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あのオムニバス漫画のこのシーンが好き、を集めてみる。

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最近オムニバス漫画にはまってます。

コミックで何巻も続くようなのも良いけれど、数分足らずでサクッと読み切れる短編も楽しい。感情移入する間もなく読めるので、平日仕事帰りの「疲れているので頭使わずにぼーっと楽しみたい」需要にも応えてくれます。

ストーリーの尺が短い分、誰かに肩入れして「このキャラが好き!」となることは滅多になくて、「あのシーンの台詞が好き!」という形印象が残ることがほとんどです。たまにそのシーンだけ読み返したくなる。

何冊もオムニバス漫画を読んでるうちに、あの漫画のこのシーンが好き、を集めて語りたい気分になったで(後で見返したら自分が楽しいんじゃないかなと)、満足するまでだらだら書きます。

好きなシーン語りなのでネタバレ配慮はしてませんが、良心の呵責から致命的なネタバレはしない方向です。

 

惑星9の休日(作者:町田洋)

辺境の小さな星、惑星9に暮らす人々のささやかな日常と、少しのドラマ。

惑星9の休日

惑星9の休日

 

うまく説明できないんだけど その時 この瞬間は永遠なんだ、と思った

ちょっとした日常に起こったドタバタハプニングの後、「疲れたー。あ、明日休みじゃん?この後ご飯食べてく?」と被害者仲間に誘われてのモノローグ。この瞬間を永遠と判断するには脈絡なさ過ぎるのに、本当だ永遠だ、て同調できたんです。

オザケンの『さよならなんて云えないよ』の歌詞で「左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる 僕は思う!この瞬間は続くと!いつまでも」が好きなんですけども、それと同じ匂いを感じる。日常の延長線上にある永遠、みたいなやつ。

 

5つ数えれば君の夢(作者:今日マチ子)

人々を熱狂させる現代の"アイコン"、アイドル。人気アイドルグループの少女5人が、制服姿で見るそれぞれの"ほんとう"。

5つ数えれば君の夢

5つ数えれば君の夢

 

夢が叶ってしまったら、私は永遠におどりつづけなくてはいけない。それが呪いだっていわれても私はこの赤い靴が好き。この靴がすりへって消えるまで、永遠に踊りつづけてみせる

上京して人気アイドルにまで上り詰めた「ヒトミ」が、故郷の幼馴染を案内する一場面。「ずっとは続けられないアイドルのために、靴ずれしてまでその靴履くの?」と問われてのヒトミのモノローグなんですが、ここすごく好き。

夢は叶えて終わりじゃなく、そこから続くものです。なまじ頂点を見てしまえばなおさら、喜びとともに辛さも味わう。それでも「意地でもこの靴は脱がないんだぞ(...未来の不安は知っているけれど)」の選択に心打たれる。

裏返せば、やりがい搾取とか、夢に酔ってるだけ、なんて批判もできますが、人生のどこかのタイミングでは意地を張るのって必要なんじゃない?て思うのです。

 

深夜0時にこんばんは(作者:冬川智子) 

時報がなって始まる深夜ラジオと、それを聴く人たちのオムニバス。普通なら漫画にしないくらいのささやかな不幸を、デジタルになれないアナログの温度ある声がちょっと救うかもしれない物語たち。

深夜0時にこんばんは

深夜0時にこんばんは

 

私は 夢も叶えられなくて

そんなに幸せじゃないけど 今は これでいいのかもしれないと思った

生活に疲れた主婦が、大学時代の彼氏が夢を叶えたことを知ってセンチメンタルになったところ、意外と気がついていた旦那様がフォローを入れた、その直後の主婦のモノローグ。四捨五入すると幸せと呼んでいいけれど、ちゃんと幸せかと問われれば100%じゃない感じが、とてもリアルで好みです。人生そんなものだよね(いい意味で)。

 

東京膜(作者:渡辺ペコ)

妹の部屋で、2年ぶりに集まることになった3兄弟。仲が悪いわけではないけれど、何を話したらいいかわからない。

東京膜 (クイーンズコミックスDIGITAL)

東京膜 (クイーンズコミックスDIGITAL)

 

おとうさんおかあさん あなたたちのこどものもとが こんなにすくすく大きく育って あんな風や あんな風や こんな風になること

想像できた?

兄と妹と弟。それぞれに成人してとっくに家を出て、身の丈にあった形で幸せを模索していて、青く見えた隣の芝生はウチと同じようにしか青くなかった、のをとても前向きに描いてます。しかもそこにはちゃんと希望もあって、泣いた。

自分は人の幸せだけ羨んで、その人の不幸には目を瞑ってたんだなー!みたいな痛さもあって、とてもとても良い。

 

ずっと独身でいるつもり?(作者:おかざき真里)

雨宮まみ先生の同名エッセイを原案にしたオムニバス漫画。結婚してない私って、「かわいそう」なの?

ずっと独身でいるつもり? (FEEL COMICS)

ずっと独身でいるつもり? (FEEL COMICS)

 

美味しいものを時々食べること 好きな本を読むこと 仕事で小さく「よしっ」って思えること 夜中にポテチ一気すること

それらを自分の力で手に入れること

焦りぎみに結婚や恋愛に手を突っ込んで、色々あって女3人、ご飯食べてそれで「幸せってなんだろーね」と自称気味に問いかけたその答えの部分なんですけれど、ほんとそうだなぁと思ったり。

「それらを自分の力で手に入れること」。多分、結婚という言葉が耳に痛いとされるアラサー女性だけじゃなく、万人にとって共通項的な幸せの定義って気がするのです。

 

短編集(作者:魚喃キリコ)

ラヴの欠片を集めた、短編集以外の何物でもないもの。

短編集

短編集

 

久しぶりに見入った私の顔は 肌はボソボソだったけれどだからよけいに

ちゃんと女の顔に見えてて

そうだ今日は新しい服を買いに行こうって思ったんでした 

恋にどっぷり落ちていく「鈴木さん」の短編も好きだけれど、定期的に刺さる気がするのはこっち「痛々しいラヴⅣ」の方。元彼と会って色々あって、意地でも落とさなかったメイクを家に帰ってから落として、その直後の台詞。

キリコ先生の無音映画的な感じとても好きで、特にここのメイクを落としてくシーンがとても綺麗に感じるのです。それで次に行くために服を買う。

 

どぶがわ(作者:池辺葵)

「あなたがいなくても生きていける。でも、私たちは確かに繋がっていた」、川沿いの町に暮らす人々の群像劇。 

どぶがわ (A.L.C. DX)

どぶがわ (A.L.C. DX)

 

これは台詞じゃなくて無音のシーンなんですけれど、ある壁の薄いアパートで、一人の男性がレコードかけるんですよ。それでオーケストラの指揮者みたいに棒を振る。その音が同じアパートの学生さんの耳に届いてレンチンご飯の寂しさを慰めて、おばあさんの夢の中でのダンスにつながっていく。

全部台詞じゃなくて仕草でそれが語られてくんですが、ここ、すごく好きだなぁと。お互いに相手のことを意識してるわけじゃないのになぜか優しさのおすそ分けみたいになっていて、心温まるというか癒されるというか。

 

手紙物語(作者:鳥野しの)

現代ファンタジー、英国歴史ロマン、昭和人情もの、謎解き、SF、手紙にまつわる5つの物語。

手紙物語 (フィールコミックス FCswing)

手紙物語 (フィールコミックス FCswing)

 

それにワタシは 本当のことは自分一人が知っていれば満足なのです 

帯の「無人島に持っていきたい短編集」のコピーがまず素敵だよね。手紙が書きたくなる、よりは、手紙の先の誰かを思ってふんわり心温まるエピソードがどれもいい。

特に、亡き人気作家が最愛の"H"に送った手紙を巡る謎解きもの「シュレディンガーの手紙」は、最後のコマが余韻があって誰も不幸をかぶっていなくて、そこまでの二転三転の展開含め相当好きすぎる。

 

サヨナラフラグ(作者:マキチヒロ)

ときどき無様で滑稽で、最高にいじらしく愛おしいオンナたちの「サヨナラ」の場面を切り取った短編集。

サヨナラフラグ (FEEL COMICS)

サヨナラフラグ (FEEL COMICS)

 

ヒマあればずーっとツイッターいじってるけどさぁ もっとするべきことあるんじゃないの?

だいたい本当にがんばってる人は がんばってることを逐一 人に報告しないよ

歌手になりたい夢を夢のまま30間近になったオンナが、ツイッターで「私変わります!」「曲作りがんばってます!」と呟きながら人生楽な方へと流されていく最中、友人が忠告してくれるシーン。

つい、ツイッターのタイムライン追って呟いちゃう自分としては反省しきり。胸が痛い。しかも続けてこの友人、

淋しいからって人と繋がることばかり考えてないで 少しは孤独になりなよ!

なんて畳み掛けるし。この短編のタイトルが「だまってスミちゃん」で、二重にぐさっときます、なんだか。

 

スピカ(作者:羽海野チカ)

羽海野先生のお話のかわいさがつまったクッキーアソートのボックスっぽい短編集。でもそれぞれに味わいが違って、苦さもあるんだけれど、苦しくはない。

スピカ ?羽海野チカ初期短編集? (花とゆめコミックス)

スピカ ?羽海野チカ初期短編集? (花とゆめコミックス)

 

でも 泣いてもやめられないほど好きなものがあるってのはさ きっとすごいことなんだぜ

母に「プロになれる人なんて何千人にひとりもいないのよ?」と言われながらバレエを続ける美園さんと、怪我で野球ができなくなっても野球にかかわっていようとする高崎君とその仲間たちとのふれあい物語。

予定調和とわかってても好きです、こういうシーン。「何かを好きになるって悪いことなのかな?」「そんなはずないじゃん!」としっかり背中を押してあげる。だって好きなことって、いつの間にか好きになっちゃってたんだから、自分で制御なんてできなくて当たり前なのです。

 

満ちても欠けても(作者:水谷フーカ)

午前11時、AM1431、ラジオ雛菊MNN(ミッドナイトムーン)。ここには音だけのメディア、ラジオを愛する人たちがいる。 

満ちても欠けても(1) (Kissコミックス)

満ちても欠けても(1) (Kissコミックス)

 

どっちかが衰えたら もっかい夫婦になろうねって別れたの

それまでは二人ともちゃんと音に関わってようって

この分じゃ まだまだだな

「満ちても欠けても」自体がそれはそれは好きな漫画で、その中で好きなシーンを、というと3つも4つも思いついてセレクトしきれないんですけれども、あえて選ぶならラジオのミキサー・牛塚さん回。

元夫婦が、久しぶりに仕事で共演して「まだまだだな!」とだけ言い合って別れる。交わす言葉はそれだけなんですが、すごく明るさに満ちていいなぁと。素敵な夫婦愛。...こういうとき素敵さを語れるボキャブラリーのなさ辛い。

 

勘違いに決まっているのだけれど「あのマンガのこのシーンはもしかして自分のために描かれたのかも!」領域の、共感超えて同調できちゃう作品に巡り会えたなら、それはとても幸運なことだろうな、なんてそんな話です。


本棚に忍ばせたい大人の女性向け漫画オススメ20選。

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大人の女性向け漫画が読みたい。落ち込んでいる時に癒されたり励まされたりするような、青春時代を思い出してキュンとときめくような、そんな漫画が読みたい。そして仕事で学校で忙しない毎日、息しづらくなった時のお守りとして本棚にそっと忍ばせておきたい。

なんて願望が湧いてきたので、本棚に忍ばせたい大人の女性向け漫画オススメ20選を書きました。順番はつけられないので、ランキングではなく並列でのオススメです。単巻読み切りや、連載ものでも数巻で完結済のものを中心に、ぎゅっと好きを詰め込んでみました。ノスタルジーが、今マイブームなので、少し古めの作品も紹介します。

 

港町猫町(作者:奈々巻 かなこ)

魔女も猫も寂しがり屋で、とかく不器用な生き物。

港町猫町 (フラワーコミックスα)

港町猫町 (フラワーコミックスα)

 

坂道だらけの一風変わった港町。ときおり猫たちは少年の姿で現れて、寂しさを抱えた「魔女」と呼ばれる女の子たちと緩やかに心通わせていく。悩みを抱え港町にやってきた女の子と、自由と孤独を愛しながらも寂しさを知る猫が主人公の連作短編。

滑らな毛なみと温もりが寄り添って、揺り籠のような優しい日々に癒されていく女の子たちが愛しい。これを傷の嘗め合いと見るか、一時の羽休めと見るかは難しいけれど、でも、足を止める時間は大切です。頭で考えずに感情で寄り添える作品。

 

満ちても欠けても(作者: 水谷フーカ)

ラジオのアナログな音が好き。

満ちても欠けても(1)

満ちても欠けても(1)

 

きょうび、何もかもがデジタル化された世の中で、ラジオはアナログなんです。0と1との間の優しい音が、そのまま空気にのって「あなた」の元へ。

ラジオの現場を舞台に、恋、もしているけどそれよりもっと、ヒューマンにハートフルな感じのオムニバス。ラジオ好きな「みんな」があつまってラジオをつくって、その音が「あなた」に届くんだよ、なメッセージを受信しました自分。恋愛以外でも"何か"を対象にした好き語りは、いつだって心浮き立ちます。

漫画に漂う雰囲気のまろみが、疲れた体にジュワッと染み込むあたたかさで心地いい。

 

strawberry shortcakes(作者:魚喃キリコ)

言葉にできない息苦しさで、涙が出そう。

strawberry shortcakes (FEEL COMICS)

strawberry shortcakes (FEEL COMICS)

 

東京で暮らす4人の女性たちが織りなす、等身大ガールズロードムービー。

漫画というより叙情詩。行間に解釈の余地があって、幸せと不幸が行ったり来たり、エッシャーの騙し絵的感覚が楽しめます。これは多分「ジャンル:恋愛」ではなくて、もっと普遍的で解決策のない「ジャンル:生き方」かなぁ。ジレンマに共感して、何だか息苦しい。その時々の読者の感情によって、ヒロインが幸福にも不幸にも見える。

真夜中に独り暗い部屋で、洋画の恋愛ものを見て浸ってる感、味わえます。

 

こうふく画報(作者:長田佳奈)

こうふく画報 (主任がゆく!スペシャル)

こうふく画報 (主任がゆく!スペシャル)

 

大正時代を舞台に、市井の人々の幸せな日常を描いたノスタルジックな短編連作短編集。

新婚さんから片思い、阿吽の呼吸の夫婦が来たかと思えば、恋に至らない大人と子供の友情まで。で、全部ほんわかしてきゅうっと胸が苦しくなったり。なのに切なくはない。和菓子のようにまろい甘やかさ。

「ささやかな日常の幸せ」を集めて濾過して濃度をあげると、こんな作品ができるのかもしれない。

 

縫い裁つ人(作者:池辺葵)

唯、あなたのためだけに生まれ死にゆく服をつくるひと。 

繕い裁つ人(1)

繕い裁つ人(1)

 

静かにミシンを踏み針を進める洋裁店の店主と、服を求めてやってくる人々との、絵画的に静かな物語。

職人肌で頑固ジジイな女店主が、服の背景を紐解いて、採寸し、裁断し、卸した服を着せかけるまでの一連の流れが丁寧に描かれていてたまらない。人々が抱える物語はありふれたもので、でもつまらないとは思えない。 絵も淡泊ながら味わい深いというか、素朴で優しくどこか寂しげな空気。

ちょっとひとり時間ができた時に、静かな空間でゆったり楽しみたい。池辺葵先生は、これ以外の読み切り短編ものも、短編とは思えない濃度で楽しめてオススメ。

 

リストランテ・パラディーソ(作者:オノ・ナツメ)

あざといぐらいの老紳士萌えに、あえて乗りたい夜がある。

リストランテ・パラディーゾ

リストランテ・パラディーゾ

 

「オトナの"小さな恋のメロディ"」のコピーが最高に素敵。ローマの小さなリストランテを舞台に、全員老眼鏡紳士な従業員と、その客たちが織り成す群像劇。

メインは、自分を捨てた母親を訪ねてリストランテにやって来たお嬢さんが、優しい老眼鏡紳士にときめいて、それが恋かどうか確かめる話。老紳士の色気をあざと過ぎるくらい狙ってますが、立ち姿やしぐさが粋だし、ストーリーもレトロクラシカルな装いでおしゃれ。つまり萌えは偉大ってことです。

 

今日の恋のダイヤ(作者:草川為)

今すれ違って2度と会わないあなたが、私の恋のキューピッド。 

今日の恋のダイヤ (花とゆめコミックス)

今日の恋のダイヤ (花とゆめコミックス)

 

見知らぬ4人が、空港を行き交う一瞬に影響を与え合い、前に進んでゆく連作短編。

鬱々とした気分でコンクリートを歩いていて、でも何かをきっかけに見上げたら綺麗な青空が広がっていた、みたいなキラキラとしたラブコメディ。誰もがみんなありふれた不幸に見舞われる日があって、でも同じくらいちょっとしたきっかけで幸せの扉は開くんだよ、ていう応援歌のような爽やかさ。

バトンで物語が繋がっていく、オムニバスらしさもとても好き。

 

ずっと独身でいるつもり?(作者:おかざき真里)

ずっと独身でいるつもり? (FEEL COMICS)

ずっと独身でいるつもり? (FEEL COMICS)

 

雨宮まみ先生の同名エッセイを原案にしたオムニバス漫画。結婚してない私って「かわいそう」なの?

