし。それなら紙で持つより、最初から電子のままでいいかなと。

でもやはり、タイムラグなく情報にアクセスするなら紙が一番だよね、とも思っています。特にマニュアルとか繰り返し参照することが多い情報。一覧性や視認性は紙の方が上だし、PCの画面で見るには向かないと思う。

電子ファイルをクリックしてからのデータ読み込み時間って、ちりつもだとなかなかバカにできないタイムロスになるわけですよ。人を待たせていたりすると、結構焦るじゃないですか、ファイルが開くまでの2、3秒。PCの性能によっては10秒とか。

それが嫌なので、仕事でよく使う書類は、コピーをファイルに綴じていつでも参照可能なようにしています。デスクのすぐ手に取れる場所に置いて、必要な時にはさっと取り出す。

 

よく使う書類が1枚資料ならまだしも、ページが増えてくるとなかなか嵩張ります。紙ファイルに綴じると穴が開いちゃうからコピー時に穴が気になるし、クリップで書類を直綴じするだけだと汚れやすい。ページを繰るうちにバラバラになったりして億劫。

それで自分は、少し前に文房具のイベントで見かけて「これは!」と思ったMead(ミード)のClamp File(クランプファイル)を愛用してます。これは穴を開けずにコピー用紙50枚超をまとめることが可能なファイルで、サイドのクリップをスライドするだけで用紙の入れ替えも簡単スムーズ。

クランプファイル

この手のファイルって、他にもいくつかのメーカーが出しているんですが、クランプファイルが素敵なのは、サイドのスライドするクリップがファイル部分と一体化していて外れないところです。これのおかげで、多めの枚数になった紙をファイリングするのもシームレスにできるし、紙をめくって読んでいるうちにクリップが外れるということがありません。よさ。

クランプファイルのクリップ部

クリアファイルだと半透明で中身が透けて見えるのも、機密性高めの書類の場合やだな、と思うんですが、これは片面不透明な素材なので、それもプチお気に入りポイント。裏返しておけばいいわけですしね。あと、素材が硬めで頑丈。
一点難があるとすれば、文房具のイベントで見かけて気に入って買って、以来一度も文具店で見かけないことです...。あまり宣伝してないのかしら。便利なのにもったいない。

 

クランプファイルの前は、LEITZ(ライツ)のColor Clip Magic(カラークリップマジック)が最愛でした。パンチの穴開けなしでファイリングできるクリアホルダーで、クリップの部分がクリアカラーになっていて可愛い。

カラークリップマジック

中央のクリップをスライドさせてファイリングするんですが、こちらは30ページ分を閉じることができます。ファイリングできるページ数でクランプファイルに軍配は上がりますけれど、頑丈な作りで汚れにくいので、こちらも引き続き愛用しています。
最初文房具店で見かけたのは、雑貨屋アンジェ系列のNeustadt brüder(ノイシュタット ブルーダー)。ファイルを使い始めて「これは便利だ!」と思ってアマゾンで複数色揃えようと思ったものの欠品で、以来補充されていないのが悲しい。

 

そういえば本日は、ステーショナリーカンパニーなPLUSから、Pasty(パスティ)クリアーホルダーが発売される日です。「女の子の“ワガママ”を詰め込んだクリアーファイル」Pastyシリーズの新商品。

既存のPastyは、パステルカラーの全8色展開のクリアーファイルで、丸っこいフォルムと持ち歩きに便利な外ポケットが裏表についているのが特徴。自分も文具店で見かけて、見た目の可愛さでつい買っちゃいました。ソーダブルーとレモンイエロー。

パスティ

ソーダブルーの方は職場に置いて、よく人に配布する資料をストックするのに使っています。新商品の案内とか、パンフレットとか。

レモンイエローも当初は職場で使っていたんですが、「珍しく可愛いファイル使ってますねー」と同僚にいわれたのがなんとなく恥ずかしくなり、すごすご家に持ち帰り。家で家電の保証書なんかをファイリングするのに使ってます。パステルカラー似合わないのかな...ジレンマ。でも好きなんですよね、柔らかい感じのイエロー。

そして、懲りずにPastyのクリアフォルダーも綺麗な色が欲しいな、とか目論んでます。外ポケット付きでマット加工のクリアーフォルダーとかめっちゃ欲しい。レモンイエローがダメでも、ブルーベリーパープルなら目立たないだろうか。バニラホワイトならオーケー?でも白はパステルって感じじゃないしなー。ちょっと損した気分。

今度文具店を覗いた時に見かけないかなぁ、ロフトか東急ハンズに行けばもう置いてあるかな?と期待。とりあえず早く実物が見たい。

小説家になろうのランキングから面白い作品を見つける方法(+おすすめ作品リスト)。

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軽く小説でも(一般文芸でもライトノベルでも)読みたいけれど、本屋も図書館も行く気になれない日ってありません?電子書籍はセールで買わないと損した気分になるし。

そんな日は「小説家になろう」で面白い小説探しはいかがでしょう?...玉石混合過ぎて何読めばいいかわからない?まぁ、上手く探さないと、趣味に合わない小説や、更新が停止した(エタった)小説、メンタルが削られる「地雷小説」を引く確率上がりますしね。素敵作品にたどり着く前に心折れる。

つまり、面白い小説を見つけるためには、まず「探し方」を身につけなくちゃいけないわけです。ということで、読み専(小説は書かず、読む専門の人のこと)の自分が、小説家になろうのランキングから面白い作品を見つける方法について紹介します。

目次

 

ランキングから探す

一番簡単なのはやはり、ランキングを元に素敵作品を見つけること。小説家になろう(以下「なろう」)では、閲覧専用サイト「小説を読もう!」で投稿作品ランキングが掲載されてます。

小説を読もう! || 小説ランキング(総合)

小説を読もう! || ジャンル別小説ランキング

小説を読もう! || ジャンル別異世界転生/転移ランキング

ランキング期間は、日間、週間、月間、四半期、年間、累計の6つ。

日間は流動的過ぎ、累計は固定的過ぎる(人気のため書籍化→Web版更新停止の作品も多い)ので、週間、月間ランキングを中心に探すのがおすすめです。総合の他、ジャンル別(恋愛、推理、ファンタジー等)ランキングもあるため、最初から自分の好みがわかってる人はこちらを利用するのも手です。

その時々のブームで同系統作品が頻発することもあり、「ランクイン作=面白い作品」とは限りませんが、一定層の支持を得たというのは有効な指標です。

【2016/6/5追記】 2016年5月にジャンルの再編成・細分化が行われ、これまでランキングページトップは総合ページでしたが、ジャンル別ページに変更されました。

ジャンル変更のお知らせ || 小説家になろう

この他、独自投票をベースにした非公式ランキング「勝手にランキング」を活用する方法もあります。

小説家になろう 勝手にランキング

 

ガイドブックから探す

なろう作品の紹介本として、これまで大きなものが2つ出版されてます。人気作品350作品についてジャンル別に紹介した『この「小説家になろう」がアツイ!』と、

この「小説家になろう」がアツイ!

この「小説家になろう」がアツイ!

 

読者アンケートにより全WEB小説からベストランキング形式で発表する『このWEB小説がすごい!』(WEB小説ランキングですが、なろうからのランクインが多い)

このWeb小説がすごい!

このWeb小説がすごい!

 

いずれも偏りなく総花的なガイドブックで、面白い作品を探すのに参考になります。書籍化の裏側や作者座談会などそれ以外の部分も興味深い。

『このWeb小説がすごい!』には自分もアンケートに参加したため、こちらに感想書きました↓

『このWeb小説がすごい!』雑感。

 

レビューから探す

自分で0から探すのも「スコッパー」(作品を次々「掘る」ことで、未だ陽の目を見ぬ名作を掘り当てようとする人々)みたいでいいけれど、誰かのイチオシがあればそれも面白そうですよね?

なろうには、先輩読者がこれぞと思った面白い小説を、読者仲間に紹介するために書いた「みんなの新着レビュー!」ページがあります。

小説を読もう! || レビュー一覧

レビュー作品の多くは、"誰かがわざわざ時間をかけてレビューを書きたいとまで思った小説"のわけです。もう、それだけでその小説への興味が湧きません?

また、面白い小説探しを完全に外注する方向なら、スコ速などを流し読みして自分にあったのを読む、という方法もあります。スコッパーさんが掘ってきた作品の面白精度は高い。

スコ速@ネット小説まとめ

感想とレビューの違いなど、詳しくはこちらの記事に書きました↓

小説家になろうの感想とレビューの違い、或いは「良き読者」の話。

 

書籍化作から探す

なろう作家の書籍化情報が掲載されている「書報」。このページから作者名リンクを経由して、作品にたどり着くことも可能です。出版社に見出されて書籍化されるには何かがあるわけで、ヒット率も高いはずだろうと。

気に入った作品があれば、WEB版と書籍化版を読み比べして、レーベル色がどう反映されたのか?的な楽しみ方をするのも醍醐味のひとつです。

ただ、Web版を削除している場合や、書籍化に伴い本文がダイジェスト化されてる場合もあるのでやや注意が必要です。

【2016/6/5追記】2016年9月からダイジェスト版掲載が禁止になりました。

【重要】ダイジェストのお取扱い、その他規約に関するお知らせ【追記あり】 - 小説家になろうグループ公式ブログ

 

レコメンドから探す

各小説の目次ページ下には「この小説をブックマークしている人はこんな小説も読んでいます!」という、アマゾンで御馴染みのレコメンド機能がありまして、同じような読書傾向の人がブクマした作品、が紹介されてます。

f:id:yuki3mori:20150815090540p:plain

これを活用して新しい小説を探すのも一つの方法です。

 

作者のブックマークから探す

この人の作風面白いなー!と思う作者がいれば、その人の作者マイページを見てみましょう。ページをスクロールすると「ブックマーク」という項目が出てきます。その作者がブクマした作品です。

自分とフィーリングが合う面白い小説を書く人が、面白いと思ってブクマした作品です。これを頼りに次の小説探しするのもひとつの有効策(非公開が選べるので、非公開になってる場合はどうしようもありません)。

作者マイページの「活動報告」(簡易ブログのようなもの)におすすめ作品を書く作者の方も多いので、ここをチェックしてみるのも面白いかもしれません。

 

検索から探す

ある程度読み慣れてきて、自分の趣味趣向が掴めてきたら、小説検索から探す方法もあります。慣れてくるとこれが一番効率的かな。

小説を読もう! || 小説検索

好みのキーワードタグ、例えば「内政」「歴史改変」「ほのぼの」などを設定して検索します。

好みのキーワードがメジャーな場合、該当作品が何百件とヒットするのを避けるため、検索結果の表示順や種別でソートしましょう。

完結済み小説から探したい場合、表示順を「総合評価の高い順」、種別を「完結済みのみ(短編小説を含む)」、最近人気の連載中小説を探したい場合、表示順を「週間ユニークアクセスが多い順」or「ブックマーク登録の多い順」、種別を「連載中小説のみ」に設定すると、ある程度絞り込みができておすすめです。

 

三森のおすすめから探す

これまで何度か、ジャンル別におすすめ作品を書いています。書籍化作が中心です。面白かったら是非、作者応援の気持ちで書籍版も手に取ってみてくださいー!

 

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会社で使う事務用品への愛着とかこだわり的なやつ。

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意外とときめかないハリナックスの話。

新人時代のひそかな特技は会議資料の大量生産でした。印刷機操作とページ繰り、ステープラーはどれも人一倍早かった。

最近、資料組みに駆り出されることがなくて披露する機会がないんですが、ステープラーの針の綴じ位置をずらしていくことで、資料を嵩張らせないスキルは今も役立つ自信があります。昔ドラマで見て覚えて、見栄えと持ち運びのしやすさで重宝されてました。

最近は出番が減ったものの、消耗品として職場に常備されるステープラーじゃなくて、自腹で買ったフラットステープラーを愛用してます。裏側の綴じ針が盛り上がらない、マックスの「サクリフラット」。

サクリフラット

まずもって名前がいいよね。サクリ。針が紙にサクッと入る。裏面は針がフラットになってくれるので、資料をめくる間に指先が傷つくこともありません。

横から見ると、構造が安めのステープラーとは違うがわかると思います。手の丸みにしっかりフィットして、軽い力でサクサク留められます。最高。ずっとサクサクステープル作業したい。

ちなみに、同じステープラーのカテゴリでも、針なしステープラーにはときめかないんですよねー。針なしステープラー「ハリナックス」。友達から「あんた好きそう。メーカー別に3台ぐらい所有してそう」と言われたんですが、実は一台も持ってない。

針なしだと、ステープラーで留めてるのに気がつきにくくて、コピー機回してぐしゃ、の事故が起きがちなのも使わない理由かなとも思ったり。針があってやっちゃいますし。幹部のサイン入り重要書類で似たようなことをやって青ざめるのは、新人時代のお約束。

 

一度使うと病みつきなホチキス針リムーバー。

そういえばホチキスって商品名だからステープラーなのでした。でもステープラー針リムバーだと呼びにくいのでホチキス針リムーバー。ちなみにステープラー、地元ではジョイントって呼ぶこともあった。

ステープラー使う機会は減ったけれど、資料をシュレッダーにかける時、針を抜く必要があるのでリムーバーは愛用してます。職場常備はサンスター文具の「はりトルPRO」。

はりトルPRO

一瞬、どうやってリムーブするのかわかりづらい構造ですよね?

まず、はりトルPROの平面部分を、とじた針の内側にくぐらせるようにして差し込みます。

はりトルPROで抜く

そしてハンドルを握る。言葉での説明が難しいんですが、とじた芯の裏側が開きつつ浮き上がるように外れるんです。

はりトルPROで抜ける

紙を傷つけずにすっと針が抜けるので、謎の達成感。使い始めると病みつきになると思います。少なくとも自分はそう。

ちゃんとしたリムーバーを買う前は、ステープラーの後ろ側にあるへらのようなリムーバーを使って、多少書類を不恰好にしながら針をリムーブしてたんですが、一度リムーバー買ったら手放せなくなった。ムッチャ便利。便利で頑丈なのに500円以下だし、一個あると重宝します。

 

意外と時代遅れでもないFAX事情。

実は働き始めるまでFAXって時代遅れだと思ってたんですけれど、一部では支持され続けてます。海外ともPCネット接続せずにやり取りできるので便利なんですよね。PCからプリンターで打ち出す手間も省けるし。自分も海外出張先で「支社までFAXお願いします!」やっちゃう。

外部の人ならオモテ紙をちゃんとつけて送るんですが、内部の人ならこのハンコ押してすませちゃいます。内部のFAX送る時って急ぎが多くて、オモテ紙作ってらんないという事情もある。

ファックスヘッドと押し図

ファックスを送る際、紙の空欄に押してヘッダー代りに使用できるハンコです。後からいつ何時何枚を誰に送ったかわかるのがいい。最近職場でみんな勝手に使ってく。

商品名は「ファックスヘッド(S)」。電話番号とFAX番号を記入できるLサイズと、宛名のみのシンプルなSサイズの2種類があって、自分が選んだのはSサイズ。電話とFAXの番号あった方が後から便利なので、Lサイズにすればよかったとちょっと後悔してます。

今から買えばいいじゃんって?もう実は、制作元の水縞さんが取り扱いをやめたそうで、今からじゃ手に入らないのです。だからSサイズも丁寧に使わなきゃ...代わりが利かない。

 

蛍光マーカーは色映えしてほしいけれど色が出て欲しくはない。

蛍光マーカーの黄色って便利ですよね。プレゼン時に一部を目立たせるのにも、文章チェックにも使えます。

自分は、オリジナル原稿を複数コピーしたりする時に、原本に蛍光マーカーの黄色で「org」と入れるようにしてます。慌ただしい時に原本とコピーを取り違えることもないし、蛍光マーカーで書いた部分は白黒コピーで認識されないので都合が良い。

でも蛍光マーカーって、選ばないと色映えしないのも多いし、逆に色映えするタイプの蛍光マーカーって裏抜けしたり白黒コピーで色が出ちゃうやつもあるのですよ。色々試しつつ最近は「テキストサーファーゲル」に落ち着いてます。

クレヨンのような蛍光マーカー「テキストサーファーゲル」3色セット

クレヨンのような蛍光マーカー「テキストサーファーゲル」3色セット

 

書き心地としてはまさにクレヨン。発色が良くてとても映える。そして裏抜けも滲みもしない。書き心地が滑らかで、正直滑らか過ぎるくらいなのでコツ掴むまで真っ直ぐマーカーするのは難しくもあります。 でもいいんだ、気に入ってるから。

 

ゼムクリップでもダブルクリップでもないクリップ事情。

複数枚の紙を傷つけずにまとめるには?というと、ゼムクリップかダブルクリップが思い浮かぶかと思います。紙の量が少ない場合はゼムクリップで、多い場合はダブルクリップ、みたいな。

でもゼムクリップって外れやすくて、ダブルクリップはページ繰りしにくくなるじゃないですか。大したことではないけれど、微妙に気になる。そんなわけで、去年くらいからこの「マカロニクリップ」を愛用してます。

マカロニクリップ

紙を傷つけないし、しっかり留まって外れないし、留め部分が最小限なのでページ繰りもしやすい。あと、カラーバリエーションがあってちょっとしたindex代わりにもなります。自分はこれで仕事の種類を分けてたりする。といっても20枚くらいまでしか留められないので、それ以上の枚数になったらダブルクリップを使うしかないですが。

ちなみにマカロニクリップの前は、ガチャックか、手元に残す書類ならスライドクリップを愛用してました。こういうやつ。なぜか文具店で見る率が低くて、あとちょっとお高い。でもスルッと入る感覚は好きだった。

スライドクリップ

あと以前何かの展示会で、トライアングルプリップという、ゼムクリップの類型ぽいのに大量書類も留められるクリップを見て「欲しい!」と思ったことがあります。どれくらい留める力が強いのかわからなくて見送ったの、今も少し後悔してる。 

YAMASAKI DESIGN WORKS トライアングルクリップ

YAMASAKI DESIGN WORKS トライアングルクリップ

 

書類の角を折ってもいいならこんなクリップもあります。

デルプ

紙クリップの「デルプ」。個人的には家庭利用でレシート整理に使っちゃってますが、

新感覚紙クリップDELP(デルプ)でレシート整理してみた。

紙だからそのまま書類ごと捨てられるし、エコだなと思います。こちらは15枚まで一つで留めることが可能。これもindexとして使えるので、内部資料にならいいかもですねー嵩張らないですし。

 

鉛筆やフリクションボールでなくとも、文字は消せる。

先日、急いでたせいか紙回議のサインをフリクションボールで書きかけて「ひぃ!」て事態があったんです。摩擦で消せるペンで書くのはさすがにまずい。でも鉛筆でもないのにペンで書いた文字が消せる(見えなくなる)のって便利です。そんなわけでフリクションボール、愛用してます。

書いた文字を見えなくさせると言えば、後輩が印付きの書類でボールペン字を間違えてアワアワ言ってたので「クイックイレーザー」を貸して、「これ履歴書書くのにいいですね!」と感心されたのですが、砂消し的なものってもしかして、電子化とともに忘れられた文房具だったりするんでしょうか。

ぺんてる 消しゴム クリックイレーザー ボールペン消しゴム XZE33-N

ぺんてる 消しゴム クリックイレーザー ボールペン消しゴム XZE33-N

 

カッターと同じ様な仕組みで刃の部分が板状の消しゴムになっていて、ボールペンで書いた字が消せます。フリクションボールと違い、紙を削る仕組みなので紙が部分的に薄くなりますけども。でも、本来消せないものを消せるのってやっぱり便利。 

インクジェット・カラーコピーなど印刷したものを修正することができる「マルチリスイレーザー」も知ってると重宝しますよね。ただこれ自分では持ってなくて、よく同僚のを借りちゃいます。ごめん。

マルチリスイレーサー【ゴールド】 40-2536

マルチリスイレーサー【ゴールド】 40-2536

 

Amazonの説明によると「30年以上も前から、アメリカでは「胸に一本マルチリス」というキャッチコピーで愛用されてきた」らしいです。前のやつの方が安定して使えた気もするけど…思い出補正かな。

 

終わりに。

最後にカッターを...と思ったんですが、これ一度語ってた。

新聞・雑誌のスクラップに便利な文房具について本気出して考えてみた。

リンク先でも書いてますが、定規にもカッターにもなる「クツワ HiLiNE アルミ定規」を今も愛用してます。慣れるとカッター&カッター板も、ハサミもいらないから便利なんです。定規としても使えるし。 

クツワ HiLiNE アルミ定規

他にもメモ帳とか付箋とか語りたい気もするけれど、さすがにダラダラ語りが過ぎるので、今日はここまで。

 

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ペン先が調整された自分仕様の万年筆、という快適さ。

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少し前、万年筆専門店に行き、試し書きをして気に入った万年筆を買いました。それまで普段使いとしてパイロットのプレラ色彩逢いを愛用していたんですが、この時購入したのは数万円というなかなか思い切った買いもの。自分が文字を書いているのを見て、店主が丁寧にペン先を調整してくれました。