焦りぎみに結婚や恋愛に手を突っ込んで、色々あって女3人。ご飯食べながら「幸せってなんだろーね」に解を出すラストシーンが、綺麗で優しくて勇気もらえる。「結婚てなんだろーね」じゃない「幸せってなんだろーね」なんですよ。

東京タラレバ娘(作者:東村アキコ)の描く痛々しいアラサー女子よりも、こっちの方がリアルで温度感があって、優しい正義。だからこそ読み終わった後「幸せになりたいな」て思えるんです。アラサーとかアラフォーとか、年齢や結婚に囚われてる時に。

 

Love,Hate,Love.(作者:ヤマシタトモコ)

この恋を文字で表現するには、私の経験が足りなすぎる。 

Love,Hate,Love. (FEEL COMICS)

Love,Hate,Love. (FEEL COMICS)

 

バレエの夢を断念した28歳処女と52歳大学教授の恋。

年の差ラブ!なんて叫びが許されない無菌空間的ピュアラブストーリーに、床ゴロゴロしたい。何これ。無音字幕の映画のような、静かで詩的ででもモダンな恋物語。ちょ、職場の50代部長に色気を錯覚しそうなくらい、知的でオトナな教授がカッコいい。ほんと何これ。

ゆるやかなベランダ越しの2人が、初々しくて可愛い。恋の仕方を知らない女と、恋の仕方を忘れた男の、探り探りの恋の始まり。ほんとにほんとに何これ。好き過ぎる。 

 

サヨナラフラグ(作者:マキチヒロ) 

時々無様で滑稽で、最高にいじらしく愛おしいオンナたちの、人生のワンシーン。

サヨナラフラグ (FEEL COMICS)

サヨナラフラグ (FEEL COMICS)

 

「いつかティファニーで朝食を」のマキチヒロ先生作品の初作品集です。

描かれているのは、「サヨナラ」のフラグが立つか立たないかの瀬戸際。とにかく痛い。身につまされる痛々しさ。

でも、いろんなフラグを立てたり折ったりスルーしたり、ハッピーエンドじゃないかもしれないけれど、自分的ベストエンドへの分岐点を選んでいく主人公の選択が、それぞれ爽やかで明るい。読んだ後、エネルギー充電された気分になります。いい。

 

おふろどうぞ(作者:渡辺ペコ)

言葉にならない胸の苦しさが、お湯のあたたかさでゆるんでほどける。

おふろどうぞ

おふろどうぞ

 

心も体も裸になれば、ちがう明日が見えてくる。そんな湯けむりオムニバス。

渡辺ペコ先生、瞬間風速的には「東京膜」が大好きなんですが、おふろどうぞの方が、角度の違う楽しさをゆるりと読めて読み返し率高い。

涙交じりの塩しょっぱさもあるけれど、お湯のあたたかさでほどけちゃうので重たくありません。家族風呂や不倫風呂、連れ込み風呂まで様々にあるけれど、ラストのサボり風呂が最高に頷けます。真面目なサラリーマンが、仕事サボってお風呂入っちゃう話なんですが...ムッチャわかるわその気持ち。

 

千代に八千代に(作者:大澄 剛)

学校のお勉強は何の役にも立たない、わけでもなく。

千代に八千代に アクションコミックス

千代に八千代に アクションコミックス

 

勉強はできなくても素直で天然の千代さんと、生真面目な国語教師の物語を皮切りに、国語、算数、理科、英語、家庭科…、教科をテーマにした連作短編集。

各話のリンク感がそれとなくて良い。絵柄通りにほのぼのふわっと、素朴でちょっと物足りない位の穏やかな日常が、のびやかで前向きな主人公たちの目線で綴られていて、不思議と味わい深いんです。

なんといっても表題作の千代さんと先生の関係がすごく好み。特に先生の愛の形が。ちょっと待ってくださいかんざしとか何それもだえます。内心想像すると床ゴロゴロ転がりたくなる。

 

あたらしいひふ(作者: 高野雀)

恋はほぼなし。友情も多分ない。でも心に刺さる、ありふれた女と服のお話。

あたらしいひふ (FEEL COMICS swing)

あたらしいひふ (FEEL COMICS swing)

 

 

黒い服ばかり選んでしまう地味系、モードな服をカッコよく来こなすデザイン職、コンサバ服に囚われる受付嬢、可愛く盛ることで武装するギャル。おんなじ会社で働く、見た目も価値観も違う4人が、ふとすれ違う時に胸よぎること。

「人が見た目じゃなかったら、私はこんなに悩まない。」モノローグで語られる、それぞれの服にまつわるエトセトラが、じわじわと自分にも侵食して来てちょっと辛い。でも、ラストはほんのり優しくて好き。

女の人にとってオシャレとかメイクって、身を守る鎧であり戦うための武器でありそして、てことを再実感します。それであたらしい服を買いに行きたくなる。

 

ピースオブケイク(作者:ジョージ朝倉)

恋に堕ちると女はすごく面倒くさい、けど?

ピースオブケイク(1) (FEEL COMICS)

ピースオブケイク(1) (FEEL COMICS)

 

"a piece of cake"…お茶の子さいさい、朝飯前、簡単なこと―。彼氏と別れて仕事も家も変えた20代女性の恋愛叙事詩。案外簡単に終わって始まる愛とか恋とか。

女の面倒くささとか関係のドロドロさとか、己に火の粉を浴びなければ、それはもう一種の娯楽。恋愛脳も、愛すべき女の性なわけです。

でも途中から、面倒くさいのは女だけじゃないとバケツの水をぶっ掛けられたような不意打ちに目が冴えて、そう、男も女も深く知れば知るほど面倒なものでしたね、という気づきが得られます。恋愛に浸りたい時に。

 

くらしのいずみ(作者:谷川史子)

恋というより愛の、ほんわか夫婦の物語。

くらしのいずみ (ヤングキングコミックス)

くらしのいずみ (ヤングキングコミックス)

 

谷川史子先生の繊細で柔らかな筆で紡がれるしみじみ家族ストーリー。人生いろいろ、夫婦もいろいろ。

自分の心の起伏次第で、ほろりとくるシーンが違ったりしてちょっと面白い。ストーリーで魅せるというよりはシチュエーションでじわっとくるタイプ。あまりに綺麗すぎて、こうありたい、よりも、ガラスケースに大切にしまって鑑賞専用な夫婦愛ですが、同じ空の下こんな夫婦もいるんだろうなぁ。いたらいいなぁ。「仮面夫婦」のエピソードがとんでもなく好き。

 

娚の一生(作者: 西炯子)

かたい殻に守られた、柔らかな部分を暴くよう。

娚の一生(1) (フラワーコミックスα)

娚の一生(1) (フラワーコミックスα)

 

恋愛成分をランプの火にあてて、世間体や生き甲斐や「女の幸せ」を蒸発させたら残ったもの、かな。 元来したたかな女の不器用さ、が繊細にゆるやかに描かれてます。

かたい殻に守られた、柔らかな部分を暴くようで、見てはいけないものを見ちゃった気分。 超エリートなのに女としての不器用感満載なつぐみさんは、中二病的なこじらせ女子だよなぁ。自意識とプライドのせめぎ合いというか。

そして海江田教授の存在は、ファンタジー過ぎて逆にリアルな女を浮き彫りにする空想上の生き物っぽい。男から見た、一角獣の乙女的な。

 

路地恋花(作者: 麻生みこと)

あー恋がしたい、

路地恋花(1)

路地恋花(1)

 

京の路地裏。職人たちの愛情だったり思い出だったりの短編集。 しんみり、ほっこり。そんな言葉が似合う優しい恋とか愛が詰まってます。

幸せな部分だけを切り取った訳じゃないのに、恋の辛い部分までがどこか優しくて、読了感はほろり。 ベタですが、銀細工職人の光生くんが鋳る見守りの物語が好きかなぁ。

光生くんのですね、ふにゃん、として見えて「俺が作ったもの纏った君」的独占欲にぞくっとする。それでも上手な風花さんとか、床転がりますわー。あー恋がしたい。あったかいココアを入れて、雨だれを聞きながら読みたい本です。

 

Real Clothes(作者: 槇村さとる)

辛くても、やっぱり仕事が好きな、レディたちへ。

Real Clothes 1 (クイーンズコミックスDIGITAL)

Real Clothes 1 (クイーンズコミックスDIGITAL)

 

働くって楽しい。おしゃれするって楽しい。女でいるって最高に楽しい。 百貨店のふとん売り場でから花形婦人服売り場に異動となった販売員・天野絹恵(27歳)が、働くこと、着ること、女でいることを、悩んで進んで壁にぶつかって乗り越えて、走り抜けていく話。百貨店を巡るお仕事漫画でもあります。

流行でなく似合う服を探してるんだ、とか。初めて何かを「売った」時の喜びってこんなだった、とか。近すぎて忘れていたことに気づいて目が覚めたみたいな、そんな気持ちになります。仕事とおしゃれを思い出したい日曜夜に。

 

HER(作者: ヤマシタトモコ)

この世で一番、可憐で獰猛なけものたち。

HER (FEEL COMICS)

HER (FEEL COMICS)

 

少年ジャンプ的「友情・努力・勝利」とは対偶の、女の本音と不安と救い。女ならすべてでないけど必ずどこか刺さるところのある、不思議な6編オムニバス。

この「悲劇のヒロイン的な不幸を私は負っているけれど、あの子よりは幸せよね」感が可憐で獰猛なけもの的女子の生態を現していて、好きだなぁ。それでいてレモンの清涼感もあって、読了後胃がもたれない。

職場で可愛いと評判のあの子を、アラサー社員が嫌い、キャリアウーマンな上司が持て余し、ベテランのアラフォー幹部が苦笑いする、あの空気感が楽しめます。

 

ベル・エポック(作者:逢坂えみこ)

ベル・エポック 1 (クイーンズコミックスDIGITAL)

ベル・エポック 1 (クイーンズコミックスDIGITAL)

 

芸能雑誌の編集者・鈴木綺麗を取り巻く人々の群像劇 。

当時のキャッチフレーズは「雑誌の仕事をとおして、すべての働く女性に共通する悩み、喜びを描いた大人気ワーキング・ロマン」。1991年連載開始の作品です。もう一度いいます、1991年。

なのに全く古さがない。作中に出てくる公衆電話もポケベルも、古さはなくてむしろ一周回っておしゃれレトロ。そして描かれる主人公の悩みも、不変で普遍でなんかもう、人間って成長しないね、バカだね、て思う。でもそれが愛おしさでもあり。この頃アラサーとかアラフォーなんて言葉はなくて(多分)、なのに悩みは今と同じにあったのだろうなーとか。

タイトルのベル・エポック(フランス語で「良き時代」)も余韻があっていい。

 

おわりに

それぞれの作品のテーマは、恋だったり愛だったり友情だったり、はたまた人生だったり。主人公の年齢も、ティーンからアラサー、アラフォーなど幅広めに、むしろ年齢は理由にならないよね、てエピソードのもの多めです。深夜のテンションで読んでも、ほんわかした気持ちで眠りにつけるような読後感のもの中心。そんな、気に入り20冊のオススメでした。

アニメ化や実写化作品はできるだけ選外にするようにして選んでます。orange(作者:高野苺)、失恋ショコラティエ(作者:水城せとな)、脳内ポイズンベリー(同右)あたりの実写化はキャストの影響もあって結構好きだったかなー。ちょっと前だと、逃げるは恥だが役に立つ(作者:海野つなみ)とか。アニメ化だと、3月のライオン(作者:羽海野チカ)、君に届け(作者:椎名軽穂)、NANA(作者:矢沢あい)あたり原作オマージュ感があってよかったです。

最近読むのは女性向け漫画が中心だけれど、たまには初心に立ち返り、少女漫画で痛々しいくらいの青春を読みたい気もするなぁ...。あ、少年漫画で、熱い友情モノとかスポーツものに没頭するのもいいかもしれない。意外と何歳になっても漫画って、楽しいものです。

東京のグリーティングカード専門店、表参道「トゥールモンド」と吉祥寺「ビルボード」を訪れて。

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プレゼントに添えるカードが欲しいな、と思いまして。

よく行く文具店で買っても良かったけれど、次の日は休日でタイミングが良かったから、いつか行ってみたいとは思っていた東京表参道の「トゥールモンド」へ。ここは世界のグリーティングカードが並ぶお店です。店構えが震えるほどにおしゃれ。

トゥールモンド

本当に専門店でグリーティングカードしか置いてないんだけど、その種類がすごい。特にパリから輸入したエリアのカードが可愛かった。いや動物の和む仕草のやつも捨てがたく。スクエアカードも惚れ惚れする感じ。どれも欲しい。そしてこのお店でしか手に入らなさそうなのがまた良いのですよ。良い。

グリーティングカード

悩みに悩んで、星座のカードにしてみました。星座モチーフのやつって意外と珍しくないですか?写真のカードの片方は贈り相手の星座でも自分の星座でもないんだけど気に入ったので。デスクに忍ばせて、虎視眈眈と送るチャンスをうかがってます。でも誕生日って祝うチャンス年々減ってるしな。親しくないと贈れないし。もう一方のは早速書いて送りました。ペンを入れるとかちょっと緊張した。代えが効かないからね。もちろん相手からとても喜ばれました。嬉しい。

 

トゥールモンドに行ってから「素敵なグリーティングカードを選んで、書いて、贈る」という新しい楽しみに目覚めてしまい、その後もちょくちょくグリーティングカード専門店を覗くようになってしまいました。油断すると、贈り相手がいないのに2つも3つもグリーティングカードが欲しくなっちゃう。

ビルボード

それでトゥールモンドの姉妹店、吉祥寺にある「ビルボード」にも行ってみました。表参道のトゥールモンドは、すごく表参道ぽいお店でしたが、吉祥寺のビルボードも、なんだかとても吉祥寺ぽい。

バースデーカード

そしてここで一目惚れして購入してしまったグリーティングカード。ハッピーバースデーなバースデーカードなんですが、なにこれおしゃれで好みど真ん中なので誰か私に送ってください。というか、送るの勿体なさすぎるから、額縁に入れて飾っちゃおうかな。

でも、同じ嬉しみ共有できる誰かに贈りたいなー。こういう素敵なものに年甲斐もなくきゃっきゃと盛り上がれそうな人の顔が浮かぶけれど、カードなんて贈ったことないしな、プレゼントそのまま渡しちゃうし。でも贈りたい。

調べてみると、グリーティングカードって都内やその周辺に専門店が結構多くて、そうかみんな誰かにメッセージカードを贈りたがってるんだな、て思って、その事実もなんだか嬉しかったりします。デジタルな世の中だけどアナログなメッセージのやり取りもいいよね。うん。

 

表参道Tout le monde(トゥールモンド)

  • 住所:〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-45-9 レジェンド表参道1F
  • TEL&FAX:03-5469-1050
  • 営業日・時間:11:00-19:00(土日祝11:00-19:00)火曜定休

 

吉祥寺Billboard(ビルボード)

  • 営業日・時間:10:30-20:00(土日祝10:30-20:00)火曜定休

新宿「TSUTAYA BOOK APARTMENT」にて、本で満たされたくつろぎ時間を満喫してきた。

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BOOK AND BED TOKYO池袋店に泊まって以来、個性派本屋さんやブックカフェ巡りがマイブームです。本を読むというより本棚を見るのが楽しい!