それで、それまでも万年筆って書きやすいな、と思ってたんですが、ペン先が調整された万年筆を使ったら、今までとは違う次元でペン先が紙の上をするり滑ってインクを乗せていくのでびっくり。なんというか筆圧がいらないんじゃないかと。ほんともう、紙の上をペンが滑ってく。

これまで万年筆に十万以上のお金をつぎ込む人たちを「万年筆沼こわい」と半笑いで見てたんですけれど、自分もはまってしまいそうでこわい。この滑らかさはちょっとクセになりそうだなと。というかこれまで愛用していた色彩逢いがちょっと使いづらく感じるレベル。なんか不条理だ...。

以前人にいただいた万年筆で、これも高級万年筆のカテゴリに属するやつなんですが、ペン先調整してもらえないかなぁ。それとも一度使っちゃうとダメなんだろうか、今度相談に行ってみよう。 

クローズド・ノート (角川文庫)

クローズド・ノート (角川文庫)

 

そういえばそこの万年筆専門店、雰囲気がですね、小説で映画にもなった「クローズト・ノート」に出てくる文房具の専門店「今井万年筆」に似ているんですよ。レトロで、時代に取り残されたような雰囲気がなんとなく、あの文房具店を連想させる。

自分が万年筆をいいなぁと思った最初のきっかけって、もしかしたらクローズド・ノートなのかなぁと思うこともあります。主人公の女子大生が愛用する、父親からプレゼントされた「太陽のようなオレンジ色」の万年筆 、イタリアDELTA(デルタ)のDolcevita Mini (ドルチェビータ ミニ) に憧れたこともあったんですよね。

気になって文房具店に足を伸ばして見たら、とてもじゃないけれど学生が手を出せる金額じゃなくてサクッと諦めましたけれども。だって、10万円近くするんですよ、あれ。ガラスケース越しにあの太陽のようなオレンジ色を見て、美しいなぁ、でもこれ学生が持つ金額じゃないと思った。主人公父親にめっちゃ愛されてる。

最近、DELTAと同じくイタリアAURORA(アウロラ)のY(イプシロン)シリーズでオレンジが出て、しかもこれがなかなかお手頃価格なのでほしいなぁと思ったりもしたんですが、でも過去の思い出を、そっくりな何かで代用しようとする精神が、なんとなく気が咎めて購入ためらった。それもあって、万年筆専門店で購入した万年筆は、オレンジじゃないです。ちょっと意地っ張りだな、自分。

 

万年筆を使い始めた初期の頃、綺麗な色合いのインクを揃えたりしてました。基本的になんでも青で文章を書きたがる性質なんですが、青だけで5種類くらい揃えた。

それに万年筆で文字を書くと、紙質によってはインクが裏面に滲み出る裏抜けが起こることがしばしあって、ノートにもやたら凝るようになったんです。100円台のノートはほぼ例外なく裏抜けするから、500円代のノートをいくつか試して、一桁上がった1000円代のノートにまで手を出した。

そして不思議なことに、裏抜けしなくなると今度は、万年筆のペン先が引っかからずにスルスル書ける滑らかな紙を求め始めるんですよ。そこで2000円近いノートにも手を出したくなって、まずいこのまま沼にハマったら帰れなくなるよと。

万年筆沼の悲劇って、そういう関連文房具全体に派生しちゃう影響力のせいなんじゃないのってちょっと思っていて、ああでも心地よい書き心地追求したくなるよね。しょうがないんだけれどでもそんな財力がないの悲しい。よし働いて稼ごう。好きなものを諦めるときの理由は、できるだけ金額じゃないといい。

 

ペン先が調整され、氷の上をスケート靴で走るようなするする感に今酔っちゃってるんですが、なんかそうすると思考が、パソコンでキーボード打つよりシームレスに文字としてアウトプットできるような錯覚があって、ちょっと戸惑います。アナログなのにタイムラグがほとんどないとか。いやタイピングが遅いだけなのかもしれませんけれども。なんだか楽しい。

そんなわけで、新しい万年筆楽しいよ、て話でした。カクノのような敷居の低い万年筆の存在も大切だけれど、高級であること、の意義を感じるような万年筆です。

神戸旅で三宮・元町・栄町の文房具店・雑貨店を巡った記憶。

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とある秋日、おもむろに「神戸で異人館巡りしたい!ハイカラ喫茶店でまったりと美味しい珈琲が飲みたい!」と思ったので神戸に行ってきました。一人旅であまり遠出する気にもならず、北野で異人館めぐりの他は、ホテルを取った三宮周辺をブラブラと街歩き。

...のつもりだったんですが、以前作った文具店マイマップ(全国文具店巡りの旅)を見返したら「あれ?神戸って行ってない文具店多くない?」と気がついたので、ついでに神戸の文房具店も巡りました。歩いたけど楽しかったー。

 

神戸旅の始まりは「NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店」。

まずは旅の始発点、神戸駅から。神戸は旅の中継点として利用することが多くて、時間調整のためにたまに寄るのが「NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店」。

神戸駅からここまで意外と遠かったりもするけれど、爽やかな風を受けながら、煉瓦倉庫に向けて歩いている時の開放感が堪らなく好き。

NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店

今回の旅の途中、神戸市内にあるナガサワ文具センターを一通り巡ったんですが、結果的に品揃えはここが一番好きだった気がします。ブースごとテイストの違う文房具が置かれていて、目で楽しめるお店という記憶。

【NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店】

  • HP:http://kobe-nagasawa.co.jp
  • 場所:神戸市中央区三宮町1丁目6-18
  • 営業時間:11:00~20:00
  • TEL:078-371-8130
  • 最寄駅:JR神戸駅/地下鉄ハーバーランド駅/高速神戸駅

 

栄町周辺をブラブラ、スタンプやトイカメラを愛でる。

NAGASAWA神戸煉瓦倉庫店から10分ほど歩き、地下鉄ハーバーランド駅から電車に乗ってお隣、みなと元町駅へ(歩いても13分)。栄町、元町周辺を歩くと可愛らしいお店がたくさん並んでいて「神戸おしゃれだ...!」感が高まります(そして道ゆく人の装いもおしゃれ)。

そんな中、まずは「CAFE PAPIER(カフェパピエ)」さんへ。たまにクリエイターイベントで見かけて、実店舗にもお邪魔したいなーと思ってたんですよね。初訪問。

カフェパピエ

こじんまりとした中に、紙モノ布モノがギュギュッと詰まっていて可愛かった...!革製カバーのノートがとても可愛い。現在、2Fから隣1Fに移転中。

f:id:yuki3mori:20161123083430j:plain

迷いつつ、旅の初めでそんなたくさん荷物増やすわけにもいかず、ホームページを見て気になっていた切手風スタンプをお買い上げ。種類が多い上にどれも素敵。蝶と猫にしました。

蝶と猫スタンプ【CAFE PAPIER】

  • HP:http://www.cafepapier.com
  • 場所:神戸市中央区栄町通3-2-4和栄ビル
  • 営業時間:12:00~19:00(定休日:水曜)
  • TEL:078-333-4344
  • 最寄駅:JR元町駅/地下鉄みなと元町駅

 

そこからひと区画先にあるのが、アンティーク文房具の「plage」さん。お店の方自らヨーロッパ各地で買い付けてきた紙モノの、古い匂いをかぐだけでも幸せになれる。

plage

ガラス窓から薄ら暗い店内の古き良きものたちを覗いていたら、お店の中にいた店主と目が合ったのが最初の訪問(不審者っぽい)。

この日も、ガラス戸に並べられたレターボックスが素敵な風合いで心惹かれたんですが、自分のところにお迎えするには勿体なさすぎる品だったので諦めて退散。文房具を飾るだけの部屋が欲しい。

【plage】

  • HP:http://www.plage-p.com/index.html
  • 場所:神戸市中央区栄町通2-2-10
  • 営業時間:14:00〜20:00(定休日:火曜、日曜)
  • TEL:078-391-2668
  • 最寄駅:JR元町駅/地下鉄みなと元町駅

 

plageさんからさらにひと区画進むと、ひときわ賑わう建物が目に入ります。アルミナムビルの3階、雑貨よいもの研究所の「雑貨ラボ」へ。二階にはカフェもあるので、歩き疲れたらちょっと一休みするのもいい、かも。

雑貨ラボ

神戸モチーフの雑貨を友達へのお土産に購入。マリンなブルー好き。

ここら辺、乙仲通りと呼ばれる場所は、おしゃれな雑貨屋さんの入ったビル(榮町ビルディングとか)が点在して見て回るだけで楽しいんですが、あまり時間がないときは雑貨ラボだけ寄っちゃいます。かわいい、物珍しい雑貨がぎゅっと詰まっていて「あれもこれも欲しい!」てなる。しかし(できるだけ)我慢。

【雑貨ラボ】

  • HP:http://www.zakkalabo.com/
  • 場所:神戸市中央区海岸通2丁目 4-14アルミナム3F
  • 営業時間:11:00 ~ 19:00(定休日:水曜)
  • TEL:078-325-3380
  • 最寄駅:JR元町駅/地下鉄みなと元町駅

 

さらに進みます。乙仲通りを挟んで雑貨ラボの斜めお向かいにあるのが「FINDER&FOUND」。アメリカンな文房具とカメラのお店。

FINDER&FOUND

FINDER&FOUND

オーナーとのおしゃべりが楽しかったです。荷物増やしたくないといいながら、つい魔が差してトイカメラを買っちゃう。でもいいんだ、旅行バックをコインロッカーに放り込むとき写ルンですを一緒に入れちゃったので(しかし天気が良くない旅程だったため、旅の最中は使わず)。

アメリカンテイストの文房具って、ポップで自分の好みから浮いちゃうからあまり買わないけれど、ズラリ並んでいるのを見ると欲しくなる。特にストラップかわいい。

【FINDER&FOUND】

  • HP:http://www.finderandfound.com
  • 場所:神戸市中央区栄町通2-1-3 謙昌ビル2F 205号
  • 営業時間:12:00~19:00(定休日:水曜)
  • TEL:078-393-1140
  • 最寄駅:JR元町駅/地下鉄みなと元町駅

 

この近く、ヨーロピアン文房具を扱う「トレッペ雑貨店」さんも素敵なんですが、この日はお休みのため訪問叶わず。ついでにもうひと区画足を伸ばしてアインショップを覗きつつ、お腹が減ったのでざっと見て退散。混んでたしね。残念。

アインショップ

 

元町周辺でパピルスノートとインクに出会う。

お腹が空いたので、神戸市中央区の元町通と栄町通にまたがる、神戸の中華街「南京町」へ。の前に、南京町入り口にある「Ferry boat(フェリーボート)」に立ち寄ります。

Ferry boat

ヨーロッパ買い付けのステーショナリーが並ぶ広めの店内。でも雰囲気アメリカンっぽい。おしゃれでデザイン性高め...のようで実用性も高いので、割と好みのラインナップでした。

スペインの文具メーカー「ユニパペル」のパピラスカラーノートを見つけたので速攻購入を決める。ここのノート、レイアウトがすごく好きなんですけれども、輸入文具店でしか取り扱っていないことが多いので嬉しい。いいお店だ(単純思考)。

【Ferry boat】

  • HP:http://ferryboatkobe.sakura.ne.jp
  • 場所:神戸市中央区栄町通2-10-5
  • 営業時間:11:00~20:00(定休日:火曜、水曜)
  • TEL:078-321-5167
  • 最寄駅:JR元町駅/地下鉄みなと元町駅

 

そして南京町で食べ歩きごはん。角煮まんと豚まんをモグモグと食べつつ、チョコレート専門店「神戸フランツ」にて神戸いちごトリュフを買う。本当は神戸魔法の壺プリンが買いたかったけれど、街歩きで冷蔵保存のもの持ち歩くのはちょっと無理があるので。残念。ちなみにいちごトリュフ美味しかったです。

お腹も満たされたし、JRに乗って元町駅から三宮駅へ...と思ったところで、以前「Pen and message.(ペンアンドメッセージ)」に寄った際、欲しかったインクの在庫がなくて諦めたことを思い出し、ちょっと足を伸ばすことに。といってもJR高架下を突っ切って5分ほどですが。

Pen and message.

万年筆専門店「Pen and message.」。有名店ですね。インクやレター類の他、ちょっとしたステーショナリーも扱っていて、カフェでもあります。

落ち着いて座ってペンを選ぶことができ、その場でペン先を調整してもらえるので、一生もの万年筆を探したいときに。自分も、いつかここでペンを調整してもらいたいなぁと思いつつも、さすがに神戸じゃ普段不都合があったとき遠いしな。近郊に住んでいる方羨ましい。

残念ながらこの日も欲しかったインクは置いていなくて空振り(オリジナルインクの「朔」がすごく好みなんですが扱ってなかった...)、気になっているペンを見せてもらったりして、しばし雑談。ペリカンのインクだけ買い足してお店を後にしました。

【Pen and message.】

  • HP:http://www.p-n-m.net/index.html
  • 場所:神戸市中央区北長狭通5-1-13 ベルビ山手元町1階107
  • 営業時間:11:00~19:00(定休日:水曜)
  • TEL:078-360-1933
  • 最寄駅:JR元町駅

 

ここまで来ちゃったしと、三宮まで歩いて行くことにしました。三宮方面に向けてブラブラ歩いて7分ほど、トアロードウエストにあるカード&ステーショナリーのお店「One Way(ワンウェイ)」へ。

One Way

最近、ポストカードやグリーティングカードを集めるのに少しハマっていて、絵のように壁に飾るのがちょっと楽しいんです。週替わりで気分に合わせて変えて見たりすると、部屋の雰囲気も変わっていい。

ONE WAYは、世界のポストカードをメインに雑貨を取り扱うお店なんですが、ビビットカラーだったりポップな色合いのカードがたくさんあって目が楽しい。この日も、お客で賑わう店内を、気にいるカード求めて歩き回り、3枚お買い上げしました。ちなみにムーミン。友達にムーミン好きがいるのでお土産にしようかと。

【ONE WAY】

  • 場所:神戸市中央区北長狭通3-11-15
  • 営業時間:12:00~19:30(定休日:水曜)
  • TEL:078-331-3378
  • 最寄駅:JR元町駅

 

さすがに疲れ始めて来たので、近くの喫茶店で珈琲を飲み一息です。もうホテル帰って明日の異人館めぐりに備えようかな、どうしようと迷い始めたタイミングで、ふと、今回の旅の目的の一つに、もうすぐ使い切る神戸手帖の買い足しと神戸派計画のSUITO(万年筆用吸取り紙)の購入があったことを思い出す。街歩き楽しくて忘れていた。

 

三宮周辺でNAGASAWA文具センター参り。

そんなわけで、三宮センター街に入り、多分神戸の街中でも屈指の文房具取り扱いがある「NAGASAWA文具センター本店」へ。国内外の万年筆、ボールペンを取り扱う「PenStyle DEN」も併設してます。ジュンク堂書店三宮店のある建物3階。初めての訪問だったんですが、最初気がつかず通り過ぎた。

NAGASAWA文具センター本店

PenStyle DENで神戸手帖と神戸派計画SUITOをそそくさ購入し、あとは万年筆の並ぶガラスケースを物欲しそうにチラ見しながら後にします。や、神戸で買っても調整苦労するの目に見えてるので。我慢。というかそんな何本もペンがあっても使わないしね。

ついでに、5分とかからない場所にある神戸国際会館地下2階「La lettre de Kobe(ラ レットル ドゥ コウベ)」も覗いて見ました。こちらはこじんまりとしたスペースで、手紙用品とインクが中心。

La lettre de Kobeの一角にインクが並んでいるのを見て、そういえばせっかくNAGASAWA文具センターきたのにインク購入してないなーと、オリジナル万年筆インク「KobeINK物語」を購入。珍しく、というか人生で初めて緑のインクを購入して見ました。

神戸手帖も緑にしたのでお揃い。ただ、同じ緑系統でも、神戸手帖は「六甲グリーン」で、KobeINK物語は「相模園ティーグリーン」なので実際は色味が違います。

神戸手帖とKobeINK物語

【NAGASAWA文具センター本店/PenStyle DEN】

  • HP:http://kobe-nagasawa.co.jp
  • 場所:兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目6−18
  • 営業時間:10:00~21:00
  • TEL:078-321-4500(PenStyle DEN:078-321-3333)
  • 最寄駅:各線三宮駅

【La lettre de Kobe】

  • HP:http://kobe-nagasawa.co.jp
  • 場所:神戸市中央区御幸通8丁目1番6号 神戸国際会館SOL B2F
  • 営業時間:10:00~20:00(定休日:第2水曜日)
  • TEL:078-242-7222
  • 最寄駅:各線三宮駅

この日は、La lettre de Kobeで〆でしたが、翌日帰りの電車の時間調整で、そのすぐ近くにあるNAGASAWA さんちか店にも行って見ました。商品レイアウトというかセレクトは煉瓦倉庫店の次くらいにさんちか店が好きだったかなー。見応え、というか好きなチョイスだった。

本当は「北野工房のまち」にオープンしたばかりの「Kobe INK物語 by NAGASAWA」にも行きたかったものの、駅から15分という時間と距離に断念。次の機会に行こう。

そして最後、なんとなくLoftにも寄ってみました。Loftはどこでも、まごうことなくLoftだ。好き。

神戸Loft

 

旅の終わりに。

以前神戸で文房具店巡りをした時にいいな、と思っていたお店が、既に閉店していたり(しかも1店ではなく数店...)、その分他に素敵なお店ができていたり、なんだか神戸は移り変わりの早い街という印象です。

でも、普段東京で見慣れている風景が少しずつ変わっても気づかないのと同じようなもので、景色を見なれることのない異邦人だからこそ感じる違和感なのかなぁとか。神戸も、次来た時はまた表情の違う街になるのかしら。それはどこも同じか。

駆け足気味ですがこんな感じで神戸街歩き旅、三宮・元町周辺の文房具店・雑貨店を巡った記憶を終わります。楽しかったし充実したけれど疲れた。

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読書感想ノートの作り方について変遷を語るよ。

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読書が好きなんですが、家の本棚が大きくないので、読み終わった本は基本売りに出すことにしてます。残す本はよほどのお気に入りだけ。

その分、読書記録はこまめに取ってます。本の内容を忘れるままはにするのはもったいないし、能動的読書で、読書効果がちょっとでも上がれば嬉しい。あとで感想を振り返ったとき、何か気づきが得られたら儲けものですし。

読書感想のまとめ方は少しずつ変わっていって、はじめは読書メーター、Evernote、マインドマップ(アプリ)。デジタルからアナログな読書感想ノートに転向し、Ca.Crea A4×1/3、ほぼ日手帳、本よむEDiT。現在は、読書記録しおり(+測量野帳)です。この間約8年、大分試行錯誤を重ねてる感じですが、飽きっぽく同じやり方は続かないのでちょうどいいかも。

そんな自分の、読書感想ノートの作り方について変遷語り。読書感想のまとめ方オススメ紹介ではなく、失敗談気味の内容です。

読書感想ノート

 

はじまりは「読書メーター」。

はじまりは「読書メーター」でした。

読書メーター

読書メーターは読んだページ数や冊数などの読書量をグラフにしたり、 日本中の読書家さんとコミュニケーションできるサービスです。

当時好きだったWebサイト管理人さんが読書メーターを使ってたんですよね。存在を知って「こんな便利なサービスがあるのか!」と自分も読んだ本の感想を投稿するように。誰かから「ナイス!」(いいね!のようなもの)されると嬉しくて。

途中、デザインが垢抜けていて企画や機能が豊富なWeb本棚サービス「ブクログ」に浮気しつつ、

ブクログ - web本棚サービス

結局は読書メーターに戻ったり。読書メーターの方が比較的交流が盛んで「読まれている」感があるので、続けるモチベーションになりやすいんですよね。マイペースに読んだ本の感想を登録しつつ、他の読書家さんの感想を参考に本を買いながら、かなり長く続いた記憶があります。

 

それからしばらく「Evernote」な日々。

じゃあなんで読書メーター続かなかったの?てことなんですが、きっかけは同時期に利用していたWeb日記サービスが終わったことです。「サービスが終わればデータは消える」という当たり前の事実に気づいたんですよ。それで、本の感想は自分で管理できる場所に置きたいなと。

あと、読書メーターやブクログは他の読書家さんの感想が読めるので引きずられちゃうんですよね、先入観が入りやすい環境というか。

いくつかサービスを比較して、最終的に本の感想を置く場所としたのが、思いついたことを何でも記録できるWebサービス「Evernote」。

思いついたことを簡単に記録できます。 | Evernote

Evernoteのサービスがいつか終わるとしても、エクスポート機能でバックアップを取って、データを逃せると思ったのが決め手です。スマートフォンアプリの導入が早くて、いつでもどこでも書けて読めるのもお気に入りポイント。情報のコピー&ペーストやタグ付けも簡単にできます。