特に懐かしい本の並ぶ本棚が好みで、石井好子さんの料理エッセーが並んでいると、無条件に「ここはすてきな場所だ!」と思ったりします。でもそんなある日、「たまにはキレイで新しい本がおしゃれに並ぶ場所にも行ってみたいなー」という気持ちが沸きまして。和食ばっか食べてると中華食べたくなる的なあれですね。

それで行ってきました、東京は新宿駅(東口)から徒歩1分、新宿3丁目駅(A5出口)から徒歩1分の超好立地にある「TSUTAYA BOOK APARTMENT」。

TSUTAYA BOOK APARTMENT– 新宿で24時間くつろげる本屋・個室、パウダールームを完備 - TSUTAYA [T-SITE]

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「TSUTAYA BOOK APARTMENT」は、本を軸としたくつろぎの空間とワーキングスペースをコンセプトとし、BOOK&CAFEやコワーキングスペース、またリラックスできる個室やパブリックスペースを備えたTSUTAYAの新たなパッケージです。

「TSUTAYA BOOK APARTMENT」は、新宿で一番くつろげる家よりも落ち着ける空間です。

受付とコワーキングスペースの4階、グランピングをイメージした空間となっている男女共用フロアの5階、アロマの香りでパウダールームも充実の女性専用フロアが6階。5階と6階にはソファーが置かれた共用スペースの他、個室ブースもあります。1名1時間毎500円(6時間パック2,800円、12時間パック5,500円)、女性専用フロアは100円/回、個室利用は500円/回になっています。24時間営業、もちろん無料WiFiと電源も揃っていて、有料ですがシャワー利用も可能です。個室利用は予約も可能。

実際の利用方法としては、まず空き状況をTwitterや受付前の空き状況ボードを確
認。開いていたら、4階の受付カウンターで利用時間とオプションを告げ、先払で料金を支払って(延長時は後から追加料金支払い)専用カードキーを受取り、予約したスペースのある階に。

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利用者を絞っているので、かなりゆったりスペースが確保できます。新宿のど真ん中でこれは便利・・・。漫画喫茶と考えると高いけれど、ラグジュアリー漫画喫茶とでも思って、狭く区切られた個別ブースの代わりに、キレイで良いにおいのする広い空間でゆったりとソファーに寝そべりながら漫画読めるのは贅沢でよいかもしれない・・・。新宿で漫画喫茶探すのなにげに大変だしね。

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個室利用も試してみました。シャワーやパウダールームはあるものの宿泊施設ではないので、本当に漫画喫茶の個室ブースという感じ。マットレスとか枕はなし。まぁ新宿で泊まる目的でここ来る人もなかなかいないのかなー。でもキレイだから終電逃したときの選択肢としてはいいなー。

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漫画や文庫、新書などがずらり整然と並んでいて、しかも新刊も充実しているので漫画喫茶と言うより本屋な感。ここで読んで気に入った本は買っていくことも可能なので、買う前提のお試しとして新刊を探してみるのも良いやも?ちなみに本の並びは圧倒的にTSUTAYAです。話題の書を絡めつつ、おしゃれテーマ分類的に並べているやつ。
自分の中では、特に6階の「きらきら女子を意識しました!」みたいな本の並びがツボでした。メイクやコスメのテクニック本、断捨離本、愛される私本、仕事で輝く本、婚活本、インスタ映え写真本、などなどが並んでいて、しかも表紙はどれもキレイかわいい女性のスマイルで決められているの謎の王道感・・・でも嫌みさはなくて、「ここに来る人はこういうの好きでしょ」と振り切ってるラインナップなのがいいなぁ・・・これが銀座とかだともっと気を遣ったチョイスになりそう。

実は日を改めながら3回ほど利用しまして、最初は5階の男女共用スペース、次は5階個室ブース、最新は女性専用フロア。女性専用フロアはマッサージ器とかハンモック的な椅子とか、茶葉を選べるお茶スペースとかもあってさすがのプラス100円でした。ものすごく良いにおいがして、靴を脱いで上がれる畳スペースとかまであったし。

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スマートで都会な感じがちょっと落ち着かない気がしつつも、群を見ないアクセスの良さと広々スペースが気に入ったので、またちょこちょこ利用する気がします。喫茶店で一杯珈琲飲むだけでもこれくらいするし、TSUTAYA BOOK APARTMENTは知名度なのか価格なのか土日でも空いている時間帯が結構あって、2時間くらい空いたな・・・とい
うときは喫茶店で時間をつぶす感覚で行くのもありかもしれない。3階はスターバックスで、ちょろっと飲み物買いに行くのもよいし。

ちなみにTSUTAYA BOOK APARTMENTにも石井好子さんの料理エッセーが並んでいるので、ここもすてきな場所だと思います、はい。

愛用している万年筆とボールペンの話。

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PILOTのキャップレス万年筆フェルモを愛用してます。

自分にとっては、初めて自分で買った万円単位の万年筆。せっかくの繰り出し式キャップレスなのに、購入当初はおっかなびっくり両手で扱ってました。が、今はもう慣れたもの。サインするときは、親指と人差し指で回転ノブをくるり回してペン先を出せるように。日常に馴染んでしまった。

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でもふとしたタイミングで、軸からちょこんと顔を出したペン先にきゅんとする・・・萌袖感・・・!ダイヤモンドシルバーの高級感もなんのその。これはかわいい以外の感想がない。名前もFELMOというよりフェルモだし、むしろふぇるもと呼びたい。ふぇるもたん・・・!!

職場で日常的に使っているので、ペン軸には目立たない小さな傷やへこみもあったり。書き心地違和感を感じて、少し前にペンクリニックで調整をお願いしてきました。したらば、またするする書けるようになって満足。まだちょっと固い気もするけれど、そのうち馴染んでくるのかなーと。

もうひとつ。イタリアはCampo Marzio Design(カンポマルツィオデザイン)のボールペン。

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この子はですね、ちょっと後ろめたさがある。なぜなら、小説の「クローズド・ノート」に出てきたかの有名な万年筆、デルタのドルチェビータミニがほしいなーと万年筆屋に出かけたものの、その目が飛び出るような価格帯に怖じ気付き、でもイタリアの太陽のようなオレンジを手にしたいなーでも高いしなー、と迷っている最中に出会った子だからです。

ちょっとだけ身代わり的な・・・いやでもオレンジ色だと本格的に身代わり感があるので、選んだこの子は深い赤。セルロイド製のボディに、大理石のような模様が施されたとてもきれいなミニボールペン。光を浴びると透き通った赤になってそれも綺麗。ちなみにこれも繰り出し式(基本的に、キャップがあるタイプより繰り出し式が好き)。

常に鞄に入れていて、ちょっとした書き物をするときに使うんですが、この小ささが手に馴染んでなんかいい。あとよく「綺麗な色ですねー」と誉められます。うん、私も常々そう思ってる。うちの子可愛い。

もうひとつ。サンスター文具のバインダーボール。これはブログで何回も書いてるんですがやっぱり便利なのでずっと使ってます。

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バインダーのように挟むことができるので、いつでもだいたい手帳やジョッターとセット。軽く小さいので、たまに行方不明になってはまたどこからともなく手元に戻ってきて、何気につきあいの長い子です。ボールペン芯何回も取り替えたのはこの子くらいかなー。専用芯はないらしいけれど、4C規格のものならハマるので、メーカーや色を取っ替え引っ替えしてます。何となく銀色の留め具のところが緩くなりつつあるのが気になるけれど、まだまだ使える限りは使っていきたい子です。

数年前は筆記具色々試したりしたけれど、常に側にあるのはこのみっつかなーとか。自分のこと飽き性だと思ってるのですが、それでも愛用の品というものは出てくるものですねと。

あと本当は、カンポマルツィオのミニボールペンと同じ様なサイズ感のボールペンがひとつあるんですが・・・ここしばらく見あたらなくてちょっと心がざわついてます。イタリア・フィレンツェはフィオレンティーナ社の木軸ミニボールペンで、繊細で柔らかな模様がとてもとても気に入って使っていたのですが・・・どこいったんだよでてこーい!!!

待てば¥0のピッコマにはまって読んでる料理漫画いくつか。

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スマートデバイス向けの漫画アプリ、24時間待てば無料で漫画が読める「待てば¥0」のピッコマにはまっています。対象作品が、だいたい最初の1~3話が無料で、そのあとも一定期間たてばその作品を1話読み進むことができる無料チケットがもらえる仕組み。

ピッコマ|無料漫画・人気コミック・連載作品が満載!毎日更新!

今まで気に入った漫画があればシリーズ大人買いして時間をとってまとめ買いが常道だったのですが、そうすると自然「ほぼ確実に面白いと予測がつく既知のシリーズ/作者の作品しか買わない」ということになって、新規開拓がなかなかできなくなっていたので。無料で、レコメンド機能でおすすめされる漫画を試し読み感覚でどんどん切り替えてくピッコマがなんとなく今の自分のニーズにマッチした、感。どっぷり漫画につかることもないので、隙間時間で楽しめて拘束されないのもいい。…なんて言いつつ、たまにあまりに続きが気になって、チケットを購入して一気読みすることもありますが。

ピッコマで読んでる漫画は、特に続きが気にならないと「ハイ次ー」となって一期一会感強めなんですが、その中でも割と料理漫画はあまりはずれなく読めるので継続的に読んでいるのが多いです。ということでピッコマではまって読んでいる料理・グルメ漫画について徒然と雑感めいたもの。

 

夕食一緒にしましょうか?(作家:See-in Park)

長年付き合った恋人と別れたばかりの女性が、レストランで偶然相席することになった男性と「夕食一緒にしましょう」と不思議な関係を築いていくお話。お互いが、その日のメニューから連想するように過去の恋愛について交互に語りあいつつ、関係性が変化して行くようなわかりやすい展開。

恋愛未満?な男女が淡々と過去の恋愛話を振り返りつつ、エピソードにまつわる料理の表現の仕方もあっさり目なんですが、それが今の気分にマッチしまして。メトロノームの規則正しいリズムってつまらないようでずっと聞いていたくなるタイミングがあるんですがそんな感じ。いつかいつの間にか読まなくなる気もするけれど結末まで読み進めてもう読めるエピソードがないことをほんのりとした寂寥感で迎えそうな気もする。

夕食一緒にしましょうか?(See-in Park) | ピッコマ

 

野原ひろし 昼メシの流儀(作家:臼井儀人 塚原洋一)

営業サラリーマンが旨い昼飯を求めてさ迷い歩く。名前で予測とおり、「クレヨンしんちゃん」の父ちゃんこと野原ひろしが主役の公式スピンオフ。

孤独のグルメっぽい感じ?ランチに食べるものについてのチョイスや食べ方のこだわりをモノローグ的にただただ語るお話。オフィス街で昼飯どころがなくて迷ったりとか、普通にチェーン店に入りつつそれでもこだわりチョイスしてみたりだとか、ふふふっと笑いつつ同じ勤め人として共感度高い。お昼ごはんって日常の小さな癒しというか幸せだなぁと再確認しちゃう。

野原ひろし 昼メシの流儀(臼井儀人 塚原洋一) | ピッコマ

 

おもたせしました。(作家:うめ)

手土産、それは最高のグルメ。仕事やプライベートで取引先や友人知人を訪問する際に手土産を持っていくことを生きがいにしている女性が、訪問先の人の「おもたせですが…」とご相伴にあずかる話。で、もぐもぐしている間に訪問先の人々の悩みやら思い出やらを語り合う。

これすごく好き!誰かとおいしいものを共有する、それはつまり時間を共有するということで、そこに流れる空気感というかささやかな救いみたいなものにふわっと癒されます。やー本当に好き。出てくる料理も実際にあるお店の名物料理のテイクアウトなので、「あーいつか買いに行こう」となるのもとても良い。これは電子書籍も別購入したー。

気心知れた友人よりも、一期一会な取引先訪問での「知らぬ仲だから話せる」でふっと心解けるようなエピソードもいい。

おもたせしました。(うめ) | ピッコマ

 

すしいち!(作家:小川悦司)

江戸時代のファーストフード「握り寿司」。義理と人情、旬と粋を大切にする江戸の町で寿司を握り続ける主人公が、ひたすらおいしい江戸前寿司をふるまっていつの間にかトラブルや悩みが解決している話。

こういう雑な感じものすごく好きな瞬間がたまに人生に訪れる。今がまさにそれ。旬てことですね。今ではブルジョア食なお寿司のネタがどんどん出てきておなかがすく。小気味よく「ヘイお寿司!」でトラブル解決する感じ、水戸黄門なんかの時代劇を見ている気分でとても安心して楽しめます。はずれがない、というのかな。

すしいち!(小川悦司) | ピッコマ

 

いぶり暮らし(作家:大島千春)

週に一度のお休みが被る日曜日。頼子と巡は、この一日を贅沢に過ごすため、燻製に挑戦してみるのでした。

前に読もうと思いつつなんとなく機会を逸して今出会った燻製料理漫画!食材の下ごしらえして燻り始めてからの待ち時間が何とも言えずまったりで好き。こういう時間を共有できる誰かがいるのいいなぁと。二人一緒にいるけれど必ずしも同じことをしているわけではなくて、でもやっぱり二人一緒、てものすごく素敵じゃないですか。しかも最後は一緒においしい燻製料理を食べて「んー!おいしい」を共有する。きゅん。

いぶり暮らし(大島千春) | ピッコマ

 

サチのお寺ごはん(作家:かねもりあやみ 久住昌之 青江覚峰)

名前の通りいちいち不幸な臼井幸。仕事で疲れ果ててコンビニご飯ばかりのOLなサチさんが、偶然知り合ったお寺の人々と交流しながら精進料理をいただいたり真似したりして変わっていく話。

これ前に電子書籍で購入した気がするーと思って読み始めたら、中身覚えていなくてでも料理家庭が丁寧に書かれていて新鮮でふむふむとはまった料理漫画(今調べたらkindleセールで購入したまま積読してた)。お寺が舞台なのでうんちくというかそういうのも程よく入ってきて、それがなんとなく心地よい。食べるということは命をいただくということ、「朝ご飯はプロテインとサプリで栄養取れてるよね」な私はそろそろ反省したほうがいい。

サチのお寺ごはん(かねもりあやみ 久住昌之 青江覚峰) | ピッコマ

 

ほかにも、今だけ無料のコーナーで、だいたい1巻だけお試し購読ができるやつもちまちま読んでるのですが、日向なつお先生の「飯カレ」とか、小沢真理先生の「銀のスプーン」とか、北駒生先生の「あさめしまえ」あたりも面白かったから何かのタイミングで買おうかなぁ。あと新久千映先生の「ワカコ酒」も見つけたのでこれから読まなきゃ!ワカコ酒は話の長さ的にもイラストのシンプルさ的にもとてもピッコマあってる気がする。スマホで読みたいので文字が多いと難しいのです。

というわけでじわじわとピッコマ楽しんでますよーという話でした。

何度目かの大塚国際美術館で思うこと。

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ちょっと前のことですが、今年も行ったんです、大塚国際美術館。徳島県鳴門市、日本最大級の常設展示スペースを持つ「陶板名画」の美術館です。

大塚国際美術館|徳島県鳴門市にある陶板名画美術館

ここはレプリカ(複製画)しかない美術館で、古代から現代までの世界中の名画が、陶器の大きな板に、忠実な色彩、大きさで再現されています。忠実といっても陶板に転写したものを焼成するため、オリジナルの持つ繊細なタッチや色合いまでは完璧に再現できないわけですが。

権料が発生する分、入館料が日本一高いともいわれ、徳島中心部からのアクセスも微妙に不便なことから、館内に足を踏み入れるまでのハードルが高い美術館のひとつです。

それでも大塚国際美術館が好きで、年1回のペースで東京から徳島まで足を運んでます。

友達とガイドツアーに参加したり、ひとりで自由気ままに館内を巡ったり。鑑賞の楽しみ方はその時々で違いますが、何度来ても「もうこれで充分かな」にならない場所。ありていにいえばすごく好き。自分は美術に対する造詣はないけど、でもここは素敵な場所だと思う。

東京在住で、世界中からやってくる名画の企画展にはそれこそ事欠かないのに、日常のふとしたタイミングで「そろそろ大塚国際美術館行きたいな」て思うんです。旅の目的地にできる美術館ていうのかな。ここを見たいがためだけに徳島行っちゃう。

 

まず、何より、「絵画との遭遇の仕方」が素敵だと思うんですよ。入館すると目の前は長く続くエスカレーターで、上ってようやく美術館のエントランスに辿りつくんですが、そこにパッと目が引き寄せられるホールがあるんですね。

システィーナ・ホールという、ローマ教皇の公邸であるバチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂を模した場所なんですが、扉からはホールの祭壇に描かれたミケランジェロの「最後の審判」が部分的に見えて、めっちゃ高まる。

で、吸い寄せられるようにシスティーナ・ホールに入る。すると、それまで祭壇の最後の審判しか目に入ってなかったのが、頭上の天井画に気が付くんです。

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写真撮った人の腕が大したことないんでその感激の1/100も表せないんですが、もう、ただただ大口開けて見入っちゃう。もちろん本物ではないけれど、その壮大さと静謐さみたいなのに心打たれる。この本物がヴァチカンにあるのか、とまだ見ぬ異国に思いはせたくなる。

「こちらもミケランジェロの作品で、33歳から4年がかりでほぼ一人で制作した~」とかガイドさんの声が聞こえて、そうか33歳でこれを任される人がいるのね、と背筋が伸びる思いにもなります。

絵画との遭遇の仕方、他にも例えばB2Fにはモネの大睡蓮が屋外に置かれてるんですが、この道を通って、

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モネの大睡蓮に辿りつく。なんというかもう「うわぁ…!」しかいえなくなります。