読書感想は「本のタイトル/著者」「概要」「感想」をテキスト形式でまとめていく単純な方法でした。こんな感じ。

Evernote

Evernote

読書メーターは必要事項をWebサービスに登録する感じだったので、読書感想ノートとして意識して書きはじめたのはこの頃かも。初期の頃は書く内容が安定しなくて、ファイルによって文章量もバラバラでしたが、次第にテンプレ化が進み...やがて飽きました。慣れて機械作業になったというか。

 

「マインドマップ」で連想ゲームな読書記録。

一時期マインドマップにハマってました。自分の考えをまとめたり、勉強でキーワードを整理するのにちょうど良いんですよね。当時も現在も、マインドマップのiPhone/iPadアプリ「SimpleMind」を愛用してます。Dropbox経由のクラウド管理で、出先のiPhoneからでも、家のPCからでも書いたり閲覧したりができて便利。

色んな情報をマインドマップ的にまとめているうちに、読書感想の記録もマインドマップで取るようになったんですよね。記録はこんな感じでつけてました。

SimpleMind

キーワードを繋げていく書き方なので、文章化よりまとめに時間がかかりません。マインドマップの中心から「読了日」「作者名/関連作品」「本の概要」「自分の感想」を枝として伸ばしキーワードを繋げていく方法。頭の整理にもなりつつ、連想ゲームで思いがけない発想が出てきたりするのが楽しい。

ただ、マインドマップで読書記録は、後から読み返した時、何が心に残ったのか、考えていたのか思い出しづらい、かなー。情報が分散しすぎるというか。結局この読書記録法は、マインドマップのマイブームとともに続きませんでした。

 

マイ・ベスト・ノート「Ca.Crea A4×1/3」。

あるとき奥野宣之氏の本「情報は1冊のノートにまとめなさい」に影響を受け、普段持ち歩いているノートに読書感想の記録も統合することに決めました。使用するのは、A4ヨコ1/3という絶妙なサイズ感で今も昔も愛用している「Ca.Crea A4×1/3」。

カクリエ

1ページにちょうど1冊分、「本のタイトル/著書」「概要」「感想」をまとめていく形です。これまではPCのキーボードをカタカタ、スマホをフリック入力で文字を入力していたのが、紙のノートに手で文字を書いていく感覚がやたら新鮮で楽しく。ここから、読書感想記録がアナログからデジタルになりましたねー。

アナログなノートは意外にも検索性が良くて、ページをペラペラとめくると大体どこに何を書いたかわかります。情報の一卵性も高いし。デメリットは物理的な保管場所な、リングノートなのでちょっと嵩張る。

 

文房具好きが一度は通る「ほぼ日手帳」の道。

「ほぼ日手帳」を買いまして。というか、ほぼ日手帳歴は長めですが、日記帳のように毎日手帳を書く習慣がなくて、白紙ページの方が多かったんですよ自分の場合。でもあるとき、誰かのツイッターかインスタグラムだったかな、ほぼ日手帳にイラスト付きで書いたカラフルな読書日記の写真を見かけて「いいな真似したい!」と。絵心がないので、文字ばかりですが。

ほぼ日手帳

毎日持ち歩く手帳に読書感想を書くメリットは、隙間時間に読み返す機会があることですかねー。この頃書いた本の感想は、他の時期に書いた本の感想よりよく覚えてる。逆にデメリットは、他の人の目に入る機会があることです。専門書や、百歩譲ってビジネス書の類ならいいんですが、ベストセラーな自己啓発書はなんだか恥ずかしい。

あと、さすがにほぼ日手帳は書くスペースがちょっと小さい。見開き1ページで1冊の感想、くらいでいい塩梅になってました。

 

本好きっぽいアイテム「本よむEDiT」。

あるとき文房具店で見かけて、マークス社の「本よむEDiT」を買いました。いかにも本好きっぽい読書アイテムだと思いません?持ってるだけでテンションが上がります。クロス貼ハードカバーで、程よい高級感。

本よむEDiT

ちなみにこんな感じで使ってました。フリクションボールとの相性が凄く良くて、消しても跡が残らない。

本よむEDiT

ブックジャーナルページは、本の概要、感想、キーワード/引用に分かれてます。他に、読書リストやお店リストのページもついています。自分はブックジャーナルのページ以外使わなかったけれど。

使い勝手としては、感想とキーワード/引用は逆だと良かったかなー。本の内容をまとめてから自分の感想を書きたい派なので。

残念ながら、これは2冊使って現役引退でした。お気に入りではあったんですが、漫画やエッセイの感想を気軽に書ける価格帯(1600円(税抜き))のノートでないのが続かなかった要因ですかね...。

サイズが四六判で、感想を書く本によってはスペースが余って勿体なさあった。

 

現在の定番「読書記録しおり」。

学校の図書館、本の裏表紙についていた本の貸出カードあるじゃないですか。現在は、それによく似たBeahouseの「読書記録しおり ワタシ文庫」を愛用しています。

読書記録しおり

紙はケナフ100GAを使用で、油性・水性・ゲルインクのボールペン、万年筆などでも滲むことなく書き込めます。少しざらついた柔らかな風合いが、いかにも貸出カードっぽくていい。ノスタルジーな紙のリーディングログ。
価格も1パック450円(税抜き)でお手頃。1パックで読書記録しおりが3つと専用ノリ付封筒がついてくるんですが、専用封筒は図書館用品メーカー伊藤伊さんのノリ付きブックポケットで、これも本物の貸出カードっぽさを演出してます。レトロだ...!

読書記録しおり

書き込む項目もシンプル&コンパクトで「読始日」「読終日」「本のタイトル」「著者名」「一言感想」のみ。

最初は、読んだ本の感想だけ書いていたんですが、途中から、買った本はすべからく記録するようになり、積ん読本管理もこれひとつでするようになりました。

最新の読書記録しおりだけ持ち歩いて、あとは家で保管しているんですが、たまに古い読書記録しおりを読み返すと、アルバムみたいで楽しい。買ったことすら忘れていた積ん読本の存在に気がついて、ちょっと得した気分に。

もちろん、今までの読書感想ノートほど分量ある感想は書けないので、書きたいなと思った時は本よむEDiTを引っ張り出して書いてます。たまにがっつり読書感想まとめると、それはまた新鮮で楽しくなる。

 

Web小説感想ログとして「測量野帳&読書感想スタンプ」。

小説家になろうで連載中の作品を読んで感想書いて、やがて作家さんがデビューするまでを見守るのが趣味のひとつでもあるんですが(アイドルがメジャーデビューするまでを見守るのに近い心理)、これも読書記録つけておきたいなーと思い始めまして。小説家になろうのアカウントを持っていればブックマーク機能もあるんですが、やや一覧性に欠けるんですよね。やっぱり情報の一覧性はアナログが向いている。

かといって、読書記録しおりにまとめて書いちゃうと、ちょっと情報レベルが揃っていないのが気になる。紙の本は1冊単位ですけれど、小説家になろうだと短編や連載が同じように載っているので、情報レベルに違いがあるんですね。

というわけで、新たなリーディングログを模索して行き着いたのが、「測量野帳&読書感想スタンプ」という組み合わせです。丈夫で比較的安価、コスパの大変よろしいことで有名なコクヨの測量野帳に、OSANPO Shoppingで購入した読書感想スタンプをペタペタと押して、お気軽読書記録。

測量野帳&読書感想スタンプ

測量野帳って薄いので、次の冊子に映るタイミングが早くて、コンスタントな達成感が得られます。やっぱり「使い切った!」て感覚ってモチベーションにはとても有効。

 

時には浮気して別の読書記録アイテムに手を出してみたり。

そんなわけで今はほぼ、読書記録しおり(+測量野帳)体制なんですが、何せ浮気性なままで、新しい読書感想ノートやスマホアプリなんかが始まるとつい試しちゃいます。

ちょっと前だと、レトロ購買部ぷに子さんの「図書貸出カード」とか。名刺入れに入るコンパクトサイズで、このチマっと感はとても可愛い。

レトロ購買部の図書貸出カード

あとは、キングジムの「暮らしのキロク」シリーズのBOOKもちょっと手を出してみました。手帳に貼れるふせんタイプ。色々なフォーマットがある暮らしのキロクですが、BOOKは図書カードを意識したフォーマットでレトロかわいいんですよね。

暮らしのキロク

東京は蔵前にある文房具店「カキモリ」ではオリジナルノートをカスタマイズできるんですが、あるとき衝動的に「オリジナルの読書感想ノートが欲しい!」と作ってしまったり。でもこれは勿体無くてまだ使っていない。たまに引き出しから出してはニヤニヤ眺めてる。

カキモリのオリジナルノート

最近は、グリーンハウスの「watashi lassic」シリーズとして発売されたジャーナルノートも気になってます。A6サイズのコンパクトなノートで、320円(税抜き)とお買い得。デザインも可愛くてちょっと欲しい。自重しているけれど。

 

試した読書感想の記録だけでも10近くあって、どれだけ飽きっぽいんだよ、て感じですが、本の感想を書いて読み返すこと自体も趣味のひとつな気がしているので、もうそれでいいかなーと。

たまに、Evernoteに残したログを読み返すんですが、当時何を読んでいたかや何を思っていたかを読むと、ちょっと黒歴史で恥ずかしい。自分の読書変遷を追っかけてみると、時期によって傾向があったりして楽しい。やたら古典にはまっている時期とか、歴史小説を読み続けている時期とかあります。最近のブームは食べ物エッセイですね。食べ歩きレポっぽいやつじゃなくて、料理を作る過程が文章だけで語られている奴が好み。

そんな感じで読書感想ノートの記録はこれからも続きます。

 

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悪役令嬢の歴史・ルーツを、漫画やゲームから考察してみた。

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小説家になろうの月間ランキングでは長らく「悪役令嬢モノ」がブーム。

悪役令嬢モノというのは「前世でプレイした乙女ゲームor愛読していた少女マンガの世界に転生した主人公が、自分は"前世で見たヒロインをいじめる悪役"のポジションだと気がつき、シナリオで予定されたバットエンドを回避するため東奔西走する」系ジャンルです。

それ以前の小説家になろう女性向けは「乙女ゲーム世界に脇役(モブ)転生して傍観生活」がブームでしたが(詳しくはなろう女性向けのブーム変遷)、大分アクティブ化した印象。傍観系脇役だとどうしても、ストーリー展開しづらいですし。

悪役令嬢は、既定の物語に干渉して運命を捩じ曲げる、カタルシス的なものが読者にウケた気がします。局地的に流行った「ざまぁ」展開(実は腹黒な良い子ちゃんヒロインに陥れられた、悪役ポジションの主人公がヒロインの化けの皮を剥いで「ざまぁwww」と笑う展開)とか、カタルシスを生むお手本のような流れ。

 

悪役令嬢モノの有名どころとしては、やることなすこと悪い方向に解釈される伯爵令嬢が主人公の「悪役令嬢後宮物語」(ただしこれは転生ではない)や、

悪役令嬢後宮物語 (アリアンローズ)

悪役令嬢後宮物語 (アリアンローズ)

 

乙女ゲームの悪役に転生した少女が、ゲームシナリオ通りの悲劇が起こらないようフラグ回避を試みる「ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです」などが口火を切って書籍化。

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです 1 (アリアンローズ)

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです 1 (アリアンローズ)

 

書籍化で巻数も重ねてましたし、とても人気があった(売れないと容赦なく打ち切りも多いので)。

それで、このジャンルをランキングで見かけるたび「悪役令嬢のネタ元、ルーツって何だっけ?」と疑問が頭をよぎるので、せっかくなので悪役令嬢の歴史、原点(オリジナル)について調べてみた、というのがこの記事です。

ちなみに、小説家になろう内の悪役令嬢ものブーム変遷について考察した記事はこちら(「悪役令嬢モノ」のブーム変遷)。

 

そもそも悪役令嬢って何?

悪役令嬢は、ヒロインの成長を促したり、ヒロインに対する読者の同情を誘ったりするための敵役、ライバル役です。ヒロインを陰日向と苛めます。要素としては、 

  1. 相手を服従させる権力を持つ(例:王族や政治家といった権力者。貴族、富豪の娘といった金持ち。)
  2. 相手を納得させる権威を持つ(例:王族、貴族の血筋といった身分・階級。ヒーローの婚約者、何らかジャンルの実力者、学園モノなら生徒会役員といった地位。
  3. ヒーローに恋してるand/orヒロインを嫌ってる。
  4. 展開によって「ヒロインの無二の親友」or「ヒロインの永遠のライバル」or「退場(社会的な死)」の3つのルートが存在。小説になろうだと「退場」が多く、これを回避するために悪役令嬢が奔走します。

4のメタ思考は横に置くとしても、1はヒロインを苛めても周囲に制止されないくらいの権力がないと話にならないですし、2は悪役令嬢たるもの取り巻き、腰巾着くらいいないと悪の華としての見栄えがしません。3のヒロインを苛める理由がないと、苛め自体発生しませんし。

ドラマで例えると典型的なのが「家なき子2」の木崎絵里花(役:榎本加奈子)。一条財閥のお嬢様で、黒髪ストレートのぶりっ子系、ヒーローに恋してヒロインを嫌い、最後はヒロインの友人的な子に下剋上されて退場します。

史実なら、令嬢でなく王妃ですが、フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネットでしょうか。「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の台詞は、いかにもです。ラストがギロチン処刑というのも、小説家になろうの悪役令嬢への影響は大きそう。ただ、フランス革命下という時代背景的に連想される「ベルサイユのばら」(池田理代子)(1972年)で、アントワネットはむしろヒロインポジションにいます。

ちなみに、お嬢様というと連想されがちな「アタックNo.1」(浦野千賀子)(1968年)の早川みどりや「エースをねらえ!」(山本鈴美香)(1973年)のお蝶夫人、「ガラスの仮面」(美内すずえ)(1976年)の亜弓さんみたいな人たちは、ヒロインと衝突はしつつも苛めてはないので、ただのお嬢様ライバルキャラです。見た目的影響は受けていると思いますが。

 

少女マンガの悪役令嬢を探します。

60年代

ヒロインを苛めるお嬢様、というと、古くは60年代から。

ガラスの城 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

ガラスの城 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

「イサドラは母の死の間際、妹のマリサ(ヒロイン)が実は伯爵令嬢であることを知る。マリサに成り代わって令嬢となるイサドラ。マリサのことを召使として側に置き、苛め抜く」というあらすじ。

成り代わりではあるものの、美少女なイサドラはいかにもお嬢様で、ヒロイン苛めっぷりが半端ないです。ただしヒーロー不在。主人公を憎んでるタイプですね。

同じ成り代わり令嬢がヒロインを苛める(というか命を狙う)だと、「伯爵令嬢」(細川智栄子あんど芙〜みん)(1979年)もあります。宝塚で上演されたのでこっちが有名かな。

 

70年代

もう少し時代が進んで70年代、といえば、世界的にも有名ですね、

キャンディ・キャンディ (1)  講談社コミックスなかよし (222巻)

キャンディ・キャンディ (1) 講談社コミックスなかよし (222巻)

 

「明るく前向きな孤児の少女キャンディ(ヒロイン)が、周囲の偏見に負けずに人々に影響を与え成長していく」ストーリー。キャンディを苛める令嬢でイライザが序盤から登場。

ヒーローが好き、ヒロインが嫌いで兄のニールと一緒にヒロインを苛めるイライザはとっても悪役なお嬢様です。何より縦ロール。マンガの知名度的にも悪役令嬢の原型はイライザ、という人が多いと思われます(主人公の幼馴染で貴族の養女になり、恋敵となったため微妙に距離を置くアニーの方が腹黒令嬢扱いされることも)。

同じ70年代、「王家の紋章」(細川智栄子あんど芙〜みん)(1977年)で、ヒロインのキャロルをヒーローの異母姉アイシスが執拗に命を狙ったり、「ときめきトゥナイト」(池野恋)(1982年)で、ヒロイン蘭世にライバル曜子お嬢さんがヒーローを巡って恋の鞘当てをしたり。曜子さんは、暴力団組長の娘設定なので、ちょっと違うかなー。

前述の「ベルサイユのばら」もこの時代。ポリニャック伯夫人やジャンヌ、デュ・バリー夫人もポジション的にまさに!かもしれませんね。

 

80年代 

さらに時代を進めて80年代。お金持ち学校を舞台にした「有閑倶楽部」(一条ゆかり)(1981年)や「笑う大天使」(川原泉)(1987年)なんか有名で、真性お嬢様おぼっちゃま出てきますが、あれ、サスペンスやコメディでジャンル違いだと思うので割愛しました。でも「舞台設定:お金持ち学校」という意味で、有閑倶楽部の影響は大きいはず。

有閑倶楽部 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)

有閑倶楽部 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)

 

 

90年代

次の90年代。漫画からドラマ・映画・アニメなど多角的に展開されたので、普通に男性だって名前を知ってるかと思います。

花より男子 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

花より男子 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

「お金持ち学校が舞台+庶民ヒロインが苛められ、やがて周囲に認められていく」という王道展開は、昨今の悪役令嬢モノの原典に上げる人が一番多そうな作品。庶民ヒロインつくしちゃんを苛めるリリーズ(百合子さまと仲間たち)がいます。

小説家になろうで「ジャンル:悪役令嬢」のブームの発祥になった、ひよこのケーキ先生の「謙虚、堅実をモットーに生きております!」作中作マンガ「君は僕のドルチェ」は、「花より男子」オマージュぽいですよね。若葉ちゃんと鏑木の関係性が、往年のつくしちゃんと道明寺に被る人、結構いるんじゃないかな。まぁでも花より男子には、麗華さま的強力なライバルキャラは登場しないですが。

 

00年代

そしてその先00年代ミレニアム。

メイちゃんの執事 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

メイちゃんの執事 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

空前の執事ブーム到来。やっぱり榮倉奈々、水嶋ヒロ、佐藤健競演で話題になったメイちゃんの執事が飛び抜けて有名なんでないかと。主人公メイちゃんに対するライバル役で詩織様がそんな立ち位置です。

同じようなお嬢様学校+庶民ヒロイン+オプション執事だと「執事さまのお気に入り」(津山冬、伊沢玲)(2007年)もあります。

これ以降、2010年代以降も悪役令嬢的なポジションのキャラクターは随所に出てきますが、ただこれは、すでにオリジナルを前提とした、一種アイコン(記号)としての悪役令嬢という印象です。これは少女マンガに限らず、少年マンガや青年マンガにも時折登場します(男性向けの場合は、ツンデレ要素をつけて準ヒロインなことも多い)。

 

乙女ゲーの悪役令嬢はマイネリーベにあり。

初代乙女ゲーム「アンジェリーク」(1994年)の時代から、ロザリアのようなお嬢様キャラは登場してます。乙女ゲーム2作目の「アルバレアの乙女」(1997年)のファナもお嬢様キャラ。いずれも切磋琢磨が気持ちよい、お嬢様ライバルキャラです。女王や聖乙女の地位を巡って、苛めなんてせず正々堂々ヒロインと戦ってくれます。

その後、「ときめきメモリアル Girl's Side」(2002年)の須藤さんや 「ワンド オブ フォーチュン」(2009年)のシンシアなど、ヒーローを巡る恋の鞘当て的お嬢様キャラが出てきますが、正直、登場時間的尺の短さから存在感が薄い。ほら、乙女ゲームって、マルチシナリオで複数ヒーローそれぞれにルートがあって、そのうちひとりのライバル役でしかないので…。

でもそんな中、燦然と悪役令嬢が登場した乙女ゲームがありました。  

マイネリーベII ~誇りと正義と愛~

マイネリーベII ~誇りと正義と愛~

 

明るく家庭的な成金お嬢様、ぶりっ子腹黒公爵令嬢、男勝りクールお嬢様が、ヒーローを巡ってヒロインとつばぜり合いを繰り広げるゲーム。「ジャンル:美少年誘惑シュミレーション」の名は伊達ではなく、油断するとヒロインは陥れられます。

悪い噂を流されるのは序の口で、ヒロインがうかうかしてると媚薬でヒーローを奪われる、という屈辱を味わうのですよ…!!でも、攻略対象を玉の輿に乗る手段としか思ってない感じの潔さが、一部女子から圧倒的支持を受けました。ヒロインも俄然強めで、手紙に小細工したり、誘いを断るライバルを「使えないヤツ」と毒づいたり。

ちなみにamazon絵はⅡの方です。学園に中途編入したと思ったヒロインがいきなり卒業式でヒーロー役が起こしたクーデーターに巻き込まれ、革命側か中立かレジスタンス側かを選ぶと言う。「え、私は乙女ゲーをやってるんだよね!?」と思いながらミニゲームで鉄橋の爆弾処理をしました。