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睡蓮の美しい季節で、しかも頭上に青空が広がっていたら「そりゃモネも睡蓮愛しちゃうよね!」と納得せざるを得ない。いやせっかくの睡蓮だし、雨にしとしと濡れてても良いかもしれない。雨にけぶった睡蓮の絵とか、それ、素晴らしく自分がイメージするモネの睡蓮です。

あと、ゴヤの家で「黒い絵」の連作を見た後、展示室を出ようとすると目に入るゴヤ最晩年の傑作「ボルドーのミルク売りの少女」もいい。初めて気がついた時は「うぎゃー!」となりました。黒い絵の後にこれが来るんだ!みたいな。愛しさこみ上げる。

そんな風に絵画とのファーストコンタクトでガツンとやられるんです、この美術館。絵画のレイアウトとか編集としての妙、かな。絵画との遭遇の仕方に仕掛けがあって、それがとても好き。

 

大塚国際美術館の好きなところ2つ目。「絵画との距離」を楽しめるのが良い。

絵画鑑賞には適正距離がある、を知ったのは最近なんですが、見る距離によって絵画って変わるんですね。点描画で描かれたスーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のように、近くと遠くそれぞれで見ないと、すごさを体感できない作品ってある。

破損や劣化のリスクがあるから、オリジナルなら一定の距離を置いての鑑賞しかできないと思います。作品の周囲に赤い紐が張ってあって「これ以上は近づかないでください」になっている。でも、陶板名画なら間近で見ることができるわけですよ。

例えばハンス・ホバインの「大使たち」。美術の資料集にも載っている有名なこの絵画は、画面中央にだまし絵的な技法で頭蓋骨が描かれてます。「メメント・モリ(死を想え)」を暗示するその頭蓋骨は、でも、普通に正面から見ただけではわからない。絵画に近寄って、額の傍から画面中央下を見る。するとふわりと頭蓋骨が浮かび上がります。それは触れるほどの近い距離だから見える風景なわけで。この角度で絵画を見れるこの場所は素敵だな、と思う。

それから絵画との距離感でいえば、ベラスケスの「ラス・メニーナス」。

フェリペ4世の王女マルガリータやその侍女、宮仕えの人々を描いた絵画の、オリジナルを自分は見たことがなくて、だからレプリカでしか知らないんですけれど、この絵は至近距離で見ると、筆のタッチが至極雑なんですよ。でもそのみみずののたくったような筆遣いが、一定距離まで離れると急に、美しく精緻な光の加減を表わす描写として浮かび上がってくるんです。

初めてそれを知った時、ちょっと鳥肌が立ったんですよね。そして本物を、同じように至近距離から、そして遠くから見たいなぁと思った。もちろん無理なんですが。だからこそ大塚国際美術館たのしい。

特にプッシュされていない絵画も、あえて高い位置に額を設置していたり(イワン・クラムスコイの「見知らぬ女」とか、あの見下ろす配置とても好き)、距離をつめるごと印象の変わる絵画があったり(フラ・アンジェリコの「受胎告知」の遠近法感とか)、来るたびごと距離ごとに新しく気がつくものがある場所です。

大塚国際美術館の好きなところ最後。これは前にも書いたことがあるんですが「作品の有名感が飽和している」こと。有名作が並びすぎて、一作一作の特別感がなくなっている。パワーインフレみたいな感じです。
人並みにミーハーなので、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」といわれれば「なるほどこれが有名な。光の繊細な表現が美しい...」とかテンプレな感想抱いちゃうし、ミレイの「オフィーリア」が飾られてると知れば、その前に配置された絵画や解説をスルーしてそこに突撃したくなる。普通の美術館なら。

でもここは陶板名画の美術館で、飾られている絵画はどれも有名絵画ばかりで、だから自分の中のミーハー心というか「有名だから好き」感が薄れるんですよちゃんと。するとじゃあ自分が好きなのは何?がごく自然に考えられる気がする。

ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」は、綺麗だとは思うけれど、有名絵画の一連としてみれば自分にとって重要ではないと感じるし(大塚国際美術館では、モナ・リザの配置がやたらの特別感がなくてそれもいい)、逆に、ゲインズバラの「犬と水差しを持つ少女」とリッカルド・ベリの「北欧の夏の宵」が自分はとても好きみたいで、なぜかいつも、あのふたつの絵の前で長時間佇んでしまう。

大どんでん返しのミステリ小説読むと、記憶をリセットして最初から楽しみ直したい、カタルシス味わいたい、て思うことあるんですけれど、絵画に対しても近いことを思います。日本人はみんな好きといわれるルノワールの絵を、前知識なしの初見でも、本当に好きになるんだろうか?絵画に対する知識をリセットして、それでもなお自分の心に残る絵ってどれなんじゃろ?と。それがほんのり叶う場所だと思うんです。

 

大塚国際美術館初代館長の言葉で、

それは、一握りの砂から始まった。|大塚国際美術館の特徴|大塚国際美術館 - 四国 ・

なにしろ、この絵は陶器ですから全然変化しません。本物の絵は次第に変化しますから、実物の色と、陶板名画の色とでは今から50年、100年経っていきますと、色や姿がおのずと違ってくると思います。しかし、どうしても真実の姿を永遠に伝えたい、後世への遺産として保存していきたい、ということで陶板名画美術館設立に至ったわけでございます。

これ素敵だなと。大塚国際美術館には、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も飾られていて、しかも、修復前のものと修復後のものが向かい合って飾られてるんですね。あれ見るたびに、この美術館の凄さというか意義みたいなものを勝手に感じちゃうんですが、後世に残すという意気込みみたいなものがあの場所にはあるんだなと思う。そして自分は恩恵にあずかっている。

正直、美術知識何もない自分が、絵画に興味を持つようになったのは大塚国際美術館のおかげだと思います。それぞれの絵画について、現地までオリジナルを見に行きたいと思うほどの熱量持つのってハードル高いですし。

書きながら思ったんですが、そろそろまた行きたい。大塚国際美術館。

塗って楽しく習慣づくり「ハビットトラッカー」始めました。

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ブログに宣言したほうが習慣化しやすいかもな!ということで書きます。「ハビットトラッカー」始めました。

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株式会社デザインフィルが展開するプロダクトブランド・ミドリの、習慣にしたいことを書き出して毎日チェックしていく日記「ハビットトラッカー」。ピンク、青緑の2色展開で価格は860円+税。2018年9月12日(水)に発売されたばかり。

プレスリリース |『ハビットトラッカー』新発売

習慣(Habit/ハビット)トラッカーの機能に特化した日記。測量野帳のような固めの表紙カバー、文庫本を少しスリムにしたサイズで、手帳やノートと一緒に持ち運べる軽くて薄いつくりです。フラットに開いて、書きやすい糸かがり綴じ。

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とにかく見た目がかわいくてシンプル。フォーマットに沿って、月と習慣にしたいことを書いて、日付が書かれたブロックを塗っていきます。で、終わったら振り返る。1ページに2つの目標が書けます。まぁひと月に新しい習慣を目標にするなら2つが限度だよねぇ。 

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中のページは本当にシンプル。カラフルな文字やイラストを描いて、自分らしくページを彩るのもこういうノートを使う醍醐味のひとつですしね。カラフルに彩ってモチベーションを上げるための勉強ノートも流行ってるみたいですし。そういうのを楽しみたい人向けに、イラストの描き見本がついています。お手本をまねするだけで、簡単にオシャレでかわいいページが完成する新設設計。

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自分も、見本ページを切り離して白紙のページに下敷きのように重ねて、リボン型の装飾タイトルの月の筆記体をなぞって使うことにしました。文字のかわいげのなさがコンプレックスなので、こういうお手本地味にありがたい。この発想を取り入れてくれた開発の人に人知れず感謝したい…。

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そう、今空手教室に通っているのです。去年からボクシングをやっているのですが、足腰も鍛えたいなーと思ううちになんとなく通い始めました。得意なのは下段払いと前蹴りです。 礼に始まり礼に終わる空手で、姿勢を正す機会が増えたからか、てきめんに姿勢が良くなったのを自分でも感じて嬉しい。閑話休題。

ミドリの展開するシリーズって、1週間を振り返って休日にまとめて書く「きゅうじつ日記」とか、ちょっとしたすき間の時間に日々のできごとを書くことができる「スキマ日記」とか、コンセプト的に好きなステーショナリーが多くて定期にプレスリリースをチェックしてるんですが、ハビットトラッカーは見た瞬間「これ私好きなやつ!!」とテンション上がるくらいには個人的ヒットでした。しかも実際文房具屋さん見てみたら、固め表紙かつ持ち運びに便利なコンパクト感で衝動買い。最近は文房具、定番物を使うことが多くて新商品手を出さないのに。

せっかく購入して目標を立ててみたので、まずは1か月、習慣化のために頑張ってみようと思います。空手教室、定期的に通いたいー。まずは週3回目標!


1年半かけて京都の文房具・紙雑貨のお店を巡りまして。

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東京には文具店がたくさんあって、欲しい文房具があれば、地元のお店になくても足を伸ばせば必ず手に入る、そんな便利な環境にいます。

でもたまに、他の街の文具店も覗きたい欲求が湧くんです。遠方で、普段使いのお店には向かなくても、つい旅行や出張の隙間時間にお店を巡っちゃう。そうして旅先で増えるノート、筆記具、紙雑貨(主にインクとマスキングテープ)...。

中でも京都は、仕事で年何回か出張があるのと、友達に誘われて旅行にいくのとでたびたび訪れる場所で、中途半端な時間ができた時は、バスや駅近の文具店を探しては巡っています。

抹茶

本格的に文具店巡りするようになって約1年半。いつのまにか京都にもお気に入りの文房具の店や紙雑貨のお店が増えてきたので、実際行ってみてて良かったお店語りがしたいなと。東京住みの人間が「京都っぽいものを求めて」行く前提で読んでいただければ幸いです。

 

竹笹堂

京都の伝統木版画工房「竹中木版」が運営するお店。木版印刷で作られた、温もりある色合いと愛らしいデザインの紙雑貨を販売。

竹笹堂

阪急京都線「烏丸駅」又は京都市営地下鉄「四条駅」から徒歩10分。新町通りと西洞院通りの間、風情ある町屋が連なった細い路地の先に竹笹堂はあります。

京都で、ちょっとレトロな紙雑貨が欲しいなぁと思った時に行って外れのないお店。お店にたどり着くまでの細い石畳の路地を歩くだけで満足度高いのに、置いている作品が素朴で可愛く手馴染みが良く、品数が多いわけでもないのにどれにするか迷います。

木版画ブックカバー

これは最近購入した「しろつめ」モチーフの木版画ブックカバー。優しい緑の風合いというのかな、色合い?がすごくツボ。

ブックカバーやレターセット、ポチ袋など、靴を脱いだ畳のお部屋でゆっくり吟味できます。企画展も豊富で、時期によって限定の限定木版画作品も置かれているのでつい京都に足を運ぶたび通っちゃう。

  • Webサイト:木版印刷・伝統木版画工房 竹笹堂
  • 住所:京都府京都市下京区綾小路通西洞院東入ル新釜座町737
  • 営業時間:11:00-18:00
  • 定休日:水曜日
  • 最寄駅(アクセス):四条駅、烏丸駅

 

辻徳

京都四条堀川にある、懐紙専門店。

辻徳

阪急京都線「烏丸駅」又は京都市営地下鉄「四条駅」から徒歩7分。

ユニークでポップな柄や、古典をモチーフにした色とりどりの懐紙がどれも素敵で、東京の友人へのお土産として、たまに自分用のお土産として買っちゃってます。この猫の足跡のやつとか、お気に入り。いやいやかわいすぎるでしょう。

懐紙

「懐紙なんて何に使うのよ?」といわれそうですが、カバンに忍ばせておくとティッシュ代わりに使えるし、職場でお菓子のおすそ分けにも便利だし、外国人受けがいいんですよねー。

毎日持ち歩くほどではないものの、会話のきっかけになればなーくらいの下心で時々持ち歩いています。それで、ここの懐紙は会話のきっかけになるくらい、ふっと目を惹くデザインのものが多いのです。持っていてちょっと心が浮く。

  • Webサイト:京都懐紙専門店【辻徳】 
  • 住所:京都市下京区堀川通り四条下る四条堀川町271番地
  • 営業時間:11:00-18:00
  • 定休日:日曜
  • 最寄駅(アクセス):大宮駅、四条駅、烏丸駅

 

リエノ(lleno)

手製ノートとスケジュール帳の専門店。煉瓦造りの建物、ずらりと色鮮やかで美しいハードカバーノートが並ぶ棚は壮観。以前は烏丸駅か四条駅が近かったのですが、移転して、地下鉄鞍馬口から徒歩4分の場所に。

リエノ

ここで扱っているのは、ノートというより「世界で一冊だけの手製本」という感じ。作りも完全に本で、ハードカバーで手触りのいい表紙に、花布(背の上下の飾り布)までついてます。白紙の頁に自分の物語を書いて、誰かに遺すノートかなーと。表面的な意味だけでなくて、その在り様が本当に「美しいノート」

表紙のデザインも、まるでヨーロッパの古い本のようなレトロクラシカルなデザインのものが多い印象。

手製本ノート

写真のノートも、手に取った瞬間衝動的に「欲しい!」と感じて購入したものです。未だ書くことが思いつかなくて、白紙のままに本棚に並べてます…。最初の足跡をどうするか迷う。こはつけなかったのですが、しおりのチャームをつけることもできて、これがまた所有欲を満たす絶妙な重さ。

 

楽紙舘

京都文化博物館1Fにある「小さな紙の博物館」。手漉き和紙や機械漉き和紙、洋紙などの原紙はもちろん、紙雑貨も豊富に並びます。

楽紙舘

京都市営地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池駅」から徒歩5分。

この周辺、紙専門店や紙雑貨店が多くて、最近自分が行って覚えているのでも、京都メイドなペーパーアイテムショップ「ROKKAKU」やヨーロッパ・ステーショナリー専門店「The Writing Shop」、和文具・和雑貨なら「嵩山堂はし本」「鈴木松風堂」「鳩居堂」などひしめいてます。ちょっと歩いて寺町通沿いに出れば、江戸時代末期に創業した紙専門店「紙司柿本」もありますし。

「京都で綺麗な紙が欲しいな」と思った時、この周辺ではいくらでも選択肢があるんですが(紙雑貨ならその倍以上)、最後に紙を買うのはいつも楽紙舘です。「うわこれ欲しい!」て紙に必ず出会える気がする。

適度に観光地ナイズされて、お店の人との距離が離れているので、じっくり好きな紙を選びやすいのもあるかなー...うん多分これが大きい。あ、ほかの名前あげたお店もそれぞれ特色があって、素敵ですよー。The Writing Shopだけちょっと敷居高いかな(店主と話しながらのセミオーダーになるので)。

 

GALLERY&SHOP唐船屋

京都の印刷会社「からふね屋」が運営する紙と印刷製品のセレクトショップ。

唐船屋

京都市営地下鉄東西線「東山駅」から徒歩5分。

ここは紙製品のセレクショトップで、決して「京都っぽい」商品の取扱いではないんですが、セレクトが大変好みなのでつい寄ります。紙和SIWAやかみの工作所、美篶堂、この間はつくし文具店の商品も取り扱っていて「きゃー!」となった。

や、どこのも東京で買えるんですが、遠方の京都で好きとわかってるものに出会えるのいいよね。

  • Webサイト:GALLERY & SHOP 唐船屋
  • 住所:京都市左京区東大路通仁王門下る東門前町505番地
  • 営業時間:9:00-18:00(平日・第3、第5土曜)、9:00-17:00(第1土曜)、11:30-17:00(第2・第4土曜、日・祝日)
  • 定休日:不定休
  • 最寄駅(アクセス):東山駅

 

十八番屋 花花(おはこやそうか)

木版画を手がける「工芸はなせ」運営の版画紙箱のお店。寺町通り、紙司柿本の近くです。

十八番屋 花花

十八番屋 花花ディスプレイ

京都市営地下鉄東西線「京都市役所前駅」から徒歩5分。

手のひらサイズの「おはこ」の図柄と、中身(メモ帳や豆菓子、アメ、チョコなど)を組み合わせて選べるお店。寺町通りを歩いて見つけて、店頭の見本にふらふらっと中に入って3箱お買い上げしたのが最初の出会いです。

ちまっと可愛くて、お土産にも喜ばれると思います。というか喜ばれた。

おはこ

四季折々で図柄も変わるらしく、近場にあったら本当、毎月通ってると思います。ここも度々、京都土産でよく利用しますねー。

  • Webサイト:おはこ 十八番
  • 住所:京都府京都市伏見区肥後町359-1
  • 営業時間:10:30-17:00(平日)、10:30-18:00(日祝) 
  • 定休日:水曜
  • 最寄駅(アクセス):京都市役所前駅

 

裏具&裏具ハッチ

京都の和文具紹介では必ずセレクトに入ってくる宮川町「裏具」。手紙まわりのオリジナル文具を扱うお店で、お店までの道のりも、お茶屋を改装したお店自体も風情があって、旅の目的地(デスティネーションストア、ていうんだっけ?)になれるお店です。インスタントじゃなく「京都にきたー!」感がある。

裏具

裏具

うれしい気持ちをあらわす言葉「嬉(うら)ぐ」からとったというお店の名前の通り、誰かに向けた気持ちを書く紙ものが並んでいて、しかもそれがレトロモダンな装いで素敵。

自分が以前こちらで購入したのは「吉帖」と言う記念日手帳で、家族や友人の誕生日、記念日を記録しておくもの。誕生花や誕生色、賀寿一覧なども載っていて便利です。

吉帖

  • Webサイト:裏具
  • 住所:京都市東山区宮川筋四丁目297
  • 営業時間:12:00-18:00 
  • 定休日:月曜
  • 最寄駅(アクセス):祇園四条駅 

東山八坂には、宮川町の裏具より少しカジュアルな装いのお店「裏具ハッチ」もあります。店舗間が歩いて行ける距離だし、2つの店舗で微妙に取扱商品が違うので、ハシゴしてもいい。というか自分はする。

裏具ハッチ

京のお土産を購入するならハッチの方かなー。例えばこの「活版・言の葉」。箱に入ったメッセージカードで、6種類の図柄×各10枚、60枚入なんですが、プレゼントしたらとても喜ばれました。ちょっと一言添えるのにいいよね。

活版・言の葉

旅行で京都行く人に、オススメの文具店を聞かれたら裏具って答えておけば間違いないみたいな風潮を感じて、つい別のひねくれた回答を考えてみたりもするんですが、でもやっぱりハズレがないここを紹介したくなる。

  • Webサイト:裏具
  • 住所:京都市東山区八坂通東大路東入
  • 営業時間:11:00-17:00
  • 定休日:水・木曜
  • 最寄駅(アクセス):清水道(市バス)

 

雑貨屋アンジェ

京都河原町にある雑貨や服飾、ステーショナリーのお店。

雑貨屋アンジェ

アンジェがいかに好きかについては、過去何度も書いてきているのではしょりますが(アンジェ全店を巡ったことがある)、何がいいって、セレクトがとにかく好きです。ステーショナリーの、ちょっと気が利いているけれどデスクで使って違和感のないスマートさが良い。ステーショナリーの隣に並んだ書籍コーナーの本セレクトも好き。学生時代にこんな素敵なお店があったら毎日通ったなーと思う。

もちろん、万人にとっての100パーセントだとは思いませんけど、自分にとっては100パーセントにお気に入りのお店です。

 

1年半かけて巡っているので、実は写真によって季節が違います。時期によって、店舗内で小さな企画展をやっているお店もあって、そこににじむこだわりみたいなのも好き。特別なことをしていなくても、レイアウトが変わって懐かしい発見があったりして又良し。文房具や雑貨も好きだけれど、文具店そのものも好き。かわす言葉は短いけれど、そういうお店の店員さんも好き。

あと、そのお店に向かうまでの道のりも好きだなーって思います。日常では使わない路線に乗ったり、漢字も読めない駅で降車したり、バス停で慣れない時刻表を確認して、先払いなのか後払いなのかでまごついたり。歩き疲れて、商店街の個人喫茶店に入ってみたら思いがけず珈琲がおいしくて、お店の人と会話が弾んで文具店の閉店時間過ぎてたり(2回やった)。

そんな風にして辿りついたお店が素敵な場所だと、もうそれだけで一週間くらいテンション高めで生きていけます。ヒャッホーイ!てなる。

ディズニーシーをお喋りしながら歩いた。

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海外赴任の友人への餞別がディズニーリゾートのパークチケットになり、「ミッキーが一緒に写ったみんなの写真がほしい」とのことで、大学時代の仲の良い友人グループで行ってきましたディズニーシー。

本当は春の間ディズニーランドでやっていた『エッグハント』(ディズニーキャラクター風のイースターエッグを探す遊び)を検討したんですがどうしてもメンバーの予定が合わず。

「じゃあさ、運河をゴンドラで巡ってジャズバンドに浸りつつ、人魚のミュージカルに心躍らせてお酒なんて飲んじゃおうよ、大人の休日だよ!」とディズニーシーに行くことになりました。15周年のアニバーサリーだしね。

ディズニーシー。ディズニーの開場時間って平日9:00-22:00、休日8:00-22:00なんですよね。以前は10:00からだった気がするけれど伸びたのかな?

学生時代なら開場前から並んで開場と同時にダッシュ、途中ファストパス(優先搭乗券)を取得しながら人気アトラクションにGo!してましたが「普通に体力持たないから」「子供預けるのに朝早くは難しいよ」ということで舞浜駅集合9:30のゆったりスタート。

友達とディズニーシーに行くというシチュエーションに浮かれて、9時前には舞浜駅着いてましたけども自分。遠足の朝の小学生か。心逸った。

近くの喫茶店でディズニー情報をチェックしつつ、楽しそうにパークに向かう人たちを眺めてました。あそこに流れるウキウキ感、真空パックにして日曜夜のサラリーマンに販売したいくらいだよね。

全員集合して、モノレールに乗ってディズニーシーに。パークのチケット料金が記憶にあったのより値上がりしていて、大人だと7,400円になっててちょっと驚いたり。夢と魔法の国も大変だな。いやコンセプトに合わない人を排除してるのか。

"入場ゲートで鳴る音はティンカーベルが魔法をかけた音"(QRコードをかざしてゲート抜ける時のシャラン、の効果音)てエピソードが好きです。ゲートを抜けると陽気な音楽が耳に飛び込んできて、本当に心浮き立つ魔法にでもかかった気分になります。ここからスマホがただのカメラになる。ネットの存在忘れるよね。ひゃっほーい!

いい大人が「お揃いの帽子かぶっちゃう?制服ディズニーにすればよかった?」を真面目に考えちゃうのがディズニーマジックだと思う。そんな話をしながらメインエントランスにたどり着くとマーチングバンド(後で調べたらマリタイムバンドというらしい)が音楽演奏をしていたので、邪魔にならない場所で足を止めて聞き入ってみたり。うっとり。

天気予報では雨だったはずが、がっつり快晴。日陰じゃないとちょっと暑いくらいの日差しです。演奏しながら隊列パフォーマンスしつつ笑顔も振りまくバンドの方々すごい。制服の白も、楽器の金や銀の色も青空に映えて眩しい。耳馴染みの良いディズニーの名曲がメドレーで続きます。アラジンのアレンジよかったなー。

学生時代なら時間が惜しくてパスしたであろう音楽演奏ですが、「楽器の生演奏って贅沢だよね」なんていいながら、空気に乗せられて手拍子もしてました。楽しい。外国に降り立ったような錯覚。

「ファストパスは気が向けば取りに行こうよ、兎にも角にもビックバンドビートの抽選だよ」と、運河広がる南ヨーロッパの古き良き港町『メディテレーニアンハーバー』を抜けて、古き良きアメリカの街並みを再現する『アメリカンウォーターフロント』へ。

ビックバンドビートは、常設の『ブロードウェイ・ミュージックシアター』で披露されるライブバンドとディズニーキャラクターのダンスショーで、人気があるため鑑賞は抽選なのです。二階席は並べば入れるけど、一時間くらい前から並ばないといけないから、時間調整が命のディズニーでは、どうしても及び腰になる。

で、陽気な空気に当てられて忘れてたんですが、ビックバンドビートの抽選場所ってさっきまでいたメディレテーニアンハーバーの一角にありまして。途中みんな失態に気がつく。

でも「転んでもタダで起きちゃダメだろう」ということで、このエリアの人気アトラクション『タワー・オブ・テラー』のファストパスを取得して再度運河の町へ。この計画性のなさ、仕事では許されないから楽しすぎる。

残念ながらビックバンドビートの抽選は落選。「きっとその代わりに入り口でマーチングバンドの生演奏を目の前で聴けたんだよ」と慰め合い、未来都市をイメージした『ポートディスカバリー』へ向かいます。今年の5月にクローズした『ストームライダー』を見ておきたいよね、できれば『アクアトピア』も乗りたいな、という目論見です。

もう運用されていないストームライダーは思っていた以上に物悲しさがありました。ディズニーって、ピーターパンのネバーランドのような永遠の国ってイメージがあるんですけれど、いつの間にか出来ていた『トイストーリー・マニア!』のように変わっていくし、終わっていくんですよね。しんみり。

隣のアクアトピアは一時運休中。ここら辺から「スマホで運行状況ググったりしないぞ」と意地になってきて、ただ考えてみると、5年くらい前はそれが当たり前だったんですよね。旅は予測不能なことがたくさん起こるもので、それが楽しかった気がする。今は予定通りにいかないとイライラする方が多いけれど。

ここまで来たしと隣のエリア、1930年代の古代文明遺跡発掘現場をモチーフにした『ロストリバーデルタ』に足を向けます。

「ぶらり歩きもいいけれど、月曜会社に行った時のネタとしてアトラクションひとつものってないのは支障がある」てな訳で、ロストリバーデルタの『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮』に。ここで本日初めてまともに並びました。

「普通の遊園地が難しくてディズニーや大阪のUFJにできたのは、アトラクションにストーリーを組み込んだことだ」という友人の力説を傾聴しつつ、平日ということもあってすいすいアトラクションへ。

特筆すべきことはないですがやっぱり楽しかったです。子供時代にすごいと思えるものは多かったけれど、大人になってからもそれ相応の楽しさを維持し続けているものってすごい。大抵のものって大人になると裏側が見えちゃって、ちゃちく感じません?

疲れてきたね、そろそろ足休めができる場所を、そうだ船に乗ろうとパーク内を走る蒸気船の『ディズニーシー・トランジットスチーマーライン』に向かったんですが、ショーの準備時間ということでこちらも一時運休でした。残念。

 

デスクワークで運動が足りない社会人にはウォーキングが必要だろう、そうだそろそろ人魚の歌が聞きたいと人魚アリエルとその仲間たちが住む海の世界『マーメイドラグーン』へ向かいます。しかし『マーメイドラグーンシアター』は本日お休み\(^o^)/

1回アトラクション乗った時点で大義名分立ったし大丈夫さ...運河をビール片手に肉の塊とポテト食べられたらそれでいい...と慰め合いつつも、ちょっとは落ち込みます。なんか巡り合わせ悪くないか今日。

「でもさ、計画きっちり立ててPDCA回して成果出すのは平日いくらでもできるわけだしさ、今日はこのままグダグダに行こうよ、コスパなんて度外視だよ」と誰かが言い出し、「だよね!」てことでそのまま行き当たりばったり継続。

アナログな紙の地図を片手に、あっちに行きたいこっちに行きたい、道に迷って代わりにきれいな景色見つけたりするのは結構楽しい。

振り返ると多分、ひとりくらいは計画性のなさに不満もあったろうと思うけれど、そう感じない程度には表面繕ってたわけで、なんか、大人になるってこういうことなのねと。そして「初めてのデートでディズニーに行くと別れる」のジンクス、あれこの逆を行くからなんだな、てことを体感的に納得。

気を取り直して、中世アラビア文明風の都市をテーマにした『アラビアンコースト』までぶらり歩き。

通りすがりの恋人たちが話していた「ここの曲最高に良かった!」という声を後押しに、空いていた『シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ』へ。10分くらいでスイスイっと入れたかなー。

アラン・メンケン作曲の『コンパス・オブ・ユア・ハート』をBGMに、船に乗ってシンドバッドの物語世界を人形劇で楽しむアトラクションです。ディズニーランドの『イッツ・ア・スモールワールド』みたいなやつでしょ?とちょっと斜に構えた感じで行ってみたけれど、確かに曲良かったです。「宝石より黄金よりも大切なもの。心のコンパスを信じて道を行け!」

この曲をたいそう気に入った友人がいて、気がつけばメロディーを鼻歌歌っていました。夕方くらいになると歌詞が魔改造されてた。

結局パーク内をぐるり一周した形で、メディテレーニアンハーバーに戻り、自分が一番行きたかったディズニーストアの「イル・ポスティーノ・ステーショナリー」へ。

イル・ポスティーノはイタリア語で“郵便屋さん”のこと。郵便局を模したストアには、グリーティングカードやポストカード、そしてステーショナリーが置かれてるんですよね。ディスプレイまでも凝った仕様の綺麗可愛いステーショナリー群に満足でした。不思議の国のアリスのおしゃれなペンやメモ帳を購入してほくほく顔。

店内に机があるので、カード買ってここで書いてポストから投函ができるんですが(メールボックスに入れるとディズニーシーのスタンプを押されて家に届く仕組み)友達がやってました。自分がじっくり店内巡りたいとわがままいったのでその時間つぶしなんですが、子供に手紙書くの、なんか面映く楽しそうで羨ましかった。

そしてランチですよランチ。テラスでショーが見たいね、できればランチは落ち着いた店内がいい、ということでホテルミラコスタのレストランを予約してました。並ぶことなく悠々と、風通しの良いテラスで、ミッキーと仲間たちが踊って歌うショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」を見ながらランチ。おいしかった。

ショーって、1時間くらい前から広場で待てば良い位置で見れるわけですが、こうしてお金を払って待たずに良い場所から見ることもできるんですよね。時間をかけるかお金をかけるか。もちろん「ショーなんて興味もないよ」て人もいるわけで。なんだか人生のリソースの割き方について考えさせられる。

や、余計なこと考えずとも、華やかで素敵なショーでしたけれども。海上ショーが特に素敵だったなぁ。高速ボートが、細く長い三角の旗を器用に操って空に絵を描く演出があるんですが、テラスからだとそれが青空に描かれた音符に見えて優美だったんですよね。今も思い出しちゃえます。よかった。

おいしいご飯を食べて、お互いの近況や思い出話に花を咲かせ、最後は甘くて綺麗なデザートを食べてまったり。

「インスタ映えしなきゃ!」なんて言って、写真撮るために、この日久しぶりにスマホ触ったのかも。ちなみに平日だったんですが、スマホの通知欄には職場からの問い合わせメールが入っていて、しばし現実に引き戻されたのでした。

陽気なショーの音楽を背景に職場に電話したら「俺も夢の国に行きたい...現実から逃れたい...」と電話向こうの同僚がいい、世の中って病んでるなぁと思いましたん。

レストランでまったりしすぎて、せっかく取得したタワー・オブ・テラーのファストパスの制限時間ギリギリになっていたので、慌てて会計を済ませ再度アメリカンウォーターフロントへ。

人気アトラクションもファストパス使うと早い早い。エレベーター急降下したら胃の中のものが飛び出すんじゃないかと割と本気で心配に。ホテルを模した建物をぐんぐん進みます。

書斎のプレショーで、大富豪ハリソン・ハイタワー三世の警告と、呪いの偶像シリキ・ウトゥンドゥの哄笑を聞き、秘密の倉庫を通ってエレベーターへ。向かう途中「あの偶像が消えた仕組みってどうなってるんだろう。表示が変わるのは投射した映像だよね?」「いや魔法だから」「というか呪い設定」「設定w」なんてやりとりして学生時代思い出しました。和む。

ここはフリーフォールタイプのアトラクションです。急降下した時の「ふわっ」とくる浮遊感、日常的にはあまり体験したくない感覚ですが、アトラクションとわかって体験するのは楽しいなぁと。安全な危険にたまに酔いたくなるのはなんでじゃろ。楽しい。

『ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ』に乗り、SF作家ジュール・ヴェルヌの物語を具現化したエリア「ミステリアスアイランド」へ。ネモ船長と新鋭潜水艦ノーチラス号の冒険譚『海底二万海里』の世界。地底世界を地底走行車で巡る『センター・オブ・ジ・アース』に乗ろうということになったのです。

30分くらい?これまでで一番長く並んだかな、でも経路の途中途中に物語のある小道具が置かれていて、目を楽しませながら進みました。

ここのアトラクションでは、照明の凄さを感じた気がする。学生時代は目に入ってなかったもので今気がつくのが、パーク内に目立たないながらも大量に並べられた照明スポットで、ディズニーの世界って人工的に作り出した緻密な計算と演出なんだなー!と。人工美良い。

音楽の演出も素敵ですよね。エリアごとに不自然さない感じにテーマの音楽が切り替わって、まるで世界を旅しているような気分に浸れます。そういやディズニーストアやワゴンって、同じものを売ってないのも旅っぽいなと。エントランス傍で見かけて以降、出会わないカプチーノのポップコーンとともに思うのです。次あったら買おうと思ったのになかなか出会わない。

本当はここでチキンレッグ片手にビールを飲む予定だったんですが、必要な胃袋の空きが確保できていないため、予定変更で午前中にも立ち寄ったロストリバーデルタ、古代神の石像の発掘現場を駆け抜ける『レイジングスピリット』に。