また、アンジェリーク、アルバレアの乙女に次いで乙女ゲームの黎明期を飾った「ファンタスティック・フォーチュン」(1998年)、一部攻略キャラのルートのみ登場する貴族令嬢ミリエールが、暗躍する悪役令嬢です。 こっちはちょっとイレギュラーで、ヒーローを憎んでる系。

そういえばミリエースも縦巻きロール(ポニーテールですが)なので、この時はすでに縦巻きロールが悪役令嬢アイコンになってたってことなんでしょーか。まぁ乙女ゲームの歴史自体、少女マンガに比べれば圧倒的に遅いですしね。少女マンガから輸入されたと考えるのが妥当なのかな。

 

そんなわけで総括。

ガラスの城から数えると、なんと半世紀も前から悪役令嬢はいたことに。

これだと正直、作家の青春時代がいつかで、悪役令嬢のルーツは違ってそうです。まぁそもそも、小説家になろうの作家陣自体、年齢層は割と広範囲で、同じ文化・文脈(コンテクスト)を共有していると考えるのは無理があるのかも。

前述の「悪役令嬢後宮物語」や「謙虚、堅実をモットーに生きております!」から影響を受けた(オマージュ)作家が、悪役令嬢のイメージを再生産して、その成功例の幾つかがさらに再生産を重ね、今の小説家になろう的な悪役令嬢のイメージが出来上がった、と考えるのが妥当な気もします。

自分の肌感覚としては、キャンディキャンディのイライザで「悪役令嬢」のイメージが作られ、花より団子やメイちゃんの執事で悪役令嬢が活躍する「お金持ち学校」のイメージができた感じですが、小説家になろうの悪役令嬢モノが初めて見た悪役令嬢だ、て人も少なからずいそうです。

つまり、小説家になろうの悪役令嬢の原型は、たくさんの作家が集合知的に作り上げた、架空のオリジナルって感じですかね。もし「これがオリジナルだ!」てのが他に思い浮かぶ場合は教えてくださいー。

 

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串田 孫一「文房具56話」感想文。

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文房具の本って、結構多いわけですよ。エッセイだったり雑学本だったり、オススメの文房具セレクト集とか。図鑑ぽいのもありますね。

これまで読んで、今も自分の本棚に残っている文房具の本は「書斎の宇宙: 文学者の愛した机と文具たち」「最高に楽しい文房具の歴史雑学」「古き良きアンティーク文房具の世界: 明治・大正・昭和の文具デザインとその魅力」、そしてこの記事のタイトルにもした「文房具56話」。

他にもいっぱい買ったけれど、残しておきたいな、と思ったのはこれくらい。「趣味の文具箱」「文房具屋さん大賞」は買っても本棚に残さないし、話題になった「文房具図鑑」は、迷って結局リリースしちゃったんですよね。読み返せないことを惜しいと思わない気がしたので。

あとは積ん読になっている「万年筆インク紙」かなぁ。これは本の装丁がすごく好きで、買うつもりがなかったのに本屋で見てうっとりして、そのままレジ直行したやつです。この本の色使いは反則だと思う。スッと明るい白を背景に、絶妙な青、いや藍色なのかな、で文字が書かれてるんです。早く読まなきゃ。

 

それで「文房具56話」の話です。この本は神楽坂のかもめブックスで見つけて購入して、その後何回も読んでいます。

文房具56話 (ちくま文庫)

文房具56話 (ちくま文庫)

 

文房具、身近な小道具でありながら、これほど使う者の心をときめかせる物はない。消しゴムで作ったゴム印、指先で糊をのばす風景、鳩目パンチ、吸取紙など、懐かしいものがたくさん登場する。手に馴染み、気持ちに寄り添う文房具。ちょっとした使いこなしがその価値を決める。どうすればこの小さな道具が創造力の源泉になりうるのか。文房具の想い出や新たな発見、工夫や悦びを語る随想集。

大学教授を経て執筆活動をされていた串田孫一先生の本で、後記によれば、1970年から1973年まで「月刊事務文房具」という雑誌で連載されていたものがまとめられ、加筆のうえ出版されたものです。

56篇分の文房具が登場して、ひとつひとつ、便利ではなくても愛着のある語られ方がしていてとても楽しく癒されます。淡々とした語り口の中から滲む文房具への愛着が、自分と重なることがあってほんのり嬉しくなったり、自分が持ったこともない発想に、なるほどそういう視点もあるのかと気づかされたり。

中でも特に好きなエピソードはふたつ、「消ゴム」と「貝光」の項目なんですが、そこに書かれた心情が良い。「消ゴム」の項目で、

今私の前には消ゴムが一つ、ほとんど球状に小さくなっている。一体消ゴムはだんだん小さくなっていくものだが、どこまで使えるのだろうか。これをもし実験するとなると、むつかしい。使おうと思えば、まだ十分に使えるのに、なんとなく姿を消してしまう。球状になって来ると、床へ落とした時に不規則に跳ね廻って、どこかへ隠れ、しまいにいなくなってしまう。消ゴムの老衰して行った本当の最後を見届けるのは、実に困難なことである。

「消しゴムの老衰して行った本当の最後」て表現が、文房具の終わり方のひとつとして、とてもしっくり来たんです。実用一辺倒で役割を果たして、そして「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」なのだと思うと、今目の前にある文房具への愛着がいや増す。

そういえば、自分も学生の頃筆箱に入れていた消ゴムの行方ははっきり覚えていないし、というか最近でも、鉛筆キャップをつけていたはずの短い鉛筆もどこに行ってしまったのかわからないなと。多分意識もせずに、用済みとして捨ててしまったのかな、と後ろめたさで目を伏せるわけですが。

引用した消ゴムの話は文房具56話の3つ目で、この時点でこの作者の文房具への愛着が好きだなぁと。だから大事に大事に時間をかけて読み進め、そして読み終わった後も、時折本棚から引っ張り出して付箋をつけた箇所を読み返しています。砂時計を、特に時間を計ってるわけでもないのにひっくり返して砂が落ちるのを眺めるのに似ているかも。心地よい時間の無駄。

そしてですね、この本の最後には後記があって、

相変わらず私は大小の文房具店の前を素通り出来ない。これは忙しい時間の中で仕事をしている人には便利かも知れないが、文房具の仲間に入れたくないような品物を見掛ける。また、これは玩具屋の棚に並べた方が良さそうと思われるものもある。世の中は目粉しいばかりに変化して行く時代なので致し方はないのだろうが、気懸りでもある。

作者本人の言葉で最後こう締めくくられてます。

何かを買う時自分は「ステイタスや話題性でこれを買っていない?本当に欲しい、必要なものなの?」て手に取って考えるんですけれども、要は、記号的消費や物語的消費を文房具に対してしてないか、て思う時があるんです。実用のための文房具を、アイコンとして買っちゃってないかな、と。正確には、文房具に対してだけじゃなく、服や靴や買い物全般に対して思うわけですけれども。

だからこの後記を読み返すと、襟を正す気持ちになるというか。使われずに朽ちて行く文房具があるとすれば「消しゴムの老衰して行った本当の最後」よりも満たされてない気がするのです。終わりまで見届けられずとも使って、何かに役立てて終わりたい、みたいな。

 

もちろん、手に取ってときめいて、それだけでもひとつの大切な使われ方だと思うんですよ。その意味で、少し前に読んでいた「買い物とわたし」が良かったなー。無駄なものもたくさん買うけれど、すごく誠実にものに向き合っている感じがした。

買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫)

買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫)

 

まぁ、真剣に必要だと思って買ったものでも、後から振り返れば虚栄のために買っていたことなんてザラにあるし、もしかしたら逆もあるかも知れないので、その人次第、てことなんだと思うのですけれど。そんなことを考えながら、また時折文房具56話を読み返します。

ふろくに惹かれてついコンビニで雑誌を買っちゃう。

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ふわっとやさしい暮らし&おしゃれマガジン、リンネル。リンネルのふろくはいつも可愛い。ネコだったりムーミンだったり。コンビニで目に入ってつい買っちゃう。何この可愛いネコポーチ...いやいや普通に雑貨屋で買えばいいじゃん、ふろくで買うなんて本末転倒だよと思うけれどついつい手が伸びて買ってしまいました。だって可愛い。

リンネル

どうしてこんな可愛いネコポーチを、しかも5種サイズもつけようと思ったのか。かなりしっかり目に作られていて、「所詮ふろく」感がありません。ちゃんと旅行先あたりに持っていっても違和感ない。繰り返し使える。可愛い。

リンネル

そんなわけできっかけはふろくなんですが、最近コンビニで雑誌を買うようになりました。仕事で残業して遅くなった日、疲れて家に帰る途中、小腹空いたな、春雨ヌードルでも食べるかとコンビニに寄り、ヌードルコーナーで春雨ヌードルを手に取り、なんとはなしに雑誌コーナーに。そこで目に入るファッション雑誌。最近すごくふろくに力入れているよねファッション誌と思うわけですが、疲れていると、気がついたら雑誌を1冊手にとってレジに向かってる。文房具や手帳の特集本もつい買っちゃうことがある。

そしてこれ一番重要なんですが紙の雑誌がいいんです。画面をスライドするんじゃなくて、雑誌の薄い1ページ1ページを指でペラペラめくるのが楽しい。そういう読書体験を望んでる。1日中パソコンと向き合って仕事した後でさらに電子端末と向き合いたくないってのもある、かも。

家に帰り一通り家事雑務を終わらせ、お湯を入れてヌードルが食べれるようになるまでの時間、ペラペラと雑誌のページをめくってぼんやり眺めてます。読むわけではなく、眺める。こんな風にキラキラとした表情で服を着てみたいなとか、あのカバン可愛い、そうだ靴が少しくたびれ始めたんだった、アイラインはそうやって引くのが最近の流行りなのねとか、取り留めのない、思考にならない程度のいろんな言葉が浮かんで、でもヌードルが出来上がる頃には忘れているわけです。食欲にオシャレは勝てない。

それで小腹を満たしてお風呂入って上がって髪を乾かし、ウトウト気味に雑誌の続きをめくるんですよ。あーこういう服欲しいな、もう似合わないかな、そういえばいつ以来服屋さんいってないんだっけ、綺麗な形のコート欲しいな、いやいやまだ大切に今の使おうよなんてページを眺めながら、いい感じに仕事で高ぶっていた神経が落ち着いた気がしてきたところで消灯。

雑誌の中、綺麗な服や鞄を持って微笑んでいるモデルさんを見ていると、リアルの延長線上というよりはファンタジーに近いものを感じるんですが、そういう現実感のなさも結構好き。役に立ちそうで立たない、メイクテクやモテテクを読み物として眺めるのも嫌いじゃない。