ここで修学旅行生に囲まれ、「うちら引率みたいだね…」「女子高生に触れて事案になってもかばってください」みたいなやり取りを交わしつつサクサクと列は進み360度ループコースターに乗ります。

スピードとスリルがとびきりなのは確かなんですけれど…スチームを抜ける時はものっそい肉の匂いがしたんですが…え、これってもしかしなくてもスモーク肉にされてる?やたらおいしい匂いだけが記憶に残ったコースターでした。どこで360度ループしたんだったか。

そのまま調子よく『ミッキー&フレンズ・グリーティングトレイル』に向かいミッキーと一緒に写真をパチリ。エントランスにもディズニーキャラクターがいたりするけれど、キャイキャイ楽しそうな親子連れや学生を押しのけるわけにもいかないですし。並べば会えるのいい。会いに行けるアイドルすばら(違う)。

ここらへんのキャストの方々のスマートでありながらフレンドリーな客の捌き方に感動します。ミッキーのジェントルマンかつコミカルなアクションにも驚嘆。プロ仕事凄い。

お腹もこなれてきたし、ビール行くか!となったんですが、「時間的にヴェネツィアン・ゴンドラに乗 っておかない?多分ショー始まっちゃうと休止になるし」という経験者の談(ショーによる休止で、彼女は過去3回ゴンドラを乗り逃した)を踏まえ、メディテレーニアンハーバーにとんぼ返り。

この日一番印象に残ったアトラクションは?と聞かれたら、やっぱりこのゴンドラかな。目線が変わるだけでこんなに世界って違って見えるんだっけ?と。高所を走るエレクトリックレールウェイも、歩いているときに見える風景とは違うんですが、ゴンドラは、歩いているときの風景と角度だけ変わる感じがとても不思議。この下から目線新鮮。

ゆるゆるとゴンドラが進んで、水面には建物が揺らめいて映って、そして音楽が遠い。この瞬間、なぜかすごーく異国を感じました。切なさすらあった。

すれ違ったゴンドラや道行く人に「チャオ!」て挨拶するのも楽しくて、旅の恥はかき捨て、てわけじゃないんですがためらいなくいえちゃいました「チャオー!」。

ちなみにこのゴンドラ、自分たちが降車した頃には休止になっていて、時機を逃さなかった友人には仲間内で喝采。「まぁ三回乗り逃したからね...」と本人も感慨深そうだった。ゴンドラ乗れてよかった。 

それで、待ちに待ったビール片手に運河をのぞむ大人のディズニータイムです。

ポテト味のチュロス。ベイクドポテト。生ビール。チキンレッグ。餃子ドック。ディズニーの食べ物ワゴンって、あちこちにあるように見えて同じものっておかれてないじゃないですか。エリアごとに特徴があるというか。

みんなビール片手につまみはあれが食べたいこれが食べたいといい、でも「お店をひとつずつ回ってると冷めちゃうよねぇ」ということで、単独行動をとることに。それぞれ人数分を買って、S.S.コロンビア号で落ち合うことになりました。

自分はポテト味のチュロスを求め、ミステリアスアイランドへ。あの洞窟のなかって、自分みたいな方向音痴は良く迷子になるんですが、ひとりだと尚更。一度マーメイドラグーン方面に出て涙目になりつつも、目的の物を買ってアメリカンウォーターフロントへ。

集団行動していたのがひとりになると、寂しさって倍増しますよねー。家族連れや恋人同士がきゃっきゃうふふと戯れている横をひとり、チュロスを何本も持って歩くのは不思議な心地。なぜか「はじめてのおつかい」思い出した。寂しい。かつて、ディズニーランドのイースターイベントの時期に一人で卵探しに精を出したことがあるんですが(これはこれで自由に歩き回れるので楽しい)、その時は独りを感じなかったんですよ、寂しいとか考えもしなかった。

そして再集合。S.S.コロンビア号の前で冷えたビール片手に乾杯ですよ。陽気な音楽と明るい笑い声をBGMにして「おつかれー!」。日本酒派で次点がワインな自分にとって、ビールは苦い炭酸でしかないんですが、さすがにこの時飲んだのはおいしかった。

長々歩いて、暑い日差しに汗かいて、それで飲んだビールですもん。うんまい。濃いめに味つけられたフード類もおいしい。これ書いていて思い返しちゃったんですが、あのベイクドポテトまた食べたいなー。ビールにとても合ってた。

通りに目を向ければ、道行く人皆楽しそうで、幸せそう。しかもここはつくられた夢と魔法の国だから、見えない路地裏にお腹を空かせた子供達がいたり、いつ戦争があるか犯罪に巻き込まれるかと緊迫した政治社会情勢もないんですよ。負い目なく異国を楽しめる。今日だけは気兼ねなくヒャッホーイ!です。 

学生時代の思い出を掘り返しては懐かしんで、海外赴任の友人の準備状況をみんなで茶化し、気がつけば周りは夕暮れ時に。

「もうひとつくらいアトラクション乗ろうか」となり、食べ物片付けて最後に乗ったアトラクションはポートディスカバリーのアクアトピア。突然方向を変えたり、くるくる回ったりするウォーターヴィークルです。

ジェットコースターのようにGがかかるわけではないものの、水がバッシャバッシャ跳ねる中を、視界がクルクル変わってくのちょっと楽しい。なんだかティーカップのクルクル回るやつ思い出した。

そのあとは、暗くなってきたし、アトラクションに乗る気分でも夜のショーを見る気分でもなかったので、みんなでだらだらお喋りしながらシーをぐるっと歩きました。ほぼ一日中いたわけですが、割と話すことって尽きないものです。

暗くなってライトが灯って、その下を歩く人たちも心地よい疲れで家路についてる感じいい。ロストリバーデルタの、暗闇とオレンジ色の灯りのコントラストを通り抜け、やたらピンクや紫でムーディなアラビアンコーストで誰が一番雰囲気ある写真が撮れるかを競い合い、マーメイドラグーンの静謐な青のライトを見ながら「アリエルに会いたかったな...」と思いを馳せてぐるりと一周。

メディテレーニアンハーバーのエリアに入った途端、夜のショー「ファンタズミック!」が始まって、ここだけしんみりした夜の疲れとは無縁な感じだったんですが、楽しそうなショーの観客見てるだけでお腹いっぱいになってきたので、一足早く自分たちは帰ることにしました。帰りのモノレールから花火見えたら嬉しいなーとか話しながら…残念ながら見えませんでしたが。

モノレールで思い出したんですが、行きのゲートでは鳴ったティンカーベルの魔法の音が、帰りのゲートではならなかったので、あの楽しげな魔法って続いているのかもね、なんてセンチメンタル気味なこと思ったり。


というのを、なんとなく記録したくなったのでだらだらと書きました。

多分、自分のためにディズニーリゾート行くの、今回が最後な気がしたので。帰りのお土産選びで賑わうお店通りを抜け、ライトアップされた夜の地球と船のモニュメントを見たときそう思ったのです。あー夢と魔法の国最後かもなーと。こんな風に友達と集まるのも難しいしね。

暗闇ボクシングb-monsterに熱中。

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暗闇ボクシングb-monsterに長らくはまってます。

ぎっくり腰に端を発した運動不足解消のためのストレッチ→アイデンティティだったはずの逆上がりと側転ができない→痩せて筋肉つけるためにプライベートジム通う→筋トレと栄養バランスに気をつける日々→筋トレ楽しすぎぃ!というのが、遡ること2017年2月のダイジェスト。

ジムに通い続け、順調に体脂肪を減らし、腹筋にスーッとした縦線(シックスパックができる第1段階で、アブスラックスというらしい)が入ったのと「Are you くびれ...??」→「I am くびれ!」を手に入れ、最後にトレーナーさんの前で側転披露してジムのトレーニング期間を終了しました。

トレーニング後半、担当のトレーナーさんから「ボクシングやってみる?ストレス解消になるよー」と誘われたんです。なんとなく「やりたいです!」と答えたのが運の尽き。というか運命の出会い。

グローブをつけてフォームのレクチャー受けた後、ミット打ちするだけの軽いやつだったんですが、ジャブが綺麗に決まった瞬間自分の中の何かが目覚めたんです。やばいこれ面白い!「これだ!」という角度からフックが入ると頭の奥でファンファーレ鳴る。

有酸素運動に分類されるボクシングは、ジムでは気分転換みたいなものなんですが、その後毎回「時間あまったらミット打ちしたいです!」といってました。だって楽しい。なぜこの楽しさもっと早く出会えなかった。ちょっとキックボクシングも教えてもらった。

ライザップを始めとしたダイエットジムって、トレーニング期間が決まっていて、その間に集中ダイエット!というのが定番です。自分も期間終了し、その後はどこかジム通いたいな、というかボクシングやりたいな、でもガチでやるには体力ないしボクササイズのコースがあるジム探そうかな、と、体験入会したりしながらジム難民(ジプシー)してました。

それで出会ったんですよ、暗闇ボクシングb-monsterに。

 

b-monster | 最先端のボクシング フィットネススタジオ

「暗闇のなか大音量の音楽に身体を委ね、思いっきり身体を動かす」。b-monsterとは、NYでも最先端の格闘系フィットネス。クラブで踊るような感覚で心身ともにリフレッシュすることができ、楽しみながら本格的なトレーニングが行える、まったく新しいカタチのボクシング・フィットネスです。
知ったきっかけは、仕事一筋終電残業なんでもござれ!な友人がある時からそそくさ帰るようになり「新しい趣味?」→「暗闇ボクシング行ってくる!」→「ボクシングいいね!...でも暗闇ってなんぞ?」→「暗闇ボクシングとは...かくかくしかじか」

b-monsterのレッスンは1枠45分で、心拍数上げるために10分間サーキットトレーニング、10分間シャドーボクシング、25分間サンドバック打ちの構成。各自サンドバックが割り当てられて、そのサンドバックナンバーを予約する感じ。レッスン料金は、標準的なデイタイムメンバーだと1月15,000円で30回まで、トライアルは3,500円となかなかお高め(でも友達紹介や無料の初心者講習会を受けるとタダになる)。人気すぎて新規入会止まるくらいだったので、人気のあるパフォーマー、時間帯はキャンセル待ち必須の予約戦争。

真っ暗な中で一人黙々サンドバック打ちしてそうな、修行僧的イメージがあるかもです、しかし違うんです。大音響とライティングの中で、パフォーマーさんのキューイング(動きの指示)に合わせ、クラブで踊るようにダンシンダンシングしながらサンドバック打ち。

その場にいた他の友人も「暗闇ボクシング気になってた!行きたい!」というので、経験者の友人に後押しされるように、2人でb-monsterのトライアルレッスン申し込んでました。思い立ったが吉日!

そうして新宿にあるb-monsterの門をくぐったのは2017年4月のこと。めっちゃスタイルのいい男女がジムバック肩に談笑してるのを横目に見ながらトライアルの受付して、お水とレンタルウェアとバンテージ(グローブの下につけるやつ)を受け取って、更衣室のオシャレさと「やっぱりみんなスタイルいいな!腹筋に縦線入ったこと喜んでる場合じゃなかった!!」みたいな謎テンションで着替えて待機。のち、「スタジオ入場してくださーい」のアナウンスで入場。

それで実際体験したトライアルですが、最初のサーキットトレーニングがむっちゃ辛かったんですよ!

ジャンプして腿上げ!からの〜そのまま休憩入れずにスクワットしてマウンテンクライマーでまたジャーンプ!はい、バーピージャンプー!!みたいな息もつかせぬ連続筋トレと有酸素運動。普段デスクワークで鈍った身体にはつらみ。ジム通ってなかったら確実にここで入るの諦めてた。一瞬朦朧とした。

でも次のシャドーボクシングパートでは、ランニングハイ的に楽しくなってきまして。基本的には暗闇なので周囲が気にならないし、花道を歩くダンサーさんのパフォーマンス見て真似するのなかなか楽しい。非日常感満載。ひゃっふう!

そしてこのハイな感じは最後のサンドバックパートで加速します。洋楽のリズムに合わせてパンチを繰り出すんですが、これすごく楽しい!曲とパンチのタイミングが合うと、なんかドラマーになった気分。いや、アリーナツアーの最終日ラスト曲で歓声を浴びながらズドドドジャーン!とドラム叩いている気分。疲れが快感に変換する。ちょっと朦朧としながら「これがピークエクスペリエンス!ゾーン...!」となってました。ダンサーさんが煽りで「アユレディー?」→「イエー!」と普通に返してた。あとで思い返してちょっと照れた。

「それではストレッチで終わりましょうー!アフターバーンで24時間いつもより脂肪燃焼が続くのでお水しっかり取ってくださいねー」とパフォーマーさんの声で終わり、レッスン終了後は膝下ガクガク息ゼェゼェ、しかしドーパミンドパー!の興奮状態で、即b-monsterの入会手続しました。次の日から3日間は筋肉痛でした。

そこから週2,3くらいのペースでb-monster通ってます。楽しい。

しばらくは普通のTシャツとハープパンツだったものの、腕を動かす関係上袖のあるウェアだと動きにくいな!と人前では滅多に着たことなかったタンクトップやブラトップを購入。

パンチを繰り出すとき身体の軸がブレるので、一旦卒業したプライベートジムを継続契約して、体幹鍛えるレッスンもお願いしてみたり。

1レッスン45分間フルに動きたいので、食事で炭水化物やタンパク質取るタイミングに気をつけるように。ガチ筋トレ勢しか使わないかと思っていたBCAAなどのサプリ群にも手を出した。BCAA飲んだ後の「あれ今日自分すごくね?」感たまらない。

どうしたら筋肉がつくかなーとか持久力あげられるじゃろ?と、スポーツ科学や栄養学の本も読み漁りました。ミトコンドリアの活性化が最近のマイブーム。

あと何より、疲れているとパフォーマンスが落ちて曲とパンチのタイミングがずれるので、ちゃんと眠るようにし。仕事も終電帰りにならないようにそそくさ片付けるようになり。でも体力がついたおかげで集中してやれるようになった!気がする。

 

「この歳でも人間、変わることってできるのか!」みたいな、日々が変化し続ける感じ、ものすごーく久しぶりで楽しいです。

まだb-monsterのレッスン45分間フルに踊り続けることできないし、重いパンチ繰り出すと体の軸がぶれてふらついちゃうけれど、そういう改善の余地が自分でわかるのも、未来があって楽しい。でも単に音楽と光に合わせて体を動かすだけでもめっちゃ楽しい。のでしばらくは暗闇ボクシングb-monster楽しすぎぃ!という話です。

パーソナルトレーニングジムに通った日々のこと。

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ある寒い朝、あれは金曜日だったか、ベットから起き上がるとぎっくり腰になってしまいました。つらたん。

そこまではいいんですよ。ぎっくり腰になった場合の諸々は周囲の諸先輩方から聞いていたので、速やかに会社に休みの連絡を入れ、おっとり刀で近くの整骨院を予約しました。そしてヒーヒーいいながらたどり着いた整骨院で鍼灸の治療をしていただき、湿布をもらって家に帰り安静に。翌日、翌々日は幸いにも休日だったので家に閉じこもり静かに過ごし、月曜には普通に出勤できるくらいになってました。よかった。

ぎっくり腰の原因は「運動不足ですかね」みたいに整骨院の先生にいわれ、家でのストレッチを日常化しようと試みたんですが、その時気がついたんです。

逆立ちができない。

逆立ちと側転が自分のアイデンティティのひとつだったので、それに気がついた瞬間は密かに衝撃でした。腕の筋肉に不安があって、そして背中の筋肉も自分の体重を支えてくれる予感がしない。無理にやったら首の骨折る。怖くて試さなかったけれど、多分側転もできなくなっている。

それで思ったんです。ダイエットと筋トレしようと。可及的速やかに体重を学生時代に戻して筋力をつけなければ、もう一生逆立ちも側転もできなくなってしまう。

自分にとって幸運だったは「よしダイエットだ。ダイエットして筋トレだ」と思った瞬間に読み出した本が、メンタリストDaiGoさんの「ウィルパワーダイエット ダイエットという自分との心理戦に勝つ方法」で、要は、人間は誘惑に弱い生き物なので、ダイエット中、断固として誘惑に立ち向かえるようにウィルパワーを浪費しない必要がある、という内容(もっとロジカルな話なのにこう書くと精神論ぽい)。これ読んで啓発受けて、自分のペースでダイエットや筋トレしてもダメだと思ったんです。普通に運動を始めただけじゃ、新しいことをやるモチベーションよりも、新しいことをやらないハードルの方が高すぎる。今の自分のウィルパワーじゃダイエットと筋トレを続けるのはなかなか難しい。

そんなわけで、お金の力に頼ってパーソナルジムに通うことにしました。ライザップ的な。しかし1月はライザップに通おうと思う御仁がたくさんいるのかカウンセリングすら予約できない人気っぷりだったので、他の、通勤帰りに寄れるパーソナルジムにしてみました。通勤経路にあるパーソナルジムってそれだけでひとつハードルを下げてくれるのでいいかなと。しかもここ、毎回トレーニングウェアを貸してくれて、シャワー使えるので、手ぶらで行けるんです。

1月からパーソナルジムに通い、週2回のトレーニング、最初の2週間は食事チェック(毎食食べたものをラインで担当トレーナーに写真で送る)を受け、今は2ヶ月目に入ったところです。3ヶ月コースなのでちょうど折り返し地点。そういやダイエットって食事のことで、筋トレなどして体を整えるのってボディメイクって今いうんですね。知らなかったので勉強になりました。

それで改めて思ったんですが、筋トレ楽しい。学生時代は演劇やっていて、演劇っていかに体を自在に使えるかなので、腹筋背筋側筋ランニングが基礎トレになってたわけですよ。あの頃の感覚が呼び覚まされる。久々にやって、最初は10回のスクワットでゼェハァいっていたのが50回行けるようになると嬉しい。持ち上げられるダンベルの重さも上がっていくし、わかりやすくできることが増えていく感覚が本当に楽しい。

今までもジムにたまに通ってたんですが、普通のジムだと、フォームを丁寧に見てもらうことってないじゃないですか。パーソナルって本当に一対一なので、ひとつひとつフォームを矯正していってもらって、自分の限界のちょっと手前のトレーニングを組んでくれて、そのオーダーメイド感がやたらと心地いい。RPGゲームとかでボス戦後にHPMPが満タンだとなんだか損した気持ちになるんですが、パーソナルジムだと、適度にスキルも魔法も使ってHPMPが4割残っている、みたいな効率的な達成感があります。高い金払っただけあるなと納得。

あとですね、ジムのトレーナーから「1時間辛い筋トレするよりも500kcalのメロンパンを食べない方がカロリー減になります。運動でカロリー消費なんて微々たるものなので、本質的には食事改善していくのがダイエットの王道ですよ。筋トレは代謝を上げる、維持するためのものだと思ってください」みたいなこといわれて、食事の改善にも取り組んでおります。これも知識欲的な意味で楽しい。

トレーナーから「タンパク質は多いくらいで。あととにかくめっちゃビタミンミネラル摂ってください」といわれて、普段食べているものを総ざらいしてミネラルの多い野菜ってなんぞ?とか、タンパク質を効率的に取るには朝昼でこれくらい摂って〜とか考えたら、サプリメントとか乳酸菌て効き目あるの?効くのはどういう条件のやつ?みたいなことをトレーナーに聞いたり、サプリメントやプロテインのお店の人に聞いたり、ツイッターで有名な栄養士の方をフォローして呟きを追ってみたり。久しぶりにいろんな知識吸収してる感じ楽しい。もう本当に楽しい。

トレーナーに相談して、今までがランチに外食か社食が多かったのがお弁当になり、朝はパンにチーズ塗ってアボカドつまむだけだったのがご飯味噌汁納豆お魚野菜の生活に切り替わりした。トレーナーに食べたものを写真で送る以外に「あすけん」という食事のカロリー栄養計測アプリで、自分が食べたものの栄養計測してて、これがゲームでレベル上げスキル上げしてパラメーター調整しているような楽しさで自分に向いている。「このままでは1日収支で飽和脂肪酸が過剰になる...!タンパク質がギリギリで適正にならなさそうだから卵食べるか」みたいな一人遊びを密かに楽しんでます。このアプリ楽しい。ゲーム脳ならはまるやもしれん。

余談ですが、ビタミン類と食物繊維が足りない時、いい感じにパラメーター上がるのがブロッコリーとオクラとほうれん草と気がつき、最近はそればかり茹でては冷凍しています。緑緑しぃ冷凍庫。ブロッコリーは茹でる回数があまりに多くて、最近株で買ってくるの諦めて、冷凍ブロッコリーに切り替えました。コンビニで「なんでブロッコリーだけ単品冷凍食品が置いてあるんだろー?」と思っていたけれど、パラメーター調整に向く野菜だからなんですね。お弁当のカサ増しにもよく使っています。

なんていうダイエットと筋トレ日記をおもむろに書きたくなったので書きました。

ダイエットってリバウンドとか衝動的にどか食いとかあるじゃないですか、でも自分の場合は食に走るというより衝動買いの方にメンタル傾くみたいで…お財布軽くなることの方にメンタル的痛み感じてます…つら。

観光列車あめつちに乗って、出雲から鳥取まで。

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お久しぶりですこんにちはこんばんは!更新が絶えて久しいこのブログですが、年始年末の慌ただしさの中唐突に生まれた時間、何か書きたくなったので、昨年末に乗った観光列車の話を書こうと思います。

 

前日、サンライズ出雲に乗って東京から出雲にやってきた私は、一畑電車に乗って出雲大社へ、あとは島根ワイナリーにて酔っぱらったその足で観光列車あめつちに乗りました。

あめつちは、山陰地方を舞台にした神話が多く書かれている古事記の「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」という書き出しが名前の由来の電車。出雲と鳥取間を運行して、山陰の景色が楽しめます。特に電車に思い入れはないものの、何かパンフレットで見たときの車内がとてもかわいかったので。琴線が触れたってやつです。

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一ヶ月前にいい感じの席を予約し(サンライズ出雲は一ヶ月前でだいぶ席が埋まっていたのに、あめつちは席選び放題だった。)、実際乗ってみたらガラガラでした。まぁ平日だしね、うん。それでもこの麗しき紺碧色ですよ、神々しい!でもメタリックな感じがかわいい。f:id:yuki3mori:20200102214436j:image
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なかなかにテンションの上がる車内だと思いません?私は上がりました。だって席がかわいすぎる。ずっと座っていたい。かわいい。

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トイレ前の洗面器だってこのかわいさ。岩井窯だそうです。人生で初めて洗面器写真撮ったな?

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天井だってこの美しさ。因州和紙だそうです。1号車と2号車で色合いが違ってどちらもそれぞれの趣がある。ちなみにあめつちはトンネル内も結構通るのですが、そのときはこの天井がほんのり灯って「いとをかし」て思います。

最初からクライマックスな勢いでパシャパシャと写真を撮り(車両スタッフさん以外ほとんど人がいなくて若干不安になる)、定刻に出発。区間毎の見所がまとめられた車窓手帖が配られたので、それを見ながらまったり電車旅です。車窓手帖は本当に面白かったです。「境内を列車が走っています※一瞬なのでよく注意して見てください。」なんて書かれると、是非とも見たくなるよね、見えなかったけれど。あとやっぱり大山は美しかった。たまに東京から静岡に行くときにみる富士山も綺麗だなぁと思うけれど、伯耆富士と呼ばれる大山もとても美しいなと。みる角度で美しさの種類が変わるのが特に好み。

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途中には事前予約した和菓子もいただきます。美味しかったのでお弁当も予約すればよかったなー(事前予約必須だった)

夕方、出雲から鳥取間は後半になるにつれてトンネルが増えていきます。外はどんどん日が落ちて暗くなり、車内は天井のほのかな灯りでぼんやりと照らされ、しっとりレトロな気分に。ちなみにここら辺からスマホがバッテリー切れぎりぎりになったので写真はないですあしからず。
でも本当にここのしっとりした暗さが心地よかったー。電車のがたごとんと揺れる音も最高のBGMになってた。

そんな風に時間を過ごして鳥取に着いたらもう夜で、特筆すべきこともなくホテルに向かって休んだのでした。座ってるだけで心の満腹になる電車旅でした。満足。いつか逆に鳥取から出雲ルートで電車に乗ってみたいなぁ。

初めておせち料理に挑戦した。

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2019年も終わり頃、料理教室に通い、おせち料理を習ってみることにしました。料理といえばスープとか炒め物とか煮物とか、スマホでレシピ探して簡単な手順のものしかつくってこなかったけど、そろそろ面倒な手順のものも作りたいなーと思ったのです。

 

2時間半のグループレッスンで、メインは栗きんとん。先生が「私が一番得意なレシピ」と言っていたので、張り切って参戦。

さつまいもの皮を厚めにむいて、3回茹でては水を代えの茹でこぼし。濾して砂糖を足したらひたすら練る。砂糖が入って焦げやすくなってるので、ひとときも目を離さずにとにかく練り続ける。これ目の前で実習形式で習ってなかったら出来なかったなー。わからないとただただ面倒な手順。先生が意味を丁寧に教えてくれるのでありがたし。

ばさばさしたたさつまいもに砂糖を加えるととたんにとろんとするのは素直におおってなる。元糖質制限ダイエッターとしては砂糖は目の敵にしがちだけど、こういう、調味料としての実力見せられるとさすがだなと思うのです。料理の科学ー。ひたすらかき混ぜ続けて、焦げとは無縁の黄金色になったきんとんはたしかに縁起物の体で、あぁ伝統なんだなぁと感心しきり。

 

料理教室からレシピを持ち帰って、Xmas終わりの頃からスーパーで材料を買い集め、日持ちするものからチマチマ準備。当初の予定は、ブリの照り焼き、筑前煮、松風焼き、海老の旨煮、栗きんとん、黒豆、かまぼこ(の飾り切り)、伊達巻、紅白なます。でもスーパーにいったら思いの外高くて、海老と松風焼きとかまぼこは諦めました。

練習で作った伊達巻にきれいな焼き目がつかなくて落ち込みつつ、その次に作った栗きんとんがなかなかうまくいったので調子にのって黒豆も準備。これはややシワが入ったけど味は好みな感じー。紅白なますはとにかく千切りすればよいので順調。でも、料理教室の先生に習った通り、スライサーでやるとちょうど良い歯応えと味しみ加減にならないので、千切りを頑張ります。
そして、日持ちしないので直前に作ることにしたブリの照り焼き、筑前煮にトライ。筑前煮は想像通りに完成。ブリの照り焼きは下味を忘れててきれいな形で作ることが難しそうなので諦めて大晦日のブリ汁に使うことに。
予定の品数減ってきたので、スーパーに寄ったところ、ブロック肉が半額になっていたのと、さつまいもがおいしそうだったので煮豚と二色茶巾を追加で作成ー。他と比べれば手順が簡単だから、迷うことなく出来た。
最後、一度失敗した伊達巻をオーブン使って(一回目はフライパンでやった)じんわりつくったら、きれいな焦げ目はつかなかったものの、いい感じの形でできたので、満足。包丁入れて断面確認した瞬間の嬉しさが自分的ハイライトだったなー。
それで2020年1月1日。

誰かが私の作ったものを食べて美味しいって言ってくれるのは嬉しい。のを改めて思い出しました。たまにはいいかも。

ただ「黒豆にシワがよって肌から艶々にならなかったよー。」と実家の母に連絡したところ「砂糖の入れるタイミングが違うんじゃない?砂糖入れると火の通りが良くなるし形崩れするから、あまり早く入れちゃダメだよー」とのアドバイス。ここでも感じる調味料としての砂糖の実力。そして先人の知恵な訳です。

死ぬまでにしたい100のこと。

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ふと思い立って、死ぬまでにしたい100のことリストを公開します。

映画の「The Bucket List(最高の人生の見つけ方)」を見てテンションが上がり、こういうリストを意識して日常を過ごすのも素敵だなと書き溜めてきたものです。ハロプロの「夢を抱け誰にも言うな」精神を胸に抱いて生きてるので、誰にも言わずに非公開ブログに載せて、夢が叶うたび1人にやにやしてたんですが、ふと「誰でも見れるけど、ほとんど誰も気がつかない場所に大切なものを置いておく」のも面白いなと思いまして。インターネットの海に、手紙をつめたボトルのごとく流す感じ。ボトルを偶然拾った人がいたらそれもそれで面白いかもと。

時間がある時にちょっとずつ更新していこうと思います。まだリスト自体が100に至ってないので、思いついたときに付け足していきます。

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  1. お気に入りの街を見つける
  2. 家族で通じる「いつものお店」をつくる
  3. 東京以外で働く
  4. 好きなことばを決める
  5. お気に入りの本を決める
  6. お気に入りの絵画を決める
  7. お気に入りの日本酒を決める
  8. カレーをスパイスからつくる(人生で初めてスパイスカレーを作ってみまして。 - みもりある
  9. ラザニアをソースからつくる
  10. だし巻き玉子を得意料理にする
  11. 和菓子作りと茶道を体験する
  12. ボンボンショコラをつくる
  13. シュークリームをカスタードからつくる
  14. チーズとバターをつくる
  15. 親子でシュークリームをつくる
  16. 親子で餃子をつくる
  17. 回らないお寿司屋さんでおまかせを頼む
  18. ホテルのバーで1杯飲む
  19. 精進料理を食べる
  20. お寺で座禅する
  21. 世界史と日本史を学び直す
  22. 小説家になろうにはまる
  23. 板チョコにはまる
  24. 缶クッキーにはまる
  25. アフタヌーンティにはまる
  26. パフェにはまる
  27. パンにはまる
  28. 暗闇ボクシングにはまる(暗闇ボクシングb-monsterに熱中。 - みもりある
  29. 文房具にはまる
  30. トランポリンにはまる
  31. サウナにはまる
  32. 過去にはまったものを再体験する
  33. ダイエットする
  34. 美肌を追求する
  35. 脱毛する
  36. 40歳で水着写真を撮る
  37. 足の浮き指を治す
  38. コンビニでながら買いしない月をつくる
  39. 毎日出汁を取る月をつくる
  40. 毎日平日お弁当をつくる月をつくる
  41. 読みかけの作品を読み終える
  42. パーソナルカラー診断を受ける
  43. 美容に関する資格を取る
  44. 家事に関する資格を取る
  45. お金に関する資格を取る
  46. コンセプトカプセルホテルに泊まる
  47. 本に名前を載せる、本を出版する
  48. 定番のスキンケア商品を見つける
  49. 好きな服のブランドを見つける
  50. 好きな香りを見つける
  51. 愛用の万年筆を作る
  52. ハンドベルの演奏会に行く
  53. チェロでプレリュードを弾く
  54. 着付けを習う
  55. 着物で日常的なお出かけをする
  56. 好きなエッセイストを見つける
  57. 寝台列車に乗る
  58. 観光列車に乗る(観光列車あめつちに乗って、出雲から鳥取まで。 - みもりある
  59. 海に潜る
  60. 空を飛ぶ
  61. 屋久島に縄文杉を見に行く
  62. 五島列島に教会群を見に行く
  63. 梅仕事をする
  64. ムーミン全集を読破する
  65. 家計簿をつける
  66. 10万円を寄付かクラファンで使う
  67. 本業で2000万円貯める
  68. 本業以外で200万円貯める
  69. アルフォンス・ミュシャの個展に行く
  70. マリー・ローランサンの個展に行く
  71. シャガールの個展に行く
  72. ハロプロのライブに行く
  73. ウィキッドをもう一度見る
  74. レミゼラブルをもう一度見る
  75. 大塚国際美術館にもう一度行く
  76. 台湾にもう一度行く
  77. 沖縄の大石林山にもう一度行く
  78. プログラミングを学ぶ
  79. アプリをつくる
  80. イラストをSNSにアップする
  81. 大自然で呆然とする
  82. ストアカで100講座受ける
  83. 婚活する
  84. 神前式をする
  85. 名字を変える
  86. 妊娠、出産をする
  87. フリマデビューする
  88. 株式投資をする
  89. FXをする
  90. 保険について勉強する
  91. 飛行機のビジネスクラスに乗る
  92. ホテルに泊まって一日中読書をする
  93. 家族で沖縄旅行する
  94. 家族でキャンプする
  95. 家族でお弁当を作ってピクニックに行く
  96. 色んなサブスクをお試しする
  97. 老後に夫と手を繋いで公園を散歩する

好きだったもの好きなもの好きになりそうなもの。

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好奇心に生かされているところがあって「今の私が好きなものはこれ」がないと落ち着きません。子供ならまだしも大人になっても変わっていないので、本当にもう三つ子の魂百までとしか。

覚えている最初の「今の私が好きなものはこれ」は図書館通いです。静かな図書館の中、誰も読んでない本を探しては空欄の読書カードを最初に埋めるのが楽しかった。あくまでも好きなのは図書館通いで、本じゃないってところがミソですかね。

その次は小学校高学年から始めた演劇で、これは結構長いです。大学まで演劇部だったし、今も舞台やミュージカルを見に行くの好きなので余熱がずっと続いていると言えるのかもなー。祭りは準備が一番楽しいといいますがまさしくそんな楽しさが舞台にはありました。脚本を決めて、役割を決めて、本読みをして、大道具や衣装、小道具を作り、演出を固めていって、そして舞台ができる。舞台が終わって客電をつけるときは、達成感よりもの悲しさが強かったものです。

演劇と平行して好きだったのがインターネットで、初めてインターネットに触れたのは、私はよく覚えてないんですが親曰く小学校6年生の頃。最初のインターネット体験は、乙女ゲームの二次創作探しから始まってます。二次創作という性質上、検索除けのかかったその海では、相互リンクだけがほぼ唯一の移動手段。いるかもわからない友や作品を捜して、あちらの海からそちらの海へ。Googleの検索機能なんてほぼ機能していなかった時代、Yahoo!のカテゴリ検索で登録サイトを追っかけるしかなかった時代に、「ネットで同じ乙女ゲームが好きな同士を見つけよう!」と思った子供の私すご過ぎません?BL小説(当時はやおいって言ってた気がする)にも夢小説にもはまらず、ゲームキャラのカップリングしか許せなかった初期の私は、相互リンクの細い糸を手繰るようにして同士を探し続けました。私のインターネットの海の泳ぎ方は、このとき形成されたといって過言ではありません。

社会人初期、まずはまったのはガジェットでした。元から素養はあったけどガッツリハマったのは懐に余裕ができたのが一番かなー。国内初のAndroid携帯が発売され、また、世界で噂のiPhone3G、やっぱりすごいんじゃない?とかの「何かが始まる空気」に心動かされたのもあります。初めて買ったHT-03Aは今もたまに取り出して眺めています。初めて見て握った時はその新しさにソワソワしたそのフォルムも、今の最新携帯と比べればどこまでも野暮ったくて時代を感じる。今から10年後、いわゆるスマートフォンの役割を担うガジェットって何になってるんですかね、もしかしてもうガジェットも死語になってるのかな?