ここしばらく雑誌を手に取る機会なんてなかなかなくて、そして今も雑誌を定期購読するほどの熱意は沸いてないんですが、気まぐれに雑誌のページを繰って、誰かが仕事として作ったその1ページ1ページを眺めるのはなかなか楽しいものだなと。

少し前キャッチコピーやデザインの本を読んで、そのせいか雑誌のレイアウトや目次なんかを純粋な読者目線ではない目線で見てしまうこともあって、そして雑誌の向こうにいるかもしれない誰かの仕事を想像して、心がほんのりあったかくなります。買うものすべて、誰かの仕事の成果なわけで。

そんな感じでコンビニに寄った時は何か面白そうな雑誌が出ているかなとか雑誌コーナーを覗きたくなるし、そのふろくがちょっと素敵な感じならついつい買いたくなる。日々のちょっとした彩りです。でもコンビニ立ち寄り癖がつくのは微妙だから自重もしないとね、うん。

著作権法上、本の引用・要約・目次をブログに書く時気をつけること。

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本のまとめと著作権について

個人ブログで本の内容をまとめただけの記事を見かけると「著作権的にどうなんだろう?」と気になってました。

例えば「本の要約サイト | flier(フライヤー)」は「出版社に利用許諾を得て要約を提供」してますが、個人ブログだと利用許諾を得るのって現実的には難しそうですよね?返事が来ない場合もありそう。ブログによっては「これ引用の範囲超えてるし無断転載じゃないの?」ともやっとすることもあったり。

それに、自分もブログで本について書くので、ブーメランで気づかぬ間にルール違反していたりしないか不安になることもあります。

そんな訳で「本のまとめ」を個人ブログが掲載する場合に発生する著作権法的なあれこれについて個人的に調べてみたよ、というのが本記事です。

本のまとめと一言にいっても、

  • 引用型:本文をそのまま抜き出して掲載
  • 要約型:本の内容を要約して掲載
  • 目次型:本の目次をそのまま抜き出して掲載

を取るパターンを見かけるので、引用、要約、目次に分けて調べてます。

なお「著作権が問題になる場合」を念頭に置いているため、著作権者が利用許諾してる場合はそもそも発生しない話です。また、情報元は、可能な限り公的機関から引用しています。

 

引用について

著作権者は公衆送信権(著作権法23条。無断で公衆に送信されない権利)を持つため、本の内容をブログに掲載する場合、"原則"として著作権者の許諾が必要です。許諾を得ずに無断転載した場合、権利侵害となるおそれがあります。

しかし、あらゆる場合に著作権者の許諾を得るのでは、誰でもSNSやブログで表現活動を行うこの世の中、許諾のための手続きで著作権者を煩わせることになりますし、著作権者に不利益な言及、批評を行う場合などには、許諾が得られない事態もあり得ます。

このため、著作権者の許諾を得ずに本の内容を書くことが可能な"例外"のひとつとして「引用」(法第32条)という仕組みがあります。

  1. 公正な慣行に合致すること,引用の目的上,正当な範囲内で行われることを条件とし,自分の著作物に他人の著作物を引用して利用することができる。同様の目的であれば,翻訳もできる。

著作物が自由に使える場合|文化庁

文化庁は、私的使用のための複製(第30条)、図書館等における複製(第31条)と同様、引用(第32条)を「著作者等に許諾を得ることなく利用できる場合」として列挙してます。

「公正な慣行」と言える「正当な範囲内」の判断基準については、写真パロディ事件(第1次上告審 昭和55.3.28)といったこれまでの判例の蓄積から、文化庁は次の4点を上げてます。

  1. 他人の著作物を引用する必然性があること。
  2. かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
  3. 自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
  4. 出所の明示がなされていること。
著作物が自由に使える場合|文化庁

1.は必然性、2.は明瞭区分性、3.は主従関係、4.は出所明示。

まず、他人の著作物を借りるためには、借りるための相応の理由が必要です(必然性)。ブログ記事に彩りを添えるため、アイキャッチとしてアニメのキャプチャ画像を掲載するだけであったり、自分が好きな本の一節を、コピー&ペーストで引っ張ってきただけで内容に言及しないのも、必然性の説明は難しいです。

また、少なくとも自分の著作物と他人の著作物が明瞭に区分され、引用部分の明確化がされていることも必要です(明瞭区分性)。第三者が見たとき、それが誰の創作物であるのかが明確化されていないといけません。

加えて、自分の著作物が主体であり、引用する他人の著作物は従たる存在であることが求められます(主従関係)。本の内容を数ページに渡り転載した上で「~と思いました」と一言二言を添えたぐらいでは、主従関係がなく、引用とは認められません。書評(レビュー)や読書感想、案内紹介(ブックガイド)的な「自分の考え」部分が必須になります。

最後の出所明示について、文化庁のページでは

その方法は、それぞれのケースに応じて合理的と認められる方法・程度によって行われなければいけないとされていますが、引用部分を明確化するとともに、引用した著作物の題名、著作者名などが読者・視聴者等が容易に分かるようにする必要があると思われます。

文化庁|著作権なるほど質問箱「引用する場合、出所の明示はどのようにすればいいのでしょうか。」

としており、単にAmazonリンクを貼れば大丈夫、というわけではないのがわかります。著作物の題名、著作者名などがわかりやすく書かれている、という点で、バイラルメディアやキュレーションメディアの中には、出典を小さく目立たない文字で表記していたり、出典を明記せずそもそも引用の条件を満たしていないという悪質な事例もあります。

引用の条件は大して難しいことではないので、著作権者に敬意を払いながら、引用を使って行きたいですね。

 

要約について

要約についても、文化庁のページに解説があります。

(前略)また、要約は、著作物の内容をある程度概括できる程度にした著作物のことをいいますが、この要約を行う行為は、一般に翻案権(第27条)が働く行為とされており、著作権者の了解なしにはできません。ただし、ごく簡単に内容を紹介する程度の文書であれば、著作権者の了解は必要ないと考えられています。

文化庁|著作権なるほど質問箱「他人の論文を自分の論文中に引用する場合に、要約して利用することも許されますか。」 

翻案権とは、著作物に創作性を加えて別の著作物を作る行為で、要は、小説の映画化やアニメ化、二次創作、文書の要約などです。翻案権も著作権者の権利で、これらの行為を行うには著作権者から許諾を得る必要があります。

本を要約するのも(翻案権)、それをブログに掲載するのも(公衆送信権)、原則として著作権者の許諾が必要ということですね。

例外は上記の文化庁見解のとおり「ごく簡単に内容を紹介する程度」なら「著作権者の了解は必要ないと考えられている」としています。

同じ文化庁のページで「許諾なしであらすじのネット掲載は可能か」の問いに対して、

A.どの程度のあらすじかによります。(略)2~3行程度の極く短い内容紹介や(略)キャッチコピー程度のものであれば、著作権が働く利用とは言えず、著作権者の了解の必要ありません。

文化庁|著作権なるほど質問箱「最新のベストセラー小説のあらすじを書いて、ホームページに掲載することは、著作権者に断りなく行えますか」

と書いてますし「あらすじ」レベルの内容紹介なら問題なさげということかと。ただ判例を見ると、この「内容を紹介」する程度についてはだいぶ余地がある印象です。

例えば、コムライン・ディリー・ニュース事件(東京地裁 平成6.2.18)では、

著作権法27条所定の翻案には、現著作物を短縮する要約を含むところ、(略)。要約は、これに接する者に、原著作物を読まなくても原著作物に表現された思想、感情の主要な部分を認識させる内容を有しているものである

裁判所ホームページ|知的財産裁判例|平成4(ワ)2085(pdf)

つまりは「現著作物を読まなくても主要な部分を認識させる」要約を駄目、としてます。

また、コメットハンター事件では、ビジネス書の要約サービスで会員を集め、毎月本の要約を電子メールで送る有料サービスを無断で行った会社が、著作権者に訴えられました。本を読まなくてもわかる翻案、と見なされ原告側の勝訴で終わっています(【参考】要約コンテンツの誘惑に駆られたら速読本舗事件を思い出そう - 法廷日記

これらを踏まえると、文化庁見解と判例の中間地点「ごく簡単に内容を紹介する」から「現著作物を読まなくても主要な部分を認識させる」の間で、要約型の本のまとめブログは行われる必要があるわけです。

 

目次について

内容を極めて短い表現で列挙しただけの「目次」も、同じように著作権法は適用されるのかって思いません?本の目次全部を掲載しているブログって時折見かけます。

例えば「50歳から幸せになるための15の法則」と言う本があったとして、15の法則が書かれた目次を全部掲載したらアウトな気がしますし。

ただ目次については、残念ながら探した限り判例は見つけられませんでした(というか最高裁以外の裁判判例情報がヒットしすぎた)。いくつかのサイトを見ると、目次が著作権の適用を受けるかは意見が分かれるようです。

公益社団法人著作権情報センターのQ&Aでは、

Q. 市立図書館で雑誌の表紙・目次・記事のダイジェストをデータベース化し、ホームページにアップロードしていますが、問題はありませんか。

A.(略)雑誌の目次は雑誌に掲載されている記事の内容を工夫して簡潔に表現し配列したものであって、単純に配列されたもの以外は、表現、選択、配列に創作性が認められるでしょう。この場合は、雑誌の目次自体も著作物として著作権法上保護されます。

【出典】Q&A インターネット・ホームページ | こんなときあなたは? | 著作権Q&A | 公益社団法人著作権情報センター CRIC

正直、素人判断だと難しい領域な気がしますねー。とりあえず確実なのは、良識の範囲内で必要最低限に留めましょう、てことですかね。

少なくとも自分は、目次を紹介しているのが作家や出版元以外の場合、目次だけが掲載されているページがGoogle検索に引っかかってくるともやっとした気持ちになるのでしないようにしています。

 

おわりに

個人ブログの場合、よっぽどの有名サイトでもない限り、本人やプロバイダーへの削除要請手続、裁判コストを考えると、許諾を得ない全文要約の個人アフィリエイトブログであったとしても、現実、訴えられることは滅多にないと思います。ファンがブログ運営者や広告主に通報するとかの方が現実的じゃないかなーと。

著作権法ってご存知の通り親告罪な部分が多くて、これって著作権者の利益になるファン活動や広告活動をグレーゾーンで守るためって気がするのですけど(コミケ文化然り)、その趣旨を踏まえるなら、著作権者の利益を害さない範囲で、ルールというよりモラルとして守っていきたい領域って気がします。作者に敬意を払う、てことですね。

逆に言えば、著作権者の利益にならない、還元されない利用は自粛されるべきじゃないかなー。と書いて〆です。

 

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