だんだんガジェット熱が落ちていった頃、私の好きをかっさらったのはアイドルです。ハロプロ、私の青春(すでに社会人○年目)。CDやアルバムを買って、チケットを買って現場にも行く。昔からそこはかとなく好きだったけれど、それまで在宅でお金を落とさない「好き」だったのが、消費行動を伴っての「好き」になったのはこのときでした。お金を自由に使える社会人万歳。ベリキューの舞台を見るために大阪まで足を延ばしたのもいい思い出です。ちなみにハロプロの何が好きかって、断然、ハロプロの物語性が好きです。どのグループのどの子も自伝出せちゃうくらいのエピソードを持って、アイドルしているその姿が好き。そこにつんくさんの歌が重なると、応援せずにはいられなくなるんです。

あ、ハロプロはもちろん別格に好きなんですが、自分の好きが本物か確かめるため、一通りのアイドルの現場には行きました。AKBとかスタダ(ももクロとかエビ中とか)、坂道とかも、CD買ってラジオ聞いて舞台行って投票しました。それでも結局ハロプロに毎回戻るので、やっぱり私の青春はハロプロなんじゃという気がします。

社会人も慣れてきた頃、唐突に好きになったのは文具店巡りでした。最初のきっかけはLOFT通いですね、ほら、LOFTって歩くだけでも幸せ空間じゃないですか。ペンやノートが整然と陳列されているのを見ると胸の高まりが押さえられません。LOFTで始まって、伊東屋とか東急ハンズに足を運ぶ日々。ある日気まぐれで町の小さな文具店を覗いたら、見たことない文具や古めかしい文具が並んでいて、「え、何これすてきな世界」となったわけです。あれは三鷹の山田文具店だったかなー。そこから東京中の文具店に通いました。毎週別の文具店に通って、文具イベントにも行きました。途中からは万年筆にも手を出して、インク沼にもはまり、東京というエリアを越えて大阪とか京都に足を延ばしたあたりで「旅先でオリジナルインクを買うのが習慣」になっていた気がします。熱が落ち着くまでに3年はかかったかな。なんて、熱は落ち着いたものの、今も会社のデスク周りの文具は自分仕様にカスタマイズしているし、文具店に行かない週もありません。ただ、新幹線に乗ってどこかの町の文具店巡りすることはなくなったかな。

それからはまったのは暗闇ボクシングのb-monsterです。1月30回までの月謝制なんですが、毎月その枠を使い切ったし、都内パフォーマーの全プログラム制覇にする勢いでいろんなスタジオ駆け回りました。学生時代ほぼ文化系で過ごしてきた身、まさか社会人も十年になろうという時にこんな「意識高い系フィットネス」にはまるとは。でも楽しいんですよ。音に合わせて体を動かす単純な楽しさも、パフォーマーさん毎こだわり感じるのも、名も知らぬ皆で一体感感じながら声を上げるのも。楽しいなぁと毎回思ってた。コロナがなければ、多分ずっと続いていたのかな、なんて考えることもあります。

今は何かなー・・・。b-monsterのあと、パン屋巡りにはまって毎週違うパン屋に行ったし、コスメ沼にはまって化粧品検定受けたし、投資とFXにはまってドル円チャートを一日中気にした時期もある。最近では断捨離と掃除にはまって、仕事の合間にクリンネストの資格勉強してます。といいつつ、b-monster以降、年単位で継続しての「今の私が好きなものはこれ」にはどれも至ってないかな、て気がします。そろそろ次の好きなもの決めたい。夢中のものがつくりたい。・・そろそろ、いつか白馬の王子様が的に現れてくれないですかね、今の私の好きなものはこれですってやつ。

気になってたアトリエうかいのクッキーを買いました。

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仕事で品川に行くことになりまして。ちゃーんす!とばかりに仕事帰り、エキュート品川のアトリエうかいのブースに寄ってきました。

洋菓子店アトリエうかいのクッキーといえば、「缶の可愛いクッキー◯つ厳選!」「手土産にしたいクッキー◯選」みたいなネット記事で、毎度取り上げられるクッキー。見た目可愛くておいしくて敷居もそれほど高くない(予約や並ぶほどではない)。だからちょっと手を伸ばせば手に入るけれど、そこそこいいお値段がするのできっかけがないと手を出せない、そんなクッキーです。

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存在を知ったのはいつの頃だったかな、SNSで友達が「出産頑張った自分へのご褒美にアトリエうかいのクッキーを取り寄せました」と上げているのを見て、「おおおお可愛い!いいね!!」となり、その後ネットでここの素敵な缶デザインを見かけるたび、手に入れたくてたまらなくなったのでした。今回買っただけでもう満足。

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フールセック・小缶です。宝石箱のように色とりどりで綺麗なクッキー詰め合わせ。フールセックとはなんぞ?とググったらフランス語で焼き菓子のこと、とでてきたので焼き菓子なんだと思います、はい。

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神は細部に宿るというけれど、ちゃんと蓋の細部までかわいい!そして想像していたよりも箱がちんまい。

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左上が『花形のウィーン風クッキー・木苺のジャムサンド』。王道のジャムサンドには違いないんですが、サクッと口の中で溶けて、歯がいらない柔らかさです。後からくるバターの芳醇な味わいも「ああ、高いクッキー食べてる!」て感じで素敵。

その隣は『砂のようにほどけるメープルクッキー』。そっと指で摘まないとほろほろこぼれてしまって、口に入った後は確かに砂のようにほどけます。

左下は『香ばしいゴマのガレット』。これはちょっと想像と違ったかな、私ガレットのかみごたえ好きなんですが、これはかたくない。噛むとふわっとした食感で、ゴマの香りがふわっと広がります。

その隣は『パッションジャムをのせたチョコレートクッキー』。サクッとほろ苦くあまい、そこに酸味のあるジャムが追っかけてきて口の中が幸せ。

右側の小品は緑色が『ピスタチオジャンドゥージャのサンド』でナッツのザクっと食感が楽しく、茶色が『貝殻型の紅茶クッキー・レモンジャム添え』は若干記憶に残ってないかな、白とピンクが『ヨーグルト・アーモンドとイチゴ・ホワイトチョコのほろほろクッキー』は甘酸っぱさとブールドネージュっぽい歯触りがめちゃくちゃ好みの味わいでした。うん、最後のほろほろクッキーが1番好きかも。

一つの箱の中にいろんな食感と風味が詰まっていて、見た目も楽しませてくれて幸せ。ただ、この缶クッキー、家族と食べたんですが、家族が「主役ばっかりでちょっと疲れる」といっていて、なるほど個性がぶつかってる感はあるなとも思ったのでした。脇役が欲しくなるね。

ふと思ったんですけれど、クッキーって小麦粉と砂糖と卵とバターでできてるじゃないですか。その割合の違いでいろんな食感や風味を生み出すの、すごいなぁと。アトリエうかいのクッキーもですけれど、ミスターイトウのチョコチップクッキーも、カントリーマアムも、ウォーカーのショートブレットも同じクッキーで、でも全然違う味わいをくれるんですよ。

いずれにしても長年の小さな欲望が果たせて満足です。

懐かしのクッキー缶「赤い帽子」が我が家にやってきた。

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お祝いごとへのお返しでクッキーの詰め合わせをいただきました。赤い帽子のクッキー缶です。

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包装紙を開けて、缶が出てきた瞬間「あっ」って思いました。この赤い帽子の少女の横顔に見覚えがあったからです。子供の頃母にねだって自分のものにして、折り紙を入れていた缶。細部は変わっているかもだけど、記憶のままのクラシカルなデザインです。クッキー缶って、中に詰まったクッキーがおいしいのはもちろん、後に残る缶も良いですよね、次の使い道を考えるのが楽しい。高いクッキー缶を自分で買えない子供の頃は尚更で、この缶をもらえたことがすごく嬉しかった記憶があります。

それにしてもこの赤い帽子、自分が子供の頃だから20年以上前あるってことで、それだけ続いているお菓子メーカーがあるの、なんか嬉しいなぁ。いやでも子供の頃に見かけてから20年間、思い出すことなく久しぶりに手にしたわけで、意外と低い遭遇確率かもです。

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召し上がったすべての人々に素敵なしあわせが届きますように…。赤い帽子は、そんな想いをお菓子に込めて詰め合わせました。 おくちにしたときのときめきを大切に、味も形も様々な全12種類のお菓子を ひとつひとつ丁寧に、たっぷりの愛情を込めておつくりしています。

幸せの赤い帽子 | クッキーの詰め合わせを贈り物やおもてなしに

公式サイトの解説、「おくちにしたときのときめき」て素敵な表現ですよね。ひらがなを音読したい。赤い帽子のギフトシリーズは複数あって、私がお返しにいただいたのは「ブルー」の缶です。

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1番好きだなーと思ったのが、1番右上のフロランタン・ウエハース。フロランタンだからずっしり重そうじゃないですか、でも下地はウエハースなので、手でつまむと軽いんですよ。その軽さになんとなく残念な気分になって、でもパクッと口にしたときのフロランタンとウエハースの口当たりが、言い古された言い回しになっちゃうけれど「絶妙なハーモニー」ってやつでいいな、と思いました。
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赤い帽子のメインであろう「レッドハット」。バラ模様のサブレに、クリームを帽子の形に絞って焼き上げた可愛らしいクッキー。唇で圧をかけるとパキッと折れて、歯を立てるとサクっとほどける。うん、いかにもな「頂き物のおいしいクッキー」です。

仕切りのない缶の中、ぎゅぎゅっとクッキーが詰まってるのも楽しいけれど、丁寧に個包装されてるのもなんかいいなぁ。すぐ湿気ることがないので、計算されたその通りの食感で味わえる気がします。ひとつの缶の中で、さく、ぱき、ザク、と色んな歯触りがあるので飽きない。欲を言えばもう少し入っていたほうが嬉しいけれど、このおいしさに慣れて飽きちゃった方がなんとなく寂しいですしね。

肩肘張ってるわけでもなく、程よい感じのおいしいクッキーだったので、私も今度お祝いやお返しに使ってみようかな。

人生で初めてスパイスカレーを作ってみまして。

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長年、カレーのルゥを使わずにカレーをつくるのをやってみたいとずっと思ってまして。そして、最近このコミックエッセイを読んだのです。

印度カリー子さんの「私でもスパイスカレー作れました!」。使うスパイスは3つだけ、フライパンひとつでOK、作る時間は最短20分。料理ビギナーでもおいしくできる、漫画でわかるスパイスカレーの教科書です。たまたま立ち寄った本屋の棚で今週の売り上げランキングをやっていて手に取りました。わかりやすくて、レシピの配分もシンプルで何回も本を開かずとも覚えられてとても良い感じ。

玉ねぎとトマトとニンニクとショウガ、3つのスパイス、あとはベースになるヨーグルト。これだけ買って、あと家に常備しているシーチキン缶で早速作ってみました。

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まずは油を引いて、玉ねぎとニンニクとしょうがを炒めます。テレワークのお昼1時間で作って食べ切るために、玉ねぎはガガっとミキサーでみじん切りにしました。目から涙も出ないので良い。包丁の研ぎがいいと玉ねぎも目に染みないらしいと聞いたんですが本当なんですかね?包丁研ぐのもまだ人生でやったことないな…。
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玉ねぎがいい感じに焦茶色になったらトマトを足して、さらに炒めて、3つのスパイスも投入。コリアンダー、クミン、ターメリックです。人生で初めてスパイス買った気がします。カルディで買いました。あと一瞬忘れてましたが塩も入れました。

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シーチキン缶をドバッと入れて馴染ませて、水を足して、最後ヨーグルトをイン。ふわっとカレーっぽい匂いが漂って、見た目もカレー感出てきました。いい感じで混ぜたら、フライパンに蓋をして10分煮込みます。弱火にしなくちゃいけないのに初めてで焦っていたので、最初強火のまま煮込んでました。せっかくのカレーのスパイシーな匂いが逃げてしまった。あとフライパンの底がちょっと焦げた。
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完成です。食べた感想は…「あ、ちゃんとインドカレーだ!」。スパイスが効いてます。…ただしちょっと酸っぱいかも?ヨーグルトの酸味と思われるので、煮込みが足りなかったのかな。レシピを見つつ、あと3回くらい練習したらいい感じに作れるようになる気がします。

作りながら思ったんですが、カレーのカレーたる土台部分って、玉ねぎだったんだなぁと。普通にお店で食べるカレーもそうなのかしら。インドカレー屋さんのキッチンでは大量の玉ねぎのみじん切りが常備されている…?とか空想してしまいます。

ルゥを使ったカレーほど胃に重たくなくて、むしろスパイス料理を食べて胃が元気になったような気持ちになります。張り切ってちょっと大きいサイズのスパイスの缶を買ってしまったので、しばらく練習して、自分に馴染ませてみようと。そのうち他のスパイスに手を出して、オリジナル配合とか見出してみたいですね、せっかくだし、カレー以外のスパイス料理も作れる人になりたい。

菓子工房ルスルスの鳥のかたちクッキー

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最近クッキーがマイブームです。今のところ買うのが専門ですが、ゆくゆくは作りたいなーとか。ただそのためにはオーブンがなぁ。家にあるのはオーブンレンジなんですがオーブン機能がいまいち焼きに弱そうな構造で、本当にクッキー焼くなら買い替え必要なんですよね。一度物は試しと焼いてみたら、外側と内側で焼き加減が均等にならなくてなんだか残念な感じに…。

今欲しいな、と思っているのが菓子工房ルスルスのクッキーのレシピ本です。表紙のギュギュッと詰まったクッキーの写真が素敵で、実際つくらなくても眺めているだけで楽しいんだろうなー。今はやっていないみたいだけれど、お菓子教室も行ってみたい。というか古民家を改装したという浅草の店舗行きたい。

自分でつくるのはとりあえず横に置いておいて、菓子工房ルスルスの販売スペースが銀座松屋にあるのを知ったので、ちょこっと足を伸ばして行ってみました。というか松屋銀座、アトリエうかいの販売スペースもある…!松屋銀座のスイーツ売り場、可愛いお菓子たくさんで目移りしちゃいます。2時間くらいじっくり商品選びしたいー。

そんなわけで買いました、菓子工房ルスルスの鳥のかたちクッキー。

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シンプルなシルバーの缶に、こちらもシンプル可愛い緑のリボン。

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開けると菓子工房ルスルスのショップカードと、夕焼け色の折り紙が3つ。

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薄紙を開けると待ってましたの鳥のかたちクッキーです。パズルみたいに色んな形の鳥のクッキーが缶に収まっていて、整っているのにたくさんクッキーが入っている様子に心躍ります。

レモン風味の砂糖がけクッキー。口に入れるとサクッとした歯触りで、そのあとはホロホロ素朴な味わいが広がります。クッキー詰め合わせの色んな味や食感が楽しめる感じもいいけれど、こんなふうに、何枚食べても飽きないシンプルな美味しさもいいなぁって思います。

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缶についてくる折り紙にクッキーを乗せると、夕焼けを飛ぶ鳥さんに。何人かで一緒に食べる時に良いかもですね、味がくどくないので一人でぺろっと食べちゃいましたが。読書しながらつまんで、気がつけば缶の中は空になっていました。

菓子工房ルスルスのクッキー、鳥のかたちクッキーと味が同じ星型クッキーが並んだ「夜空缶」や、ジンジャー風味の猫型クッキーが入った「ミカモトわっぱ」も気になるので、また松屋銀座行きたいなぁ。ご馳走様でした。

